ネイティブに笑われる和製英語風の発音からの脱却

先週の記事で、
英語の発音で日本人が特に苦手とする
「5つの音」とトレーニング方法をお伝えしました。

まだ見ていないという方は、
ぜひチェックしておいてくださいね。
日本人が苦手な「発音」を克服する方法

前回の記事では
『LとR、SとTH、VとB、FとH、AとU』
この5つのうち『LとR』の違いを学びました。

そして、藤永さんの総括としては

英語をマスターするという観点から見ると
「私はLとRはダメだけど、FとHの音の聞き分けは得意です」
というのはダメで、これらを1つずつ着実に体得するのが
大切ということでしたね。

というワケなので、
今回は『SとTH』に進みます。

5つの音の違いを徹底的に聞き分ける

まずは藤永式トレーニングのおさらいです。

聞き取りトレーニングの手順

① CD教材などを使って、5つの音の違いを徹底的に聞き分ける。
② 録音機器に自分の声を録音し、しっかり発音ができているかを確認する。
③ 5つの音だけを意識して、お手持ちのDVDを1日20~30分観る。

③では、DVDを観ながら「5つの音」が出てきたと思ったら
その単語を書き出してみてください。

観終わったあとに答え合わせをしましょう。

ただし、ここでは「5つの音」の違い以外のスペルは
間違っていても気にしないことがポイントです。

それでは、SとTHの違いを見ていきましょう!

●「S」と「TH」を聞き分ける

次の英語耳トレーニングは「S」と「TH」の違いです。

例えば、あなたは下記の英文の違いを
聞き取ることができますか?

① Thank you.
② Sank you.

まず「TH」ですが、
これは舌を前歯の間にはさんで発音するもので、
日本語にはありません。

舌を軽く出して、上下の前歯にはさむようにして
「スー」と息を出して発音します。

長く息を吐いて空気が抜ける音を感じることができれば、
かなりいい線にいっていると言えるでしょう。

最近は「サンキュー」というように、
すでに日本語の会話のなかでも定着していますが、
「TH」と「S」では、あきらかに発音が異なります。

このように、外来語として日本に入って、
間違った発音、もしくは日本人が発音しやすいようになっている
英語が多数存在します。

他にもいくつか「TH」で例を出してみましょう。

私は高校時代、野球部に所属していたので、
よく下記のような和製英語発音を耳にしました。

「ここはセオリーどおりに、バントで送ろう」

もうお分かりだと思いますが、英語の本当の発音は
「theory」で「TH」です。

だから、日本語のとおり「セオリー」と言っても、
ネイティブには通じません。

また、例えば、日本の歌などで「that」という単語を
そのまま「ザット」と発音する歌手が多いのですが、
ネイティブからすると、
聞いているのが恥ずかしくなるくらい
「発音が汚いな…」と感じます。

こうした違和感を覚えることができるように
「R」「L」と同じように、「TH」「S」も、
その違いをしっかり聞き取るトレーニングをしましょう。

ちなみに「S」は舌を極端に前歯に近づけた状態にして、
前歯に息を当てるようにして
「スー」と鋭く息を摩擦させるような音を出します。

「TH」よりも「S」の方が、よりシャープに聞こえるのが特徴です。

どうでしたか?

セオリーやザットなんて
間違っているかもとすら思わないですよね。

LとRよりは簡単なイメージですが、
和製英語になっている単語が多いので
SとTHは意識しないと間違えそうです。

無意識でも正しい発音ができるように
藤永式の『聞き取りトレーニング』で
しっかりとマスターしてくださいね。

それでは、楽しんでネイティブへ!

※「S」「TH」を使った単語の例

Sの単語

same 同じ
scan ざっと見る
scratch ひっかく
seam 縫い目
score 得点
secret 秘密の
skill 熟練、技能
son 息子
spirit 精神
status 地位
scale 目盛り
strict 厳しい
studio スタジオ
suit スーツ、訴訟
say 言う

THの単語

theater 映画館
thunder 雷
thief 泥棒
thigh 太もも
throne 王座
theft 盗み
thoughtful 思いやりのある
therapy 治療
health 健康
north 北
depth 深さ
wealth 富
breath 息
booth 仕切り席
warmth 暖かさ

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