この英文、変ですよね?→「I will do best my.」

英語の文法って得意ですか?

中学高校のときの英語の授業では、
すべての基本だと言わんばかりに
英文法の勉強をしましたよね。

S、V、O、C…
現在形、過去形、進行形…

などなど、
今となっては何の頭文字なのかも
思い出せないくらいですが(笑)。

でも実は、この英文法って
「学校のテストに出てくる」以外では
ほとんど必要ない知識なんです。

今回は、そんな「英文法」の秘訣に迫ります。

ネイティブも英文法は分からない

中学校などで英文法を細かく勉強させられた身からすると
ネイティブは文法をカンペキに理解しているんだろうな…

と思いがちですが、大きな間違いです。

藤永さんは、
著書「なぜ、留学生の99%は英語ができないのか?」で
こんなエピソードを紹介しています。

大学時代のある友人の話です。

彼は生まれも育ちもアメリカで、
私と同じ学部に所属していました。

彼は経済学の成績がピカ一でした。

私は、彼の口から出た言葉が、今でも忘れられません。

彼があるレポートで「get」と書くところを
過去形の「got」にしていたので、私が訂正すると
彼は「gotは現在形なのに、何で訂正するんだ!」と真顔で言いました。

おそらく日本の中学生が見ても気づくような間違いです。

しかし、それを彼はいつまでも納得できずにいました。

私が指摘した後、他のクラスメートに
「got は本当に過去形?」と質問していたのを、
今でもはっきりと覚えています。

何が言いたいのかというと、ネイティブでも
このようなケースはたくさんあるということです。

ネイティブですら、文法のことなどほとんど知らないのです。

「藤永さんのその友人だけじゃないの?」

と思ってしまうような、ちょっと信じがたいお話ですよね。

でも、よく考えてみたら
日本語のネイティブである私たちも
適当な文法で生活していますよね。

なかには、NHKに日本語が間違っていると
クレームを入れるような人もいますが
大半の人は「なんとなく」で喋っているハズです。

そして、この「なんとなく」こそが
英語習得のポイントだと藤永さんは言います。

私が文法に関して何もしなかったのかというと、
決してそうではありません。

勉強はしませんでしたが、そのかわりに「ある感覚」を
身につけるためのトレーニングはしっかりやりました。

トレーニングといっても、
ゲーム感覚でできる遊びのようなものです。

この「ある感覚」さえ身につけていただければ、
文法を勉強しなくても、英語をしゃべったり聞いたりする上で、
基礎的な文法を身につけたのと同じ能力を発揮できるでしょう。

~中略~

文法書を開くと、「S+V+O+C」などの解説が出てきますが、
文法を堅苦しく考える必要はありません。

英文法は、単純に考えれば
バカな私でもマスターできるくらい本当に簡単です。

次の2つの例文を見てください。

① I will do my best.
② I will do best my.

あえて日本語に訳すと「一生懸命がんばります!」になりますが、
この2つの例文を見て、どちらかの英文に、
あなたは何らかの「違和感」を覚えませんか?

おそらく少しでも英語を勉強したことのある人であれば
②の「best my」は語順が違うのではないかと
思うのではないでしょうか?

実際、②の文章は間違っています。

もっと身近な例で説明しましょう。

すでに日本語に近い言葉として定着しているものに
「サンキュー」がありますが、
これを英語で書くと「Thank you.」になります。

これを例えば誰かが引っくり返して「You Thank.」
と言ったとしましょう。

おそらく、ものすごく違和感を覚えるか
何か新しい外国語なのではないかと
勘違いしてしまうのではないでしょうか?

文法で大切なもの。
それは、語順が違う文章に出会った時の「違和感」です。

そして、信じられないかもしれませんが
少なくとも中学で3年間英語を勉強した人は、
すでにある程度の「違和感を覚える基礎能力」が身についています。

仮に英語の勉強をまったくしなかったとしても
(実はこれは私自身にも当てはまりますが)
この基礎能力は、すでに義務教育式の英語教育の中で、
ある程度身についているのです。

誤解を恐れずに言うと、文法は「語順」です。

何も「受動態が云々」といった、
難しい用語を覚える必要はありません。

語順を間違えた英語に触れた時に、いかに違和感を覚えるか?

これが大切なのです。

そして、私がずっと行ってきたのは、
この「違和感」を覚える力を強化するトレーニングです。

たしかに「best my」や「You Thank.」は
SとかVとか考えなくても一瞬でおかしいと感じますよね。

特に、コミュニケーションで英語を使うのなら

「えっと、まずはSで、次が…」

なんてやってたら、会話にならないですからね。

ぜひ語順感覚を鍛えて、
ネイティブと会話のキャッチボールを楽しみましょう!

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