英検準1級のレベル・合格率とは?合格困難な英検準1級を解説!

グローバル社会が叫ばれるようになってから随分経ち、日に日に英語の必要性は高まりつつあります。企業が社員に求める英語力の水準も年々上がってきており、近年では社員の英語教育に積極的に取り組む企業も増えてきました。 一般的に履歴書に書ける、企業が評価する英語力の水準は英検2級程度から、と言われていますが、「英語を使える」というところに達するには、「英検準1級」レベルまでは欲しいのが実情のようです。 ここでは、英検準1級のレベルについてご紹介したいと思います。

試験勉強をしている女性のイメージ

この記事では、英検準1級とはどのくらいのレベルなの?合格できる英語力に達するためにはどうすればいいの?といった疑問に答えながら、英検準1級について詳しく解説していきます。

英検とは

英検とは正式名称「実用英語技能検定」と言われるもので、公益財団法人日本英語検定境界が実施する英語技能の検定試験です。

TOEICに並んで有名な英語の検定試験で、2020年の累計受験者数は367万人と、非常に多くの人が受験しています。

英検を受けるメリット

英検では英語の4技能(読む書く聞く話す)の習得を目指し、測定する試験です。
合格に向けて勉強をすることで、日常会話からビジネス会話まで、実用的な英語力を身につける事ができます。

また、一部の高校や大学、大学院においては入試や単位認定において優遇措置が取られたり、一部の企業では一定の英語力を証明するための指標として、応募条件として設定していたり、と英語力を身につける以外でのメリットも非常に大きいことも理解しておくと良いでしょう。

英検準1級のレベル・難易度

英検は1級~5級まで7つの級があり、それぞれ下記のようなレベル・難易度をが想定されています。

レベル日本の学校教育
1級広く社会生活で求められる英語大学卒業程度
準1級社会生活で求められる英語大学中級程度
2級社会生活に必要な英語高校卒業程度
準2級日常生活に必要な英語高校中級程度
3級身近な英語の理解と使用中学卒業程度
4級簡単な英語の理解と表現中学中級程度
5級初歩的な英語の理解と表現中学初級程度

一般的に企業が評価する英語力の水準は英検2級程度から、と言われていますが、「英語を使える」というところに達するには、「英検準1級」レベルまでは欲しいのが実情のようです。

英検準1級のレベルは「大学中級程度」と定められていますが、実際にどのくらいのレベル・難易度であるかピンと来ないかもしれません。

日常のシーンに置き換えてみると、だいたい以下のようなのレベルが想定されます。

[st-mybox title=”英検準1級はどのくらいのレベル?” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

  • 海外旅行で困らない
  • 万が一のトラブルなどにも対応できる
  • 電話で用件を伝え、コミュニケーションが取れる
  • 自身の専門分野について、ネイティブと議論ができる
  • ディベートや複数人での会話においても、論点を的確に捉えることができる
  • 長文で書かれた資料もスラスラ理解できる
  • 洋書や映画も感情移入できる

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他の英語認定試験と比較

英語のスキルを測る他のテストを受けたことがある方は、およそ英検準1級に相当するスコアを参考するのも良いでしょう。

ケンブリッジ英語検定約150~180程度
GTEC(ベネッセ)約1,000~1,350程度
IELTS約4.0~6.5程度
TOEFL IBT約50~90程度

国際的に権威のある英語資格の試験と比べても、なかなかのハイレベルであることが分かります。

一般的には、英語上級者としてスタートに立った、というくらいのポジションだと認識すると分かりやすいと思います。

出題内容も社会一般から芸術や文化、歴史、科学、ネイチャーやテクノロジー、政治経済に至るまで非常に広範囲が取り扱われ、これらのトピックについて「普通に」話せることをが求められます。

英検二級との比較

英検準1級を受ける場合、ほとんどの人は英検二級の次のステップとして受ける場合が多いでしょう。

二級とレベルの差がどのくらいあるのかも気になるところです。

英検二級は高校卒業程度のレベルが想定されているので、合格には中高の英文法や語彙がしっかり理解できているかがカギとなります。

対して準1級のレベルは、2級までと比べるとそのレベルの差は大きく開いており、非常に難易度の高い級となります。

必要な語彙数は難関大学以上

まず英検二級合格に必要な語彙数は約4,000~5,000語とされ、これは大学センター入試に必要な語彙数とほぼ同じ水準となります。

対して準1級では約7,500~9,000語とされており、これは私立の難解大学で必要とされている語彙数6,000~7,000を大きく上回る語彙力が必要となります。

センター試験約4,000~5,000語
英検2級約5,000語
難関大学入試約6,000語
英検準1級約7,500~9,000語
英検1級約12,000~14,000語

英検準1級の語彙について詳しく知りたい方は、合格に必要な語彙の習得方法や単語力チェックサイトなどについてまとめた「英検準1級の必須単語数は8000語!単語力チェックと暗記法を紹介」も併せてご確認ください。

リーディングが合格のカギ

英検準1級の合格の鍵を握るのが長文読解力

一次試験におけるリーディングの配点率は約半分なので、早いスピードで英文の意味を理解できることが重要となってきます。

準1級の特徴として、長文読解の難易度が顕著に上がることも挙げられます。

長文の単語数が増えるだけでなく、ジャンルの幅も広くなり、多少専門的な内容になることも珍しくありません。

芸術やテクノロジー、社会問題などがテーマとして取り扱われますので、日頃から時事や社会に関する英文に触れ、語彙力を高めておきましょう!

英検準1級の合格点・合格率は?

試験形式試験内容設問数CSEスコア合格ライン
一次試験リーディング41問7501792
ライティング1問750
リスニング29問750
二次試験スピーキング5問750512
全体合計76問3,0002,304

[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]一次試験の目安点:1792点[/st-cmemo]

[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]二次試験の目安点:512点[/st-cmemo]

[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]英検準1級の合格率約16%[/st-cmemo]

英検準1級合格のポイントとオススメ教材

合格を目指すためには一体どの程度習得すればよいのでしょうか。
まず、英検準1級を目指すために有効な対策や学習法をご紹介します。

[st-minihukidashi bgcolor=”#FFB74D” color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″]何はともあれまずは語彙力[/st-minihukidashi]

まず何を差し置いても語彙力をつけることが大事です。

英検で取り扱われるトピックは幅広いので、文法が分かっているのに合格しない人は、この語彙力が不足している場合があります。

単語学習の勉強方法

覚えるだけの単語学習と言っても、闇雲に勉強をするのはNG。語彙力アップに効果的な方法を身に付け、なるべく短期間で覚えましょう。

反復学習一度覚えればOKではなく、単語は繰り返すことで初めて定着します
イメージで覚える覚えづらい単語は何か映像などとイメージづけて覚えるのも効果的です
音と一緒に覚える何度も口に出し、音として耳からも記憶すると定着しやすくなります
寝る前に学習する単語などの単純記憶は寝ている間に定着すると言われています
同義語を意識して覚える単語を個々に覚えるより、単語同士をリンクすることで定着度もグンと上がります

[st-minihukidashi bgcolor=”#FFB74D” color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″]長文読解力をつける[/st-minihukidashi]

英検準1級の問題構成を押さえよう

英検準1級の試験は、筆記の一次試験と、面接の二次試験の2つのパートに分かれています。

一次試験の構成

リーディング短文の語句空所補充文脈に適した語句を補充する25問CSEスコア:750
長文の語句空所補充文脈に適した語句を補充する6問
長文の内容一致問題本文の内容に一致する選択肢を選択する10問
ライティング英作文指定されたトピックについて自分の意見を英語で述べる1問CSEスコア:750
リスニング会話の内容に一致選択会話の内容に関する問いに答える12問CSEスコア:750
文の内容一致選択音読された内容に関する問いに答える12問
Real-Life形式「Situation」を読んだ後で、音読された内容に関する問いに答える5問

[st-mybox title=”リーディング攻略のポイント” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

  • 問題は英文の空所補充と内容一致選択
  • 試験時間内で分からない単語を考える余裕はない
  • 語彙力を高めて、分からない単語は英文の文脈から推測すること
  • 読解力に自信がない場合は、まず大学受験の内容を解けるようにすること

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[st-mybox title=”ライティング攻略のポイント” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

  • 指定された主旨・構成の通りに正しく伝えられているかを採点
  • 難しい表現ではなく、平易は文章でも正しく伝えること
  • スペルミスや文法ミスは減点対象

[/st-mybox]

[st-marumozi-big fontawesome=”fa-check-circle” bgcolor=”#FFB74D” color=”#fff” radius=”30″ margin=”0 10px 10px 0″]ライティング採点の観点[/st-marumozi-big]

内容書かれた内容の主旨が指示通りであるか。納得、かつ具体的な内容か。
構成指定されたエッセイの構成通りに書かれているか。
語彙おかしな表現やスペルミスなどがないか。語彙が豊富であれば加点の可能性。
文法正しい文法で書けているか。

[st-mybox title=”リスニング攻略のポイント” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

  • 読み上げる英文の速度が早く、内容も難解に
  • 知らない、聞き取れない英単語を潰して語彙を高めること
  • 一言一句聞き取れる音を増やせるよう、リスニングの反復学習を
  • 英検準1級から出題される「Real-Life形式」に慣れておこう

[/st-mybox]

二次試験の構成

英検準1級の二次試験では、リスニングやスピーキングをはじめ、英語全体のスキルが問われます。

出題形式としては英検2級に類似していますが、絵について状況を説明する「ナレーション」問題は英検準1級からの出題。

ナレーション15点
質疑応答5点×4(計20点)
アティチュード3点

[st-mybox title=”二次試験攻略のポイント” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

  • ナレーションでは、登場人物の表情を読み、時系列に順序だてて説明をしよう
  • 口ごもることがないよう、自然に話せるよう練習を重ねよう

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英検準1級の二次試験について、もっと具体的に詳しく知りたいという方は、合格のためのヒントをまとめた「英検準一級の面接(二次試験)で失敗しないコツ!一発合格を狙おう」を併せてご確認ください。

オススメ教材

おすすめ単語学習教材

効率よく英単語を勉強したい方には、下記のような参考書もおすすめ。スキマ時間を有効活用して、ぜひ単語力を効率よくアップさせましょう。

【音声アプリ対応】英検準1級 でる順パス単 (旺文社英検書)

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単語王2202

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おすすめ長文読解学習教材

英検1級 長文読解問題120 (旺文社英検書)

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英検準1級の過去問を徹底分析して作成された練習問題だけでなく、オリジナルの模擬テストも2回分収録されています。
問題も徐々にレベルアップしくように構成されているので、最後の問題を解くころには、あなたの長文読解力も目に見えて伸びていることでしょう。


英検分野別ターゲット 英検準1級リーディング問題 改訂版 (旺文社英検書)

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「まだまだ長文読解には自信がないので、簡単なものから少しずつ挑戦したい」という方におすすめです。

前半では易しめかつ短めの文章が出題され、後半に進めば進むほど難易度は高く、文章も長くなります。準1級受験にあたり覚えておきたい頻出単語リストも付いているので、語彙力アップにも一役買ってくれる、とても心強い教材ですね!

英検準1級レベルでできる仕事とは?

英検準1級であれば、どんな仕事が視野に入ってくるのでしょうか。

レベルについての章で触れたように、英検準1級であれば英語力は実践的であると見られますので、英語力の観点で言えば大体の企業の求める水準はクリアできているでしょう。

英語を主軸とする仕事であれば、企業の海外事業部門や外交官、国際部門担当の公認会計士などが現実味を帯びてくるでしょう。

翻訳や通訳、国連職員などを目指すのであれば、ネイティブレベル以上の英語力を求められますので、次のステップとしてぜひ英検1級を目指してみてください。

まとめ

英検準1級は英語上級者の入口ともされており、合格することができれば英語力を誇る事ができる立派な資格であることは間違いありません。また、英語が分かるようになれば、その後の可能性という意味でも世界が大きく広がっていくでしょう。

すでに英検2級を持っているという方や、もっと英語を話せるようになりたいという方は、ぜひこの記事を参考に英検準1級合格を目指してみてはいかがでしょうか?

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