海外出張で大きく環境が変わると、急に具合が悪くなることがあります。少し休めば回復する程度なら良いですが、病気になって薬の購入や病院の受診が必要になった場合、英語学習の初心者にとって難しいのは、症状を的確に伝えることです。海外出張に行く前に、いざというときに備えて、あらかじめ病気に関する英語表現を頭に入れておきましょう。
この記事では、病院で具体的な症状を伝える際の英語フレーズについて詳しくご紹介します。
病気にまつわる基本表現

病気にまつわる基本フレーズ
「病気かな?」と感じたら、まずは「具合が悪い」と伝える必要があります。ここでは、「病気」にまつわる基本フレーズをお伝えします。
「病気」を表す基本の表現
sick、sickness
sickは「一時的な病気」を表す単語。一般的に「今日は体調が悪い」という意味で、具合が悪い時に広義で使われます。また、形容詞のsickを名詞にするときにはsickness「体調不調」という単語が用いられます。
例文
彼女は今日体調が悪い
例文
彼は軽い体調不良だった
ill、illness
illはsickに比べて「より深刻で、慢性的な病気」を表す単語。入院するような状況で使われることが多いので、日常的に使うと相手から心配されてしまうこともあります。
単語としてもsickよりも少しフォーマルなもので、多少具合が悪い程度では使うことはありません。また、illはスラングだと「イケてる、ヤバイ、ぶっ飛んでる」という意味にも使われることもあります。
例文
彼は病気で、病院に搬送されました
例文
あのクラシックカーはすごくイケてる
disease
diseaseは「特定の病気や疾病、重病」などを指すときに使われる言葉。日常的に使われることは少なく、病院などで使われる単語とイメージすると良いでしょう。
例文
あの歌手は心臓病で亡くなった
病院を受診する際に具体的な症状を伝える英語フレーズ
症状が重いと、病院で治療を受ける必要があります。自分の症状を的確に伝えるための英語フレーズを覚えておきましょう。
風邪をひいたことを伝えるフレーズ
風邪をひいた時の表現
例文
私は風邪をひいています
例文
風邪をひきました
単純に「風邪をひいている」という状況を表す際はhave a coldを、「風邪をひく」という変化を表す際にはcatch a coldというイディオムを用います。
熱っぽいとき
例文
熱があります
例文
熱っぽいです
「fever」は数えられない不可算名詞ですが、「熱があります」と言いたいときには「a」が付き、可算名詞として扱われます。また、「fever」の後ろに「-ish」を付けると「~っぽい」という意味合いになります。
体がだるい
例文
だるく感じます
例文
今日は気分が乗りません
例文
具合が悪いです
例文
具合が悪いです
直訳は「病気な感じがします」で、「具合が悪い」という意味になります。「feel」を使わずに「I am sick.」とすると、具合が悪いではなく、すでに「病気です」という意味になるので、使う場面には注意しましょう。
例文
今日は体調が悪い
体がだるい状況を表す表現は、上記のように実にたくさんの言い方が可能です。”in?形容詞?condition”で「~な状態」という意味を表し、形容詞の部分を活用させることで、症状の具体的な様子を伝えることができます。
咳が出る
例文
咳が出る
例文
咳が止まらない
coughは「咳」という名詞はもちろん、”I cannot stop coughing”「咳が止まらない」のように動詞として使うこともできます。
喉が痛い
例文
喉に痛みがあります
例文
喉が痛いです
喉の痛みは「ache」ではなく「sore」を使います。「sore」は、ひりひりとした痛みがあるときによく使われる表現です。そのほか、「sore muscles(筋肉痛)」や「sore stomach(胃痛)」とも活用できます。
寒気がする
例文
寒気がします
例文
悪寒がします。
chillは「肌寒い」という意味で天候にも使う単語ですが、体調になると「寒気がする」という意味として使うことができます。名詞だけでなく動詞としても使用可能です。
頭痛がする
例文
頭が痛いです
例文
頭が痛いです
「have a headache」で「頭痛がする」という意味になります。「ache」は、「headache(頭痛)」や「toothache(歯痛)」のように、しばしば体の部位に付いて「~痛」と表されます。「hurt(痛む)」を使うときは、痛い場所を主語にして活用します。風邪による頭痛でなく、頭を打って痛い場合も使えるフレーズです。
鼻水が出る
例文
鼻水が出ます
例文
鼻のあたりに問題があります
「run(走る)」という単語を使って、鼻水がズルズル出る様子を伝えることができます。”My nose is running.”とすることもできます。「sinus(洞」」は、鼻や鼻の奥を指すときに使われ、鼻炎の症状は、”sinus infection”となります。
消化器系の症状を説明する
腹痛がする(胃が痛い)
例文
お腹が痛いです
例文
腹痛があります
「abdominal(腹部の)」は「abdomen(お腹)」の形容詞です。「pain」は、鋭い痛みを表すときによく使われます。
下痢、便秘をしている
例文
便秘をしています
例文
下痢をしています
「constipation(便秘)」や「diarrhea(下痢)」は日常的によく使われ、diarrheaは「ダイエリィア」と発音します。婉曲的に言いたいときは、腸を意味する「bowel」を使って、「I have loose bowels.(腸がゆるい)」とも表現できます。
吐き気がする
例文
吐きそうです
例文
気持ちが悪いです
例文
嘔吐をしています
例文
胸やけがします
例文
おなかの下(腸の辺り)が痛いです
「throw up」で「吐く、戻す」という意味です。カジュアルな表現に、「puke」があります。「吐いてしまった」という場合は、過去形にして「I threw up.」もしくは「I puked.」と活用します。
怪我をした
例文
足を怪我しました
例文
背中に痛みがあります
例文
足首を捻挫をしました
例文
足を骨折しました
例文
皮をすりむきました
例文
膝をきりました
例文
ドアに足をぶつけました
例文
足首が腫れています
例文
内出血しています
怪我をした際には、具体的にどこを怪我したかを伝えなくてはいけないため、体の部位を覚えておくと便利です。injureという単語で、広い意味でケガしたことを伝えることは可能ですが、もっと細かい症状を伝えることができれば安心でしょう。
腰痛がある
例文
腰痛があります
例文
ぎっくり腰になりました
go outの直訳は「腰がいってしまった」で、「腰をやっちゃった」というフランクな表現です。
眼科系の症状を説明する
例文
目が充血しています
例文
目がかゆいです
例文
目を怪我しました
例文
ものもらいができました
例文
目が腫れています
例文
目に異物が入りました
「充血している」はI have a red eye.「目が赤い」とシンプルに言い換えると簡単です。itchy「かゆい」という表現は虫刺されにも使うことができますので、ぜひ覚えておきましょう。
耳鼻科系の症状を説明する
例文
鼻づまりがします
例文
鼻血が出ました
例文
耳鳴りが止まりません
例文
耳がよく聞こえません
「耳鳴り」はhave a singingという非常にユニークな表現をします。同様にringingという表現も使えるので、英語のユーモアを感じることができるしょう。
皮膚科系の症状を説明する
例文
背中がかゆいです
例文
できもの(ニキビ)ができました
例文
じんましんが出ました
「かゆい」という表現はitchyという形容詞の他に、実際にかゆい箇所を主語にして動詞として用いることもできます。
その他の症状を説明する
めまいがする
例文
めまいがします
例文
頭がグラグラします
病気のときはもちろん、ジェットコースターなどに乗って目が回ったときにも使えます。「spin」を現在進行形にして、「頭が回っている」と表現することで、「めまいがする」という意味合いになります。
食欲がない
例文
食欲がありません
例文
今日は食べる気がしません
食欲は英語でappetiteという単語を使うので、loose appetiteで「食欲を無くす」という意味を表します。また、feel like ~ingは「~したい気がする」という頻出表現ですので、ぜひ覚えておきましょう。
動悸・息切れがする
例文
胸の動悸がします
例文
息切れがします
動悸はpalpitation、息切れはout of breathという表現を用います。普段なかなか使うことのない単語ですが、症状をお持ちの方は覚えておくと便利でしょう。
歯が痛い
例文
歯が痛いです
例文
虫歯があります
症状の理由が「虫歯」であることがわかっているときは、はっきりと伝えましょう。虫歯は「cavity」のほか、「Decayed tooth」と言います。
生理中だ
例文
彼女は生理中です
「生理」は英語でmenstruationという単語を使いますが、これはどちらかと言うと医学用語。日常的にはperiod「期間」という単語を使って、遠回しな表現をします。
痛みの表現
痛みの表現の違い
痛みを表現する英語としては、代表的なものにpain、ache、hurt、soreなどが挙げられます。それぞれ微妙にニュアンスが異なりますので、イメージを掴んでおきましょう。
・pain:病気やけがによる、とても不快な痛み
・ache:体の一部において起こる、継続的な痛み
・hurt:ケガによる外傷
・sore:あざや炎症、筋肉痛など、体の内側に感じる痛み
例文
お腹が痛いです
例文
頭が痛いです
例文
足が本当に痛いです
例文
喉が痛いです
痛み方の表現
痛みのニュアンスを表す形容詞は、日本語と同じように非常にバリエーション豊富です。何パターンか覚えておくだけでも、様々なシーンで活用できます。
例文
慢性的に痛みます
例文
激痛がします
例文
鈍痛がします
例文
ズキズキ痛みます
例文
チクリと痛みます
例文
ヒリヒリと(刺すように)痛みます
例文
ガンガンと痛みます。
旅先で病院にかかる際に使えるフレーズ集
海外旅行中に体調を崩した場合、ホテルで医師や救急車を呼んでもらったり、病院で症状を説明する必要が出てきます。ここではそのような緊急時に役立つフレーズをご紹介します。
ホテルで医師や救急車を呼んでもらう
例文
医師を呼んでもらえますか?
例文
救急車を呼んでください
医者や救急車をお願いする際は、現在の調子や状態についても一言添えると良いでしょう。
保険が使えるかどうかを確認する
例文
保険が使えるか確認してもらえますか?
例文
保険は適用されますか?
海外の医療制度は日本と違います。海外旅行保険に加入している場合でも、自分が加入している保険やプランが適用されるかどうか、あらかじめ確認しておくと安心でしょう。
かかりたい科を伝える
例文
外科へ行きたいのですが
例文
内科はどこですか?
万が一の時に備え、診療科の名称も覚えておきたいところです。general surgery「外科」、general internal medicine「内科」の他にも、neurology「神経科」、psychosomatic medicine「心療内科」、dermatology「皮膚科」、pediatrics「小児科」などが挙げられます。
医師にアレルギーや持病を説明する
例文
甲殻アレルギーがあります
「allergic to(アレルギー名)」は、アレルギーがあることを伝える際に使われる表現です。
例文
アレルギーか持病はありますか?
例文
小麦アレルギーです
例文
糖尿病の持病があります
例文
高血圧です
持病は英語で「Chronic illness」や「chronic disease」といいます。病院で医師からアレルギーや持病について尋ねられたら、「I have allergic to(アレルギー名)」や「I have(病名)」を使ってください。ちなみに花粉症の場合は、一般的に「I have hay fever.」という表現が使われます。
持病の表現一覧
病名 | 単語 | 例文 |
---|---|---|
アトピー性皮膚炎 | atopic dermatitis | I have atopic dermatitis |
花粉症 | hay fever | I have hay fever. |
白血病 | leukemia | I have leukemia. |
心臓疾患 | heart disease | I have heart disease. |
腎臓疾患 | kidney disease | I have kidney disease. |
喘息 | asthma(名) asthmatic(形) | I have asthma. I am asthmatic. |
医師の診断をもらう
例文
どうしましたか?
相手の不調を聞くときの定番表現。同様にWhat's the matter with you?というフレーズもよく使われますので、セットで覚えておきましょう。この場合のmatterは「問題」という意味を表します。
例文
10段階で評価すると、痛みはどのくらいですか?
海外の医師は、痛みがどのくらいのものなのか知るために、患者に1~10で痛みを評価するよう聞いてくることがあります。基本的には10が一番痛いという意味になるので、状況に応じて適切な数字を医師に伝えましょう。
例文
何も大したことはありませんよ。
例文
喘息の疑いがあります。
例文
インフルエンザにかかっています
インフルエンザは「flu」というのが一般的ですが、よりフォーマルに「influenza」と表現することもあります。一般的な感染症のことは「infection」といいます。
例文
安静にしていてください
例文
入院が必要です
例文
すぐに手術が必要です
症状によっては入院や手術が必要になる場合もあるので、医師の診断をしっかり聞き取れるようにしましょう。
病気に関するその他の表現
他人も病気に関連した表現をご紹介します。日常的に使うことのできる表現も多いので、覚えとくと便利です。
例文
彼は私に風邪をうつした
例文
彼はインフルエンザの疑いがある
例文
どうしたの?
例文
回復した?
海外に行く前に、病気に関する英語表現を身に付けよう
病気に関する英語フレーズは、独特の単語や言い回しを覚えたり、不可算名詞に「a」をつけたりと、複雑に感じるかもしれません。まずは、「頭痛」や「腹痛」など、症状を表す単語を覚えたうえで活用方法についても習得し、スムーズに症状を伝えられるようにしておきましょう。海外で急に体調が悪くなったときに備えて、すぐに使えるようにしておくことが大切です。
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