「Fuck」は悪い意味だけじゃない!?でも使い方には注意!

英語のスラングとして最も有名な単語「Fuck」。確かに汚い言葉と考えられていますが、必ずしも悪い意味ばかりではないということをご存知でしょうか?この記事では、「Fuck」の意味をあらためて確認したうえで、「Fuck」の基本的な用法から肯定的なニュアンスで使われる「Fuck」の用法までご紹介します。

英語のスラングとして最も有名な単語「Fuck」。

確かに汚い言葉と考えられていますが、必ずしも悪い意味ばかりではないということをご存知でしょうか?

この記事では、「Fuck」の意味をあらためて確認したうえで、「Fuck」の基本的な用法から肯定的なニュアンスで使われる「Fuck」の用法までご紹介します。

いずれにしても、「Fuck」はとても「取扱注意」の単語です。

用法やシーンを間違えると、相手に大きな誤解を与えかねませんので、まずは正しい用法をよく理解してください!

FUCKの基礎知識

英語学習者であれば、おそらく「Fuck」という単語自体はご存知の方が多いでしょう。

しかし、「なんとなくかっこいい」といった軽い理由で口にすると、相手の気分を大きく害することにもなりかねません。

まずは「Fuck」が具体的にどのような使われ方をするのか、基礎知識をしっかり確認しましょう!

放送禁止の汚い言葉

「Fuck」は、英語の中でもトップクラスに「汚い言葉」と考えられています。

英語圏の国々では放送禁止用語に指定されていることが多く、テレビ番組では必ず「ピー」と音が入るもの。字幕表記でも「F*ck」や「F**k」のように、少し濁して表記されるのが一般的です。

また、「Fuck」と発言するのを控える時は、「F-word」という間接的な表現を用いると便利。他にも「Fuck」の言い換えとしては、下記のようなものが挙げられます。

  • Fuck:F-word, Frick, Fudge
  • Fucking:freaking, effin

相手に誤解を与えないための最も賢明な選択は、そもそも「Fuck」という言葉を使わないことです。中途半端な理解のまま「Fuck」を使えば、それだけ相手に不快感を与えてしまう可能性は増えることでしょう。

英語学習者の方は、まずは意味を理解するだけに留め、もしどうしても言及する場合にはこうした別の単語を用いるようにしてください。

ポジティブな意味合いで使われることも

一方で、ネイティブの間では「Fuck」がポジティブな意味合いで使われることがあります。

【例文】
That movie was fucking good.
あの映画はマジでよかった。

「Fuck」のポジティブな用法も知らないと、上記の例文は、映画を褒めているのかけなしているのか分かりませんよね?

この場合の「Fucking」は「とても」という強調の意味で、直後のgood「良い」を強調しています。そのため、決してネガティブな意味合いが込められているわけではありません。

ネイティブの会話では、ポジティブ・ネガティブ両方で「Fuck」が使われるため、文脈や相手の表情によって意味を正しく汲み取ることが大切です。

使う相手は限定される

「汚い単語」として認識されている「Fuck」は、当然ながら誰に対しても使えるというものではありません。原則として、「非常に仲の良い友人や家族に限られる」と考えると良いでしょう。

ビジネス英語の習得を目指す方であれば、取引先や上司などはもちろん、社内の同僚でも使わない方が無難です。

例えば日本語でも、「ちくしょう」や「くそ」といった言葉を、社内で使う人はいませんよね?それが仲の良い同僚だとしても、社内で「Fuck」を使えば「しつけのなっていない人」、「非常識な人」としてのレッテルを貼られてしまいます。

「Fuck」は世間的に広く使われる言葉ではなく、あくまで「仲の良い友達同士が、日常会話の中で使う単語」と認識してください。

文法的には便利

ネガティブなイメージが強い「Fuck」ですが、文法的に解説すると、実は非常に便利な単語だと言えます。

主な用法として、下記の4パターンが挙げられます。

  • 【動詞】fuck「性交する」
  • 【名詞】fuck「性交」
  • 【形容詞】fucking「ひどい」
  • 【副詞】fucking「とても」

それぞれの具体的な用法や例文については、次章で解説しています。

これだけ見ると「いろいろな文章に応用できて便利」と感じるかもしれませんが、多用には要注意。

あまり頻繁に「Fuck」を口にしていると、「教養がない人」と見なされ、相手との人間関係が崩れてしまう可能性もありますので、十分に注意してください。

FUCKの意味

ここからは、「Fuck」の具体的な意味や用法を解説していきましょう。

そもそも「Fuck」という単語は、動詞として「性交する」「からかう」という意味で使われるのが基本です。

しかし現代のスラングでは本来の意味が薄れ、「マジ~」「クソ~」といったニュアンスで使われることが一般的。

そのため、文脈やシーンによって、相手がどういうニュアンスで「Fuck」を使用しているのかを汲み取る必要があります。

罵倒する

「Fuck」の用法として最も基本となるのが、相手を罵倒する表現、いずれも非常に強い言葉であるため、くれぐれも使用は控えてください。

【例文】
Fuck you.
くたばれ。

【例文】
Fuck off.
失せろ。

【例文】
Fuck that.
知るか。

【例文】
Go fuck yourself.
失せろ。

【例文】
Shut the fuck up.
だまれ。

【例文】
Motherfucker
くそ野郎。

先ほど解説した通り「Fuck」は「性交する」が基本の意味ですが、相手を罵る場合には「くたばれ」、「失せろ」というニュアンスが強くなります。

必ずしも性的な意味はありませんが、いずれにしても相手の心をひどく傷つける表現であることは、十分に理解しておきましょう。

最後の紹介したMotherfuckerは、直訳すると「母親と性交するヤツ」という意味。「くそ野郎」というニュアンスで、男性への侮辱の言葉として使われます。

褒める

一方で、相手を褒める表現として「Fuck」を使うことも可能です。この場合には、「Fucking」と副詞的に用いられることが一般的です。

【例文】
That TV show was fucking funny.
あのテレビ番組、マジでおもしろかった。

この文章では、fuckingがfunny「おかしい」という形容詞を強調していることがお分かりでしょう。

ポジティブな意味で「Fuck」を用いる場合には、後ろにポジティブな形容詞を伴うのが基本となります。

強調する

上記でご紹介した「Fucking」や「as fuck」によって、ポジティブ・ネガティブに関係なく、文章を強調することができます。

【例文】
I’m fucking tired.
めちゃくちゃ疲れた。

【例文】
I’m hungry as fuck.
めちゃくちゃ腹減った。

いずれも「とても」という意味で、形容詞tired「疲れている」やhungry「お腹が空いている」を強調していることが分かります。

若い男性ではラフな感じで強調表現を使う人も多いですが、基本的にはveryやsoといったオーソドックスな単語を使うことをおすすめします。

感嘆詞

とっさの出来事に対し、感嘆詞として「Fuck」が用いられることもあります。

【例文】
What the fuck!
なんてこった!

【例文】
Fuck me!
ちくしょう、まじかよ!

【例文】
Fuck yeah!
まさか!

【例文】
Fuck no!
そんなまさか!

【例文】
Holy fuck!
まじかよ!

特に有名なのが、最初にご紹介した「What the fuck」。英語のメールやチャットでは「WTF」と略語で用いられます。

驚きや怒り、悲しみなど、あらゆる「感情の変化」に対応することができ、「Fuck」に関連した表現でも特に使用頻度が高い表現と言えるでしょう。

一方、3、4番目の「Fuck yeah!」と「Fuck no!」は、いずれも使用するシーンが限定されている表現。

「yeah」、「no」と区別されている通り、ポジティブな感情には「Fuck yeah!」が、ネガティブな感情には「Fuck no!」が用いられます。

その他

「Fuck」に関連した表現は、他にも盛りだくさん。

やはりご自身が使用するのはおすすめできませんが、少なくとも意味を理解できるようにしておくと良いでしょう。

【例文】
Fuck my life.
人生ついてねえな。

【例文】
He is fucked.
おしまいだな。

【例文】
He fucked up.
あいつはしくじった。

【例文】
Stop fucking around.
いいかげんにしろ。

いずれも「性交する」という本来の意味はありませんが、ネガティブなニュアンスで使われていることがお分かりでしょう。

実際、ネイティブには何事に対しても「Fuck」を口にする人が少なくありません。

この場合、特に意味は無くても「飾り言葉」的に「Fuck」を使っていると言えますので、詳しいニュアンスはそこまで気にする必要はありません。

間違ってFUCKを口にしてしまったら

英語を学習するうえで、ネイティブの真似をするのは非常に効果的。

しかし、いくらネイティブが使っているからと言って同じように「Fuck」を口にしていると、相手への印象が大きく下がってしまうかもしれません。

何かに驚いた時や、つい感情が高ぶって思わず「Fuck」を口にしてしまった時には、すぐに何かしらの弁解をしておくことが賢明です。

【例文】
Excuse me.
すみません。

【例文】
Excuse my language.
言葉使いが汚くてすみません。

【例文】
Sorry for my language.
言葉使いが汚くてごめんなさい。

1番目のExcuse me.は、日本では相手に話しかける際や狭い場所を通る際の「すみません」として広く知られています。

しかし、Excuse me.の本来の意味は「私をお許しください」と謝罪する文章ですので、間違て「Fuck」を口にしてしまった際の謝罪にはぴったりです。

何に対して謝罪しているのかを明確にするときには、my language「私の言葉(使い)」と一言添えるとさらに効果的。

これらの弁解表現は、「Fuck」を使った後はもちろん、使う前に断りのニュアンスとして使用することも可能です。

まとめ

「Fuck」は必ずしもネガティブな意味だけでなく、ポジティブな意味としても使用できる単語。文法的にも名詞・動詞・形容詞・副詞と幅広く活用できるため、習得することは決して困難ではありません。

しかし、英語圏では「汚い単語」として、良い意味で捉われることが少ないのも現実です。特に英語ネイティブでない日本人が軽い気持ちで「Fuck」を使うと、ネイティブの方々も決して良い気持ちはしないでしょう。

そのため、「Fuck」は意味を知るだけに留め、実際の英会話では活用しないのが最も賢明だと言えます。

もしどうしても「ネイティブのように使ってみたい」という方は、

  • 仕事関係や子供相手に使うのは絶対にNG
  • 使うとしても、非常に親しい間柄に限定する
  • 意味がよく分からないものは決して使わない

の3点を徹底し、くれぐれも相手の誤解を招くことの無いよう注意してください。

「Fuck」の用法をさらに詳しく学びたいという方は、『正しいFUCKの使い方-学校では教えてくれない、取扱注意のFuck、Shit、Damn、Hellを使った99フレーズ』を参考にしてみるのもおすすめですよ。

ぜひこの記事を参考に「Fuck」の幅広い使用法を知り、文脈やシーンによってニュアンスを区別できるようになりましょう!

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