ディクテーションで英語力をアップ!効果的なやり方とポイントとは?

ディクテーションとは、聞こえてきた英語音声の一語一句を書き留める学習法です。実際に書き取ることで、英単語をどのくらい聞き取れているのかがはっきりわかるので、自分の実力を見極めるのに役立ちます。リスニング対策を続けてきたのになかなか成果が上がらないときや、英語学習において自分のウィークポイントがどこにあるのか見えてこないときは、ディクテーションを行ってみてはいかがでしょうか。
この記事では、ディクテーションの効果と実践方法、成果を上げるポイントについてご紹介します。

英語の総合スキルを高めるディクテーションとは

ディクテーションをすることで、英語力を総合的に高めることができます。ここではまず、ディクテーションによって得られる英語力底上げの効果についてお伝えします。

●ディクテーションは、書き取りで鍛える勉強方法

dictationとは「書き取り」という意味です。英文の音を集中して聞き、聞こえてきた英単語を一語一句書き取っていきます。書き取った後、英文をスクリプトと照合して正しく書き取れているかどうかを確認する必要があるため、音声とスクリプトの両方がそろっていることが前提です。

●ディクテーションの効果

一語一句書き留めるため、客観的に自分のリスニングレベルを把握できます。実際に英文を書き、スクリプトと照合することで英文をどれくらい聞き取れているか確認できるので、実力が一目瞭然でわかります。
また、「読めば理解できるが、聞き取れていない。または聞いただけではすぐ理解できない」などの具体的な問題点が見えてくるため、リーディングレベルとリスニングレベルの差を知ることができます。

さらに、ディクテーションをすることで文脈から推測する力が身に付きます。大まかな英文の内容がわかっても、発音される単語が省略されていたり、単語の一部が脱音していたりなど一語一句書き取るのは容易ではありません。しかし、耳をすまして正確に書き取りを続けていくなかで聞き取れる英単語が増えたり、接続詞の内容から続きを予測できるようになったりと、耳が鍛えられていきます。すると、実際には音が聞こえていなくても内容を解読できるようになっていくので、英文の読解力も高まっていきます。

ディクテーションのやり方の基本

ディクテーションは、自分のレベルに合った音声で書き取りしていくことが大切です。ディクテーションの基本的な方法を具体的に見ていきましょう。

●STEP1:英文を聞く

書き取る前に、何度か英文を試し聞きして、課題にする音声を決めましょう。試し聞きしているときに、英文の難易度を測ります。完全に聞き取れる英文はやさしすぎるので、「概ね聞き取れるが、聞き取れないパートもある」レベルを目安にします。初めは30秒程度の英文を聞き、力が付いてきたら難易度を上げるとともに、時間も伸ばしていきましょう。
インターネットで無料の素材を手に入れるときは、ネイティブ用ではなく、「ESL用(英語学習者用)」にすると、文法のルールにのっとった、英語学習に適した英文を選択できます。

●STEP2:英文を流し、一文ずつ書き取る

一文ずつ音を止めて、聞き取った音を丁寧に聞いていきます。その際、2、3語ずつ止めたり、何度も音を聞き直したりして書き留めても構いません。
ただし、見切りをつけることも大切です。何度聞いてもわからない場合は、その部分は飛ばして次へ進みましょう。同じ箇所を10回以上聞く必要はありません。自分で「3回は聞いてみる」「5回以上は聞かない」などのルールを設定するのが良いでしょう。

●STEP3:スクリプトと照合する

書き取った英語とスクリプトの内容を照合しましょう。前置詞や冠詞など、単独では大きな意味を持たない小さな単語も正確に聞き取れているか、抜けている単語を一つ残らず確認します。「of」「and」「in」などの短い単語を聞き逃すと、意味を誤解したり、肯定文と否定文を逆に認識したりすることがあるので注意が必要です。

●STEP4:スクリプトを発音する

再度ディクテーションにチャレンジする前に、リピーティングやオーバーラッピングをすると、リスニングもスピーキングも鍛えられ、ディクテーションの効果を高められます。
リピーティングは、英文を一文聞くごとに、その音声を真似て繰り返す学習法です。正確に発音することが大切なので、上手く発音できないときは遅めのスピードから始めて少しずつ速めていきましょう。イントネーションはしっかりと再現するように心がけてください。

オーバーラッピングは、スクリプトを見ながら聞こえてくる英文と同じ速度で一緒に重ねて読む音読法です。リピーティングと異なりスピードを速める必要があるため、リピーティングに慣れてきたらチャレンジしてみましょう。オーバーラッピングを続けるうち、読むことでしか理解できなかった英語が、耳で聞いても理解できるようになっていきます。また、同時にスピーキングの練習にもなります。

リピーティング、オーバーラッピングを繰り返して耳を音声に慣らしたところで、再度ディクテーションを行いましょう。

ディクテーションの効果を高めるポイント

ディクテーションを続けて英語を上達させるには、難易度や教材に留意することが大切です。ここでは、ディクテーションを行う上で、意識したいポイントについてお伝えします。

●初めは短い文章から始める

長い文章では読解に時間がかかるので、何度も繰り返し音声を聞き、正確に聞き取る力を鍛えるには非効率です。1日30分のディクテーションを行う場合、全体で30秒~1分程度の英文量が妥当です。

●省略や音の脱落が少ないスクリプトを使う

英語の発音は、よく単語が省略されたり、音が脱落したりします。単語の省略や音の脱落は英語らしい自然な発音ではありますが、初心者にとっては例外的な表現で、難易度が上がります。まずは基本の文法に沿って作成された英文から始めて、基礎を固めていくことが大切です。そのため、省略が多かったり、リンキング(単語の末尾と直後の単語の先頭の音が合わさり、異なる音になること。リエゾンとも呼ばれる)が強かったりして、こなれた英語が使われがちな海外ドラマや映画の音声ではなく、日本人向けの英語学習用の教材を選びましょう。

●興味が持てるテーマを選ぶ

英語の内容に興味が持てると、モチベーションの持続につながります。英語教材の音声が上手く聞き取れるようになってきたら、聞き取るテーマを増やしてみましょう。子供向けのニュースや好きな有名人のインタビュー動画など、興味に合わせて聞いてみると、ディクテーションの学習効率が上がります。どの場合も、必ずスクリプト付きの音声を用意しましょう。
聞き取れない部分が多い海外ドラマも、耳に自信が付いてきたら腕試しに挑戦してみるのも良いでしょう。

英語の底力を確実に上げるディクテーションの高い効果

聞き流しで学習をしている人は、リスニングスキルが向上していると感じてしまいがちです。しかし、自分の本当の実力を知るために、十分に英単語を聞き取れているか、一語一句書き留めるディクテーションで確認すると、意外な弱点が発見できるかもしれません。要旨となる主な固有名詞や動詞、形容詞が聞き取れていても、時制による動詞の変化や冠詞、前置詞が抜け落ちてしまっているかもしれません。ディクテーションのトレーニングを続けていくことで、リスニングスキルはもちろん、読解力も高まり、英語力を大きく底上げできるでしょう。

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