英検二級の試験構成と対策|合格のポイントを各パートでご紹介

英検二級は高校卒業程度とされ、その先の英語力を伸ばすための基礎作りとしては最適であると言えます。英検二級に合格すれば、企業の海外事業部以外では一定の評価対象となったり、大学の英語試験免除や得点加点の優遇制度があったり、実用的なメリットも。この記事では英検二級の試験内容や対策を設問パートごとにご紹介します!

英語学習の最初の目標設定としてもピッタリな英検二級。レベルは高校卒業程度とされているので、その先の英語力を伸ばすための基礎作りとしては最適な試験であると言えます。

英検二級に合格すれば、企業の海外事業部以外においては一定の評価対象となったり、大学の英語試験免除や得点加点の優遇制度があったりと、実用的なメリットになることも盛りだくさん。さらに英語の基礎作りができれば、ビジネスシーンで英語を用いたり、TOEICでのスコアアップを目指したりと、その後の英語の可能性もグンと広がります。

この記事では英検二級の試験内容や対策を設問パートごとにご紹介しますので、「これから英検二級受験を目指したい」という方や、「英検二級を受験したいけど、なんだか難しそう」と感じている方は、ぜひ参考にして下さいね!

英検二級の試験構成と対策

英検二級の試験は、筆記形式の一次試験と、面接形式の二次試験の2つのステップから成ります。形式が異なれば必要とされる勉強内容も変わってきますので、まずはパートごとの特徴を一つずつ確認していきましょう。

一次試験

筆記形式の一次試験では、リーディング、ライティング、リスニングの3項目が問われます。設問数はリーディング38問、ライティング1問、リスニング30問で、点数は84点満点。制限時間は、リスニングとライティング合計で85分、リスニング25分の計110分間で、特にリーディングをスピーディーに回答しいていくことが合格の鍵と言われています。

リーディング

配点が最も高く、英検二級の合否を左右するとも言われるリーディング問題は、以下の3つのタイプの問題から構成されています。それぞれ出題形式は決まりきっていますので、ポイントを押さえたら何度も繰り返し練習を重ねていきましょう。

【短文の語句空所補充】
リーディングの最初の設問となるのが、文脈に合う適切な語句を回答する短文の空所補充問題。設問数は20問で、1問あたり1分の計20分で回答するのが理想です。

短文の空所補充問題は、主に単語を問うもの、熟語を問うもの、文法を問うものの3つに分類され、圧倒的に語彙力が重要になってきます。語彙は知らなければどうにもならないという性質も強いので、単語帳などを活用してとにかく知識を積み重ねていくことがポイント。英検二級の試験全体の中でも単語レベルが高いパートではありますが、逆を言えば難解な引っ掛けなどは無いので、知識があれば解けるレベルと考えて良いでしょう。

【長文の語句空所補充】
続いて出題されるのが、長文の空所に適切な語句を回答するする長文の空所補充問題。長文2題の計6問が出題されるので、1問あたり2分の計12分で回答できれば理想的です。

このパートで問われるのは、文章の内容を掴む読解力と、適切な選択肢を選ぶ語彙力の2つ。苦手意識を持つ受験者も非常に多いパートですが、文中の接続詞に注目しながら文章の流れを追っていけば、正解を選ぶのは決して難しいことではありません。基本的な接続詞を一通り覚えてしまうだけでも、十分な効果が得られると言えるでしょう。

【長文の内容一致選択】
リーディング分野の最後に出題されるのは、3つの文章を読んで適切な回答を選択する内容一致問題。設問数は12問で、1問あたり2分の計24分で回答するのが理想です。

出題内容はEメールが1題、社会的テーマを扱った文章が2題で、それぞれの内容を理解できる英語力があれば、回答は決して難しくありません。単語力が加点の鍵となってきますので、ここでもやはり語彙力の重要性は高いと言えるでしょう。先に設問を読んで、具体的に何を読み取ればいいのかを確認してから文章を読むというのも、スピーディーに回答するためのテクニックとしては非常に効果的です。

ライティング

リーディングの次に出題されるのが、社会的なトピックについて自分の意見とその考えの理由を英文で述べるライティング問題。時間としては、20分から25分で完成させたいところです。

日頃から社会的な話題に対して関心を持ち、意見を知っておくことが大切になってきますが、さらに重要なのは説得力のある英文の構成力について習得しておくこと。英語には英語ならではの作文スタイルがあるので、まずは何度も練習してその形式に慣れてしまうのが大切です。

【ライティングの基本構成】
英検二級のライティング問題では、以下の基本フォーマットに沿って作文することができます。いきなり思い付いたとおりに文章を書くのではなく、まずはこのフォーマットを完成させてから文章を書いていけば、途中で行き詰ることもありません。

主張提示されたトピックに対する自分の意見を明示
理由①なぜその意見を支持するのか
理由②なぜその意見を支持するのか
結論最後にもう一度自分の意見を明示する

ポイントとしてまず挙げられるのは、最初に意見をはっきりと述べるということ。結論を最後に持ってくる日本語とは異なり、英語ではまず最初に意見を述べることが重要視されます。次に、その主張をサポートするための理由を具体例を交えながら述べ、最後にもう一度主張をまとめます。特に具体例は主張に説得性を持たせるために非常に大切な要素ですので、忘れずに盛り込むようにしましょう。

また、構成を考えるうちにトピックから外れないよう注意しなくてはなりません。どれだけ英語が正しかったとしても、設問に沿った回答でなければ0点となってしまうことも十分に考えられますので、英語を書き始める前に設問の意図に沿っているかも確認すると良いでしょう。

リスニング

英検二級の一次試験(筆記試験)の最後に出題されるのがリスニング問題です。問題形式は以下の2パターンのみで、設問数は全部で30問、各1点の計30点満点となります。

会話の内容一致選択(15問)2人以上の会話と設問を聞き、正しい選択肢を選ぶ
文の内容一致選択(15問)話者の音読と設問を聞き、正しい選択肢を選ぶ

文章の語彙レベルとしては決して高くありませんが、いずれも音声は一度しか放送されませんので、聞き逃しのないよう集中力を高めて臨む必要があります。また、文章の中には高校で習う難易度の高い文法も出てくるので、英語を聞こえたまま理解できる力が必要となります。言い換えれば、リスニングできる語彙の数をどんどんと増やしていき、考えずに聞き取る能力を鍛えていくことが合格の鍵となってきます。

聞き取りの力に自信がないという方は、音読やシャドーイング、ディクテーションといった勉強法も非常に効果的です。特に音声を聞こえたまま口に出すシャドーイングや、聞こえた英文を全て文字に書き出すディクテーションは、英語のリスニング学習において非常にポピュラーな勉強法。英検二級受験に限らず、その後の英語学習においても非常に役立ちます。単発的に行うのではなく、毎日継続して行うこともリスニング力アップの大切なポイントですので、ぜひ英語を耳にする機会を日常に取り入れましょう。

二次試験

無事に英検二級の一次試験(筆記試験)を通過したら、今度は二次試験(面接)の準備をしなくてはなりません。一次試験を通過する英語力があれば二次試験に合格することは比較的簡単ですが、一次試験と二次試験では当然出題傾向がまったく異なるため、ある程度対策をしておかないと思わぬ形で足をすくわれることも考えられます。一次試験に合格したからと言って決して油断せず、何度も繰り返しシミュレーションを重ねていきましょう。

【二次試験の出題内容】
英検二級の二次試験で問われる内容は、主に以下の通りとなります。

文章の音読60語程度の文章を音読する
文章についての質問音読した文章について、面接官の質問に答える
イラストの展開説明3コマのイラストの展開を英語で説明する
受験者の意見カードに関連したトピックや、日常生活の一般的な事柄について、自分自身の意見を論理的に述べる。

面接官の質問としては「どうして(Why)」や「どのようにして(How)」を問う内容が多いので、こちらもある程度フォーマットに沿って受け答えの練習をしておくことが大切です。一文だけで答えてしまうと面接官に与える印象もあまり良くないので、できれば二文以上にして答えると良いでしょう。

また、正しい英語を話すことももちろん大切ですが、積極的な姿勢を見せることも大切です。どれだけ正しい英語を喋っていても相手に聞こえなければ意味がありませんし、間違っていてもちゃんと相手に聞こえる英語の方が評価されるのは当然です。緊張して声が小さくなってしまうというケースも実際に多いですが、間違いを恐れずハキハキと喋ることを意識しましょう。

過去問を使って試験に慣れよう

単語帳や教材などを使って英検対策をするのも大切ですが、ある程度慣れてきたら、直前は過去問を実際に解いてみるのが一番重要です。英語検定協会のホームページでは過去の問題を見ることができますので、当日の試験をイメージしながら直前の対策を行いましょう。一次試験対策はもちろん、二次試験対策として「英検バーチャル二次試験」も利用することができるので、受験者にとっては非常に心強い味方になります。

また、過去問を解く際は、時間を測りながら解くことももちろん大切です。今回の記事を参考に、ぜひ各パートごとの時間も意識しながら過去問演習を行ってくださいね。あまりにも時間がかかってしまうパートがあったら、それこそがあなたの苦手分野でもありますので、そのパートに特化した勉強をすることで、英検二級合格にスムーズに近づくこともできます。

合格率は約65%にあたる55点と言われています。無事に英検二級を取得すれば、その先にいろいろな可能性が開けてきますので、ぜひ英検二級合格を目指して効率良く勉強しいていきましょう!

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