英語の進行形とは「ある時点において、動作・現象が進行中あるいは継続中である」ことを指す時制表現です。
進行形の基本と言えば「現在進行形」ですが、その仲間に「過去進行形」「未来進行形」もあります。
現在進行形
まず進行形の基本でもある「現在進行形」について解説をしていきましょう。
基本的な意味は「(現在)~しているところだ」で、行動・動作の最中であることを表します。
現在形と現在進行形の違い
現在形と現在進行形にはどのような意味の違いがあるのでしょうか?
ではここで2つの例文を見比べてみましょう。
例文
I study English.
私は英語を勉強します。
●現在進行形
I am studying English.
私は英語を勉強しています。
この二つは一見同じ意味で表現しているように見えるかもしれません。
しかしこの二つには大きな意味の違いがあります。
現在形 | 習慣的に行われている動作について述べる。 |
---|---|
現在進行形 | 今現在行われている動作について述べる。 |
つまり、
I study English.
私は(日常的に)英語を勉強します。
と、
I am studying English.
私は(今)英語を勉強しています。
この意味の違いがあるわけです。
現在形の場合、その動作は継続的・習慣的に起こっていて、その動作の瞬間を限定しない言い回しになります。
そして現在進行形は「今現在」起こっている動作について述べていて、習慣的ではありません。
これはこの後に説明する「過去進行形」「未来進行形」においても同様の区別です。
現在進行形の作り方
では次に現在進行形の文の作り方について解説をしていきます。
現在進行形は主語の後に「be動詞」を置き、「動詞」に「ing」を付けます。
現在進行形の文法
例文
私はテレビゲームをします。
I am playing video games.
私はテレビゲームをしています。
否定文の作り方
否定文にする場合は、be動詞に「not」をつけて表現します。
現在進行形否定文の文法
例文
私はテレビゲームをしています。
I am not playing video games.
私はテレビゲームをしていません。
疑問文の作り方
疑問文にはYes/Noを問う場合と、主語などを尋ねる疑問詞を使ったものがあります。
それぞれの文法についても解説します。
Yes/Noを問う疑問文の場合、疑問詞を使わない文章となりますが、その場合は文頭に「be動詞」を持ってきて、「主語」「動詞+ing」の順番となります。
現在進行形疑問文(疑問詞なし)の文法
例文
あなたは公園に向かっています。
Are you going to the park?
あなたは公園に向かっていますか?
主語や目的語を問う疑問文の場合は、「what」や「where」などの疑問詞を使いますが、その場合は「疑問詞」を文頭に置いてから、疑問文を置きます。
現在進行形疑問文(疑問詞あり)の文法
例文
あなたは公園に向かっていますか?
Where are you going to?
あなたはどこに向かっていますか?
例文
彼はサッカーをしていますか?
Who is playing soccer?
サッカーをしているのは誰ですか?
※Whoが疑問代名詞であるため、文中の「he」は書かない。
過去進行形
続いて「過去進行形」は「過去のある時点においてやっていたこと」を表します。
意味としては「(その時まさに)~していた」という表現となります。
過去形と過去進行形の違い
過去形と過去進行形の違いについて解説をしていきましょう。
この二つには以下のような意味の違いがあります。
例文
彼は昨日サッカーをしました。
He was playing soccer yesterday.
彼は昨日サッカーをしていました。
過去形 | 過去の動作や状態について述べる。 |
---|---|
過去進行形 | 過去のある時点について進行していた動作について述べる。 |
少しわかりづらいかもしれませんが、過去形は既に完了をしている「過去起きたことを述べる」のに対し、過去進行形は「過去その時点で継続して起きていたことを述べる」ために使われます。
過去進行形の作り方
では過去進行形の文の作り方について解説をしていきます。
過去進行形の文法は以下の通りです。
過去進行形の文法
例文
彼は昨日サッカーをしました。
He was playing soccer yesterday.
彼は昨日サッカーをしていました。
過去形の表現では「昨日サッカーをしたこと」について述べ、過去進行形の表現では「昨日の時点ではサッカーをしていた」ことを述べています。
否定文の作り方
過去進行形の否定文も現在進行形のものと変わりありません。
否定文にする場合は、
過去進行形否定文の文法
例文
彼は昨日サッカーをしていました。
He was not(wasn't) playing soccer yesterday.
彼は昨日サッカーをしていませんでした。
疑問文の作り方
過去進行形疑問文(疑問詞なし)の文法
例文
彼は昨日サッカーをしていました。
Was he playing soccer yesterday?
彼は昨日サッカーをしていましたか?
過去進行形疑問文(疑問詞あり)の文法
例文
彼は昨日サッカーをしていましたか?
What was he doing yesterday?
彼は昨日何をしていましたか?
未来進行形
「未来進行形」は「未来のある時点で進行中であるだろう動作や事象を述べる」表現で、意味としては「(そのころ)~しているだろう」となります。
未来形と未来進行形の違い
未来形と未来進行形の違いも少し分かりづらいので、それぞれのニュアンスについても解説をしていきましょう。
この二つには以下のような意味の違いがあります。
例文
私は明日の10時テレビを見ます。
I will be watching TV at 10 a.m. tomorrow.
私は明日の10時はテレビを見ているでしょう。
未来形 | 未来の動作や状態について述べる。 |
---|---|
未来進行形 | 未来のある時点について進行している動作について述べる。 |
未来進行形の場合も、その時点で進行中であるかどうかが重要です。
未来形では「明日の10時にテレビを見(始め)る」という意味となり、未来進行形では「明日の10時には(既に)テレビを見ている」という意味となります。
未来進行形の作り方
未来進行形の文法は以下の通りです。
未来進行形の文法
例文
私は明日の10時テレビを見ます。
I will be watching TV at 10 a.m. tomorrow.
私は明日の10時はテレビを見ているでしょう。
未来形の表現では「明日テレビを見る」という予定について述べ、未来進行形の表現では「明日の時点ではテレビを見ている」予測、成り行きについて述べています。
否定文の作り方
現在進行形、過去進行形同様、未来進行形も同じ否定文のルールです。
未来進行形否定文の文法
例文
私は明日の10時テレビを見ます。
I will not(won't) be watching TV at 10 a.m. tomorrow.
私は明日の10時はテレビを見ていないでしょう。
疑問文の作り方
未来進行形疑問文(疑問詞なし)の文法
例文
あなたは明日の10時テレビを見ているでしょう。
Will you be watching TV at 10 a.m. tomorrow?
あなたは明日の10時テレビを見ているでしょうか?
未来進行形疑問文(疑問詞あり)の文法
例文
あなたは明日の10時テレビを見ているでしょうか?
What will you be doing at 10 a.m. tomorrow?
あなたは明日の10時何をしているでしょうか?
進行形の発展的な意味
進行形の基本的な意味は「(その時において)~している」ですが、文脈によってはそれ以外の意味を持つことがあります。
継続している習慣などを述べる
文中で述べられている動作や現象、変化がある一定期間継続している場合に、進行形を使います。
例文
彼は今ジョギングをしています。
He is jogging every morning.
彼は毎日ジョギングをしています。
彼がジョギングを習慣的に続けている場合、現在進行形を使うことがあります。
これは中高の英語では学ばず、正しい表現として認識している人が少ないのですが、ネイティブスピーカーは時折、このように表現する場合があります。
現在進行形にできない動詞
動詞の中には現在進行形にできない動詞が存在します。
動詞の中にはそれ自体が継続している意味を持っているものがあり、例えば「have」を使った文章の場合、
例文
私は彼を知っている。
このknowは「現時点で彼を知っている」ことを表現しています。
「知る」という動作は短期間に動作することではなく、ある程度の期間、継続してその状態を保っているので、進行形にすることはできません。
このように長期間、状態が継続する動詞は進行形にできないというルールを知っておいてください。
このような動詞のことを継続動詞と言います。
原則進行形にできない動詞例
- know(知ってる)
- need(必要とする)
- believe(信じる)
- have(持ってる)
しかし、継続動詞も文法によっては進行形になることがあります。
例文
私は楽しい時間を過ごしています。
He is thinking about that issue.
彼はその問題について考えています。
「have」は「持っている」という状態を説明する意味であれば継続動詞、進行営にすることはできませんが、「持つ」という動作を説明する意味であれば進行形にすることができます。
「think」も同様に「思う」という状態と、「考える」という動作で進行形にできるかが変わります。
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