英語の聞き流しの効果とは?聞き流しを始める前に知っておきたいこと

英語学習の方法として近年注目を浴びるようになった「聞き流し」。その効果の是非についてはインターネットなどでも再三取り上げられていますが、ただ聞いているだけでは効果はほとんど期待できないのが現実です。

正しい学習法を身に付けていないと、ただのBGM程度にしかならない聞き流し。この記事では、正しい聞き流しによって得られる効果や、聞き流し学習をどのように取り込んでいけばいいかなどについて、具体的なポイントを交えながら解説してきます。これから聞き流しを始めてみようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

「間違った聞き流し学習」の効果

まず大前提として、ただ聞いているだけで英語が話せるようになるということは、基本的にはありません。正しい学習法に則ってやらないと、どれだけ聞いても英語は喋れるようにはなりませんので注意が必要です。

ただし、全くもって効果がゼロかというと、実はそうとも言い切れません。下記の通り、最低限2つの効果は得ることができそうです。

英語に対する抵抗感が薄れる

英語が苦手という方の中には、英語に対する抵抗感を持っている方も少なくないかと思いますが、たとえ意味が分からなくても英語を日常的に聞く習慣を取り入れれば、こうした英語に対する抵抗感をある程度払拭することはできます。洋楽を聞くのと似たような感覚ではありますが、英語学習をスムーズに始めるための最初のステップとして少なからず効果はあると言えるでしょう。

単語を拾うという感覚が身に付く

どれだけ難しい文章でも、繰り返し聞いていれば個々の単語を聞き取れるようになることがあります。この「単語を拾う」ような感覚は英語のリスニングにおいては非常に重要で、この繰り返しによって英語を聞き取れるようになると言っても良いでしょう。英語学習の最初のステップとして、この「単語を拾う」感覚を身に付けることは、その後の英語学習に大きく影響してくると言えます。

いずれにしてもこうした効果は飽くまで初歩的なステップで、非常に微々たるものです。「聞き流しをする=英語が喋れるようになる」ということではありませんので、聞き流しの効果は正しい学習法に基づくということを肝に銘じておくことが大切です。

聞き流し学習の間違った学習法

「では具体的にどのように聞き流しをしたらいいの?」と疑問に思う方も多いかと思いますが、正しい勉強法をご紹介する前に、まずは多くの人が陥りがちな間違った学習法をご紹介します。既に聞き流し学習を始めている方は、自分に該当するところはないか、ぜひチェックしてくださいね。

英文の意味が分からないまま聞いている

聞き流しの大前提にあるのは「内容を理解できる英文を聞く」ということです。言い換えれば、レベルが高くて意味が分からない英文をどれだけ聞いても、それはただのBGMとなんら変わらず、英語のスキルアップにはほとんど効果はありません。

英文が分からない理由は、語彙力が足りないか、文法を正しく理解していないかのいずれかがほとんどですので、まずは文章をしっかりと読みこみ、内容を理解することからスタートしましょう。その状態で聞き流しをすれば、聞き流しの本来の効果を見込めるようになります。

聞き流し以外の言語活動を並行している

「聞き流し」とは言っても、何か別のことをしながら聞いているだけでは効果も薄れてしまいかねません。ただ無意識に聞き流すのではなく、少なからず意識しながら聞く環境を保つことが大切だと言えます。

特に誰かと話しながら、本を読みながらなど、別の言語活動をしていると、英語に対する脳の意識も必然的に低下してしまいます。別の言語活動は避け、なるべく英語の音声に意識を向けることのできる状況で聞くことを意識がけましょう。

繰り返し聞いていない

「聞き流しをすれば、分からないところもいずれわかるようになる」と考えている方も少なくありませんが、これはどちらかと言うと英語上級者に当てはまる話。しかも上級者でさえこれにはなかなか時間がかかるので、初心者がすぐに英文を分かるようになるということは、残念ながらほとんど期待できません。

そのため、聞き流しをする際には「分からないところを分からないままにしない」ということが大切。なぜその部分を聞き取れなかったのか理由を解析し、分かるまで聞き直す必要があります。意味がわからなかったという場合には語彙不足が、意味は分かったのに聞き取れなかったという場合には発音や音のつながりを理解できていないことなどが理由として考えられますので、まずは聞き取れなかった理由をチェックする癖をつけましょう。

「正しい聞き流し学習」の効果

ここまで聞き流しで陥りがちな「間違った聞き流し学習」についてご紹介してきましたが、一方で正しい勉強法で聞き流しをすれば、かなり実践的な効果を得ることができるのも事実。ここでは大きく2つに分けて「正しい聞き流し」の効果をご紹介します。

英語のリズム(語順)に慣れる

まず一つ目は、英語独特のリズムに慣れるということ。ご存じの通り、日本語と英語では主語・動詞・目的語などの語順も大きく異なり、英語学習初心者の方がつまづきやすい要因の一つにもなります。繰り返し聞き流しをする中で英語の語順にも徐々に慣れていき、いわゆる「英語脳」も身に付きやすくなると言えます。

また、比較的平坦に文章を発音する日本語と異なり、英語では強調したい部分を強く発音するなど、特有のリズムがあります。正しい聞き流しをすることで、こうした英語のリズムに慣れることができるのは、聞き流しの大きな特徴の一つと言えるでしょう。

「リンキング」に慣れる

英語では、一つ一つの単語を個々にしっかりと発音することは少なく、前後の単語を一緒くたに発音する「リンキング」という現象を用います。前の単語の最後の発音と次の単語の最初の発音が一緒になるこの「リンキング」は、一つ一つの音をしっかりと発音する日本人にとっては難しく、慣れないとなかなか聞き取れるようにはなりません。正しい聞き流しをすると、どのような形で単語を文章として発音するのかが身に付きますので、英語特有の「リンキング」に慣れるには非常に効果的だと言えるでしょう。

効果的に学習する5つのポイント

では具体的に、正しい聞き流しを行うためのポイントを5つ解説していきます。これから聞き流しを始めてみようと考えている方は、まずこのポイントをしっかりと押さえて「正しい聞き流し」を心がけてください。すでに聞き流しを始めていて、前述の「間違った聞き流し学習」に当てはまる項目があったという方は、ぜひ以下の方法を参考に聞き流しの方法を改善してくださいね。

レベルにあった教材を選ぶ

前述のとおり、分からない英文を何度も聞いていても、英語が喋れるようになることはありません。必ず自分自身のレベルを知り、それに合った教材を選ぶことが大切です。

具体的にどのレベルか分からないという方は、まずは教材を手に取って文章を軽く読んでみましょう。全く分からないようなものはレベルが高すぎますし、逆に最初から内容が全部分かってしまう内容だと簡単すぎて効果も薄くなります。目安として60~70%理解できる教材が最適だと言えますので、まずはサンプルなどを参考して適正レベルに合った教材を見つけましょう。

英語の基本構造をしっかりと理解しておく勉強で足元を固めておく。

教材を選んだら、早速文章を読んでみましょう。分からない単語は意味を調べ、文構造が分からないところは文法の学習に戻って理解できるようになることがポイントです。分からない単語をリストアップして単語帳を作れば、語彙力アップにも非常に効果的ですね。

一通り分からない箇所をクリアにしたら、最初から最後まで一気に読んでみて、つっかえるところがないかを確認します。これをほぼ問題なくクリアできれば、ようやく聞き流しの土台が固まった言うことができるでしょう。

聞き取れない原因をそのままにしない

一度内容を理解したはずの英文でも、いざ聞いてみると聞き取れない部分と言うのが必ず出てきます。内容が理解できているのに聞き取れないということは、英語特有のリズムやリンキングがつかめていないという証拠。そしてこれこそが、聞き流しが最も効果を発する部分でもあります。

何度か聞いてみても分からない箇所は、本文をチェックして見比べてみましょう。「あ、こう発音してたのか!」とすっきりしたら、英語のリスニング能力がレベルアップした証です。聞き取れる英語の幅が広がったと自信を持って良いでしょう。

繰り返し聞く

ここまで来れば、あとは文字通り「聞き流し」を繰り返します。他の言語活動を行わないよう注意をしながら、最低限の意識を向けることのできる状態で行うことがポイントです。通勤電車の中や、簡単な作業をしながら聞くのがおすすめですよ。

シャドーイングやディクテーションと合わせてバランスよく活用を。

「もうこの文章はマスターしたな」というレベルまで来たら、最後にシャドーイングやディクテーションで腕試しするのも効果的です。シャドーイングとは聞こえたとおりに文章を声に出してみること、ディクテーションとは聞こえた文章を全て書き写してみることで、いずれも聞き流しを定着させるための作業として効果覿面です。

正しい聞き流しを身に付けて、リスニング能力をアップしよう!

ご紹介の通り、聞き流しがリスニングにもたらす効果は非常に大きいですが、これは「正しい聞き流し」をして初めて身に付くもの。勉強法を誤ってしまうといつまで経っても効果は出ず、つい英語を諦めてしまいたくなってしまいます。

ぜひ今回の記事を参考に正しい聞き流しを身に付け、日常的に英語に触れる機会を増やしていきましょう。

「英語の成績は良かったのに話せない…」
英語の成績が良かったのに話せないのは何で??
実はある明確な理由があるのです。

しかもその理由はちょっとしたことで、すぐに超えられるものだということに皆さん気づいていません。

英語が話せないのは英語力が足りないのではなく、簡単に超えられるものを超えてないだけ!その理由についてまとめた記事「日本人が英語をいつまでも話せない理由 | 日本人特有の気質が原因?」をぜひ読んでみてください。
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長坂 ヒロ

長坂 ヒロ

【フリーWEBライター&翻訳家】
東京外国語大学を卒業し、大手旅行会社にて英語での現地添乗業務なども担当。オーストラリア・ニュージーランドに計1年半滞在したこともあり、年に2~3ヵ月は海外旅行へ出かけています。現在は信州・長野県へ移住。年齢は30代前半。

英語は肩ひじ張って勉強するものではなく、楽しく習得していくもの。英語学習を楽しく継続する方法や、ネイティブが日常的によく使う表現などを発信していきます。

【ブログ】
旅するカモノハシ~「自由ですけどなにか?」~

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