英語習得で大人が子供より有利な点とは?

あなたは、
日本語を使って『会話』することが出来ますか?

「当たり前です!」

そうですよね。
では『会話』とは何なのでしょうか?

何が出来たら『会話』が出来るのでしょうか?

今回は、そんな『会話』の本質を知って
『英語回路』を強化する方法についてお話します。

日本語が上手なら、英語も上手!?

日本語で会話が出来る私たちは
『日本語回路』はバッチリですよね。

でも、同じ日本人同士でも
会話が上手い人と下手な人がいます。

大人と子供でも日本語力には差がありますよね。

実は、この違いを理解することで
効率的に英語習得を進めることが出来るのです。

藤永さんの著書「なぜ、留学生の99%は英語ができないのか?」には
『会話』の本質を利用したトレーニングとして、このように書かれています。

●「インプット力」「アウトプット力」をさらに高めるには?

まずは英語のDVD(もしくはCD)、
それからノートを1冊用意してください。

オススメなのは日常生活で使う表現が多数出てくる
30分くらいのホームドラマですが、映画でもスポーツでも、
自分が興味を持てるものであれば、基本的に何でもかまいません。

トレーニングの手順は以下のとおりです。

① DVD(もしくはCD)を流しながら、
聞き取った文章をできるだけ書き出す。

② 書き出した文章の中で、
意味が分からない単語を「英英辞典」で調べる。

③「英英辞典」で調べた単語と、単語の説明文(で調べたもの)を
テープレコーダーに吹き込み、
それぞれフラッシュバックできるようにトレーニングする。

④ 書き出した文章をテープレコーダーに吹き込み、
ネイティブの発音と自分の発音の違いを比べてみる。

順番に説明しましょう。

まず①ですが、自分で用意したDVD(もしくはCD)を流しながら、
聞き取った文章をできるだけノートの左側に書き出してください。

聞き取れなかった単語や文章は無視してかまいません。

DVDを流しっぱなしにして聞き取れた文章だけを書き出してもOKですし、
1文1文聞き取りができるまで巻き戻して、
再生を繰り返す方法でもかまいません。

自分に合った方法で、まずはこれを1日10分やってみてください。

注意点としては、「5つの音」以外のスペルは気にしないことです。

そのかわり「5つの音」だけは、確実にやりましょう。

※この「5つの音」というのは
LとR、SとTH、VとB、FとH、AとUの5つです。

これらは日本人が苦手とする音なので、
意識してトレーニングしてみてください。

①の書き取りができたら、②に進みます。

さて、次は②ですが、①でノートの左側に書き取った文章を眺めてみて、
もし意味が分からない単語があったら「英英辞典」で調べてください。

ここでの注意点は「英英辞典」を使うことです。

本格的な英語回路への切り替えを行うため、
この段階では、もう日本語(英和辞典)は使いません。

つまり、ここで日本語というハシゴを外します。

ちなみに「英英辞典」で調べた単語と文章は
すべてノートの右側に書き留めておいてください。

このノートは次の③で使います。

● ネイティブのようなスピーキング力を身につけるには?

次に③ですが、「英英辞典」で調べた単語と、
単語の説明文(②で調べたもの)をICレコーダーに吹き込み、
それぞれフラッシュバックできるようにトレーニングしましょう。

このインプットは、
あなたの「アウトプット能力」=「英語でしゃべる能力」を
飛躍的にアップさせるためのトレーニングです。

「英語をしゃべる能力」としてパッとイメージするのは
「発音の能力」だと思いますが、
この他にもう1つ、どうしても欠かせないものがあります。

それは、いったい何でしょうか?

答えは「英語で説明する力」です。

なぜ「英語で説明する力」が必要なのかというと、
それは、会話は基本的に「説明」を主体にしているからです。

例えば日本語で「駅って何ですか?」と聞かれたとしましょう。

おそらくあなたは「電車が停まるところです」という具合に、
自分なりの説明ができるはずです。

どうしてこうした答え方ができるのかというと、
それはあなたに日本語の基礎能力、
つまり「ものごとを説明する力」が備わっているからです。

しゃべる能力とは、基本的に「ものごとを説明する力」です。

ですから、「英語でものごとを説明できる力」がなければ、
基本的に英語をしゃべる能力が身についているとは言えません。

例えば「station」と言われた時に
「a place wheretrains stop」と英語で説明できる能力がなければ
「英語をしゃべる能力」=「英語をアウトプットする能力」が
身についているとは言えないのです。

では「英語でものごとを説明する力」を身につけるためには、
いったいどうしたらいいのでしょうか?

それはとにかく「英英辞典」をうまく活用することです。

「英英辞典」は、英単語の意味を、英語の文章で説明したものです。

つまり、これほど「英語でものごとを説明する力」をアップさせるために
役立つものはありません。

「英英辞典」は、単なる英語の意味を調べるだけのものではなく、
あなたの「英語の説明力」を強化させるための最適な道具なのです。

といっても、まさか「英英辞典」を
「A」から順番に覚えるわけにはいきません。

そこで活用していただきたいのが、先ほど②で作っていただいたノートです。

私が先ほど「分からない単語は英英辞典で調べてください」と言ったのは、
日本語というハシゴを外して「英語回路」への切り替えを行うのと同時に
「英語のアウトプット能力」=「英語でしゃべる能力」=「英語でものごとを説明する力」を、
あなたに超速で身につけてもらいたいからです。

②で作ったノートを、ぜひフルに活用してください。

ちなみに②で作ったノートを効率よく使うためには
「フラッシュバック法」を使うのが一番です。

手順を簡単に説明すると、
まず②のノートに書いてある「単語」と「文章」を、
それぞれICレコーダーに吹き込みます。

そして「単語」を聞いただけで「文章」、
また「文章」を聞いただけで「単語」が
フラッシュバックされるようになるまでトレーニングを続けます。

このトレーニングを続けることによって、
英会話に必要な「説明力」がしっかり身につくはずです。

ここまでがインプットの作業になります。

ここまでトレーニングしたら
「サイレント・ピリオド」を意図的に作るため、
次の④のトレーニングに移るまでに少なくとも一晩は時間を空けてください。

●発音は簡単に矯正できる

仕上げは「アウトプット」のトレーニングです。

①でノートの左側に書き出した文章をICレコーダーに吹き込み、
DVD(もしくはCD)の発音と自分の発音の違いを比べてみてください。

おそらく、自分の発音とネイティブの発音が全然違うことに気づくはずです。

ネイティブのような発音ができるようになるために必要なこと。

それは、まず自分の発音の悪さに気づくことです。

自分の発音を知ることが、発音を矯正するための第一歩です。

このすり合わせをしながら、何度も音読し、
ネイティブの発音やリズムを身につけてください。

ここで重要なのはリンキングです。
しっかり意識をしながら音読をしましょう。

また、このトレーニングを実際にやってみると、
おそらく「英英辞典」で単語を調べても、
そこに何が書いてあるのか分からないケースが出てくるでしょう。

そういった場合は、どうすればいいのでしょうか?

とりあえず「英英辞典」をあきらめて「英和辞典」を使い、
分からない単語の意味を調べればいいのでしょうか?

答えは「NO」です。

ここまで来たら、多少無理をしてでも「英英辞典」を使い続けてください。

ここで「英和辞典(= 日本語)」を使ってしまうと
「英語回路」への切り替えがスムーズにできなくなってしまいます。

あなたの脳を「英語回路」に切り替えるためには、
ある程度の「脳に英語を馴染ませる熟成期間」が必要なのです。

先ほど新聞を使った「オーバーラップ法」のトレーニングを説明しましたが、
これと同じように、何度も「英英辞典」を引いていると、
必ず繰り返し出てくる単語が出てきます。

すると「この単語はこういう意味だろうな」というのが、
つかめてくるようになります。

この「繰り返し何度も辞書を引く期間」が、
私の言う「脳に英語を馴染ませる熟成期間」です。

これなくしては「英語回路」への切り替えを行うことはできません。

この期間は多少の我慢が必要になるかもしれませんが、
あなたの中にはすでに完成形に近い「英語回路」ができています。

その「英語回路」を完成形に近づけるとともに、
「日本語回路」→「英語回路」への切り替えがスムーズにできるように、
がんばってトレーニングしてください。

いかがでしたか?

『ものごとを説明する力』が会話の上手い下手を分けていたんですね。

日本語で出来ることが
英語にも流用できるなんて嬉しいことですね。

これだけは、子供よりも大人のほうが有利なので
ぜひ活用してトレーニングしてみてください。

それでは、楽しんでネイティブへ!

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