英語を英語のまま理解する『イメージ化』の極意

藤永式の英語習得では、
『単語の暗記』はしません。

それは、なぜか?

いわゆる単語の暗記というのは、
『英単語』と『日本語』を対に記憶することです。

そして、その反応スピードを速くすることで
英語がスムーズに理解できるという考えですよね。

しかしそれは、とても不自然なことで
『学校のテスト』という限られた場でしか
意味を成しません。

英語を英語のまま理解する。

今回はそのための
スモールステップをご紹介します。

英語のイメージ化とは?

ぜひ、

英語マスターと初心者との最大の違いとは?

↑こちらの記事も見ていただきたいのですが、
『単語』とは、そのもの自体を指すわけではありません。

抽象化された概念を指すのが『単語』です。

なので、例えば
「Book」と「本」では指しているものが違うはずなのです。

だから、まずは
日本語と英語を1対1翻訳することは
不可能だと理解してください。

それを乗り越えるための方法が
イメージ化です。

はじめは意識してイメージを浮かべる必要がありますが
藤永式のトレーニングを取り入れると
無意識にイメージで理解できる、
いわゆるネイティブな状態になれます。

『なぜ、留学生の99%は英語ができないのか?』より

●イメージ力を強化するさらなる秘訣

名詞、形容詞、動詞などの「単語」を
イメージ化できるようになってきたら、
次のステップで文章全体をイメージ化できるように
「前置詞」のトレーニングに入ります。

下記の英文を見てください。

① There is a book on the box.
 (箱の上に本が1 冊あります)

② There is a book in the box.
 (箱の中に本が1 冊あります)

③ There is a book under the box.
 (箱の下に本が1 冊あります)

④ There is a book by the box.
 (箱のそばに本が1 冊あります)

⑤ There is a book in front of the box.
 (箱の前に本が1 冊あります)

⑥ There is a book behind the box.
 (箱のうしろに本が1 冊あります)

それぞれ似たような文章が並んでいますが、
注目してほしいのは「前置詞」です。

これを日本語に訳すのではなく、
頭の中でイメージ化してみてください。

日本の英語教育の弊害で「on」=「~の上に」、
「under」=「~の下に」など、
前置詞を何でもかんでも日本語訳しようとしますが、
それではいつまでたっても英語は身につきません。

再三お話ししているように、
大切なのはイメージ化する能力です。

名詞、形容詞、動詞などと同じように、
前置詞についても、その違いを
しっかりイメージ化できるようにしてください。

ここで大切なのは、位置関係です。

例えば、前置詞を変えるだけで、
「リンゴがテーブルの上(on)にある」
「リンゴがテーブルの下(under)にある」といった
まったく正反対の文章を対比することで、
より鮮明に頭の中でイメージしやすくなります。

前置詞は、イメージ化にとって
最適なトレーニングだと言えるでしょう。

前置詞というと難しそうな気がしますが、
このように進めるとイメージが鮮明になりますよね。

続いて、具体的なトレーニング手順です。

●自然と日本語に訳す必要がなくなる

具体的なトレーニング方法を説明しましょう。

お手持ちの英語の参考書などから
「前置詞」を含んだ文章を抜き出し、
それを自分でICレコーダーに吹き込んでください。

この時、トレーニングの効果を最大限に高めるため、
できるだけ英文の和訳は見ないようにします。

「前置詞」を含んだ文章であれば何でもかまいませんが、
例えば次のように、前置詞だけを変えた文章があれば理想的です。

① A bee is fl ying around the table.
 (ハチがテーブルのまわりを飛んでいます)

② A bee is fl ying above the table.
 (ハチがテーブルの上を飛んでいます)

③ A bee is fl ying below the table.
 (ハチがテーブルの下を飛んでいます)

④ A bee is fl ying toward the table.
 (ハチがテーブルに向かって飛んでいます)

⑤ A bee is fl ying near the table.
 (ハチがテーブルの近くを飛んでいます)

⑥ A bee is fl ying from the table.
 (ハチがテーブルから飛び立っています)

こうした前置詞を含んだ文章のイメージを、
位置関係などを意識しながら、頭の中に作ってみましょう。

もし、ICレコーダーで英文を聞いてみて
「何を言っているのか分からない…」
「まったくイメージがわかない…」ということになったら、
その時にはじめて和訳を確認してみてください。

文章と和訳を見てから、
先に頭の中でしっかりと
自分なりのイメージを作ってしまいましょう。

イメージができたら、再度IC レコーダーの音声を聞き、
英語を聞いて即イメージ化する感覚をつかんでください。

このSTEP3の段階で大切なのは
「英語を聞いて即理解できる能力」ではありません。

それよりも大切なのは
「英語を聞いてイメージするクセ」をつけることです。

なぜなら、このクセがつけば
「日本語に訳さなければ英語を理解できない…」という負のスパイラルから
徐々に抜け出すことが可能になるからです。

訓練を重ねれば、そのうちに意識しなくても、
英語を聞いてイメージ化できるようになるでしょう。

ぜひ、ここで
「日本語を使わずに英語をイメージ化する感覚」をつかんでください。

いかがでしょうか?

これは前置詞が指している場所を
イメージできるようになるのが主の目的ではありません。

「英語→日本語」という無意識のクセを壊して
英語を英語のままイメージとして理解するクセをつけるものです。

1日5分ほどでも続けると
驚くほどの効果が出てきますので
ぜひ試してみてください。

それでは、楽しんでネイティブへ!

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