社会人必読!大人が学ぶ高校英語の文法まとめ~時制・進行形・完了形~

英語は日本語と比べて、時制がより一層複雑となっています。英語の時制は過去、現在、そして未来を貫くもので、日本語にない考えを表現することができます。英語に触れる以上、時制の勉強は避けられません。そこで、今回はまず時制の基本的なルールである時制の一致をご紹介します。次に、簡単な時制である「進行形」を説明し、最後にやや難しい時制である「完了形」について解説します。

英語は日本語と比べて、時制がより一層複雑となっています。英語の時制は過去、現在、そして未来を貫くもので、日本語にない考えを表現することができます。英語に触れる以上、時制の勉強は避けられません。そこで、今回はまず時制の基本的なルールである時制の一致をご紹介します。次に、簡単な時制である「進行形」を説明し、最後にやや難しい時制である「完了形」について解説します。

高校英語ポイント①「時制」

時制とは、発話の中で時間を示す文法項目です。日本語と違って、英語には時制の一致というルールがあります。

時制の一致

時制の一致とは、主節が過去形であれば、他の部分(従位節)も過去になるという原則です。では、例文を見てみましょう。

例文①
She tells me that she is in the hospital.

(彼女は病院にいると私に語ります。)

例文①では、主節は「She tells」で、従位節は「I think」です。もし主節が過去形「She told 」に変わった場合、例文②のように従位接もそれに伴って過去形「she was 」となります。

例文②
She told me that she was in the hospital.

(彼女は病院にいると私に語りました。)

もし従位接が過去形ならば、どうなるでしょうか。例文③と④を見てみましょう。

例文③
He says he bought a new car yesterday.

(彼は昨日新しい車を買ったと言っています。)

例文④
He said he had bought a new car yesterday.

(彼は昨日新しい車を買ったと言っていました。)

例文③では、従位節は既に過去形になっています。この場合は、例文④のように、過去完了形「had bought」に変化します。もし過去完了形などの時制を忘れましたら、下記の文章を読んで復習しましょう。

原則があれば、例外もあります。時制の一致が起きない場合は4つあります。

ことわざ

ことわざは時制の一致は適用されません。

例文⑤
He always says that he was born with a silver spoon in his mouth.

(彼は常に自分が裕福な家庭に生まれたと言っています。)

ことわざは基本的に変化をせずにそのまま使うものなので、従位節は時制の一致は起きません。

普遍な事実や習慣

普遍的な事実や習慣を表す時、時制の一致の影響を受けません。

例文⑥
Everyone knows that I start working at 8am every day.

(誰も私は毎日8時から仕事に取り組んでいると知っています。)

日々の仕事は習慣です。例文⑥の話の場合、仕事を辞めない限り、現在も変わっていません。よって、「start」はそのままで時制の一致は起きません。

歴史上の事実

従位節は歴史上の事実の場合、時制の一致は適用外です。歴史上の事実は、常に過去形で表現し、過去完了形で表すことはありません。

例文⑦
We learned that Hong Kong was returned to China in 1997.

(私たちは香港が1997年に中国に返還されたと学びました。)

このように、従位節の「was」は過去形のままで、過去完了形に変化することはありません。

仮定法

仮定法を従位節に置く場合、時制の一致が起きません。
仮定法は普通の時制と違い、過去形で現在のことを表現したりすることがあります。
そのため、混乱が生じないために、仮定法は時制の一致の影響を受けません。

例文⑧
He said that if he would have passed the examination if he had studied harder.

(彼はもしもっと勉強に励んでいましたら、試験に合格することができたと言っていました。)

このように、「if」以降の仮定法の文章はそのままで、時制の一致の影響を受けません。

未来形

未来形は未来の出来事を表現する時制です。未来形は主に「will」と「be going to」と二種類があります。では、未来形の基本的な構文を見てみましょう。

「will」を用いた陳述文:主語+will+(not)+原形不定詞 (+前置詞)(+目的語)。
「will」を用いた疑問文:(疑問詞+)will+主語+原形不定詞(+前置詞)(+目的語)?
「be going to」を用いた陳述文:主語+is/am/are (not) going to+原形不定詞 (+前置詞)(+目的語)。
「be going to」を用いた疑問文:(疑問詞+)is/am/are +主語+going to+ 原形不定詞(+前置詞)(+目的語)?

以下は未来形の簡単な例文です。

例文⑨
She will not go to school tomorrow.

(彼女は明日学校に行きません。)

例文⑩
Will you attend the cooking class next Monday?

(来週月曜日に料理クラスに出ますか。)

例文⑪
I am going to travel to the USA next week.

(来週私はアメリカへ旅行する予定です。)

例文⑫
Are you going to visit Grandma next Tuesday?

(来週火曜日におばあさんと会うつもりですか。)

「will」と「be going to」両方とも未来を表現しますが、ネイティブスピーカーは意図や角度によって使い分けています。この際に、「will」と「be going to」の違いを明確にしましょう。

WillBe going to
1
自発的な決定

「will」は発言する前に計画がない未来の出来事を表します。

例文⑬
Hold on. I will get a pen.

(ちょっと待って。ペンを取ってきます。)

例文⑬では、「get a pen」という意思決定は前もって決めたことではなく、発言の時に決定したことなので、「will」を用います。

計画性が含まれた決定

「be going to」は計画的要素がある未来の出来事を表します。

例文⑭
I am saving money because I am going to buy a new house.

(私は家を買うつもりだから、貯金しています。)

例文⑭では、「buy a new house」という位置決定は発言する前に決めたことです。その意思決定に伴って、今「am saving money」という具体的な行動をしています。

2
根拠なしの予測

根拠がない主観的に予測する時、「will」を使います。

例文⑮
It will rain soon.

(そろそろ雨が降るようです。)

例文⑮では、根拠がなく、主観的に「rain」を予測するので、「will」を使います。

根拠に基づいた予測

根拠に基づき、客観的に予測する時、「be going to」を使います。

例文⑯
The cloud is so black. It is going to rain soon.

(雲がとても黒くなっています。そろそろ雨が降るでしょう。)

例文⑯では、「black cloud」という根拠に基づき、客観的に「rain」を予測するため、「be going to」を使います。

3
提案、約束、脅迫

上記のことを表すには「will」を使います。

例文⑰
I will give you a discount if you buy two bags.

(バックを二個買うなら、割引ができます。)

例文⑱
I promise I will bring you to Disneyland next week.

(来週ディズニーランドに連れて行ってあげると約束します。

例文⑲
If you do not study hard, I will take away all your toys.

(もしあなたは勉強に励まないなら、私はあなたの玩具を全て没収します。)

4
拒絶

拒絶する時、「won’t」を使います。

例文⑳
I won’t listen to what you say again.

(あなたの言うことを二度と聞きません。)

高校英語ポイント②「進行形」

進行形は、特定な時間に未完成の動作、または進行中の動作、もしくは現象を表すものです。進行形は、現在進行形、過去進行形、未来進行形と3種類があります。今回紹介するのは、現在進行形と過去進行形です。

現在進行形

現在進行形は、主に現在動作している途中のことを表現します。では、現在進行形の基本的な構文を見てみましょう。

陳述文:主語+ is/am/are (+not) +動名詞 (+前置詞)(+目的語)。
疑問文:(疑問詞+)is/am/are +主語+動名詞(+前置詞)(+目的語)?

以下は現在進行形の簡単な例文です。

例文㉑
I am writing an article now.

(私は今文章を書いています。)

例文㉒
Is she reading a novel now?

(彼女は今小説を読んでいますか。)

現在進行形の使い方は主に3つあります。ではそれらを見てみましょう。

確実に現在している動作、もしくは現在起きている状態

この場合、よく「now(現在)」というキーワードを使います。

例文㉓
I am running now.

(私は今走っています。)

例文㉔
The candle is burning.

(蝋燭が燃えています。)

最近頻繁にしている動作

この動作は確実に現在しているわけではなく、たった今と今の直後にしているものです。また、それは習慣でもなく、永続するものでもありません。複雑そうですが、実は簡単なのです。では、例文を見ながら理解しましょう。

例文㉕
John is learning to drive.

(ジョンは運転を習っています。)

ジョンは今運転の教習を受けているわけではなく、最近頻繁に運転を習っているということです。運転の教習は昔からずっとしていることではないため、習慣とは言えません。また、ジョンはいずれ運転を習い終わって、免許を取りますので、「learn to drive」は永続する動作でもありません。

計画性がある未来の出来事

現在進行形は現在の動作、現象に限らず、未来の出来事を表現することができます。現在進行形は、発言する前に既に決めて、計画を立てた未来の出来事を表します。「be going to」と違い、この場合は必ず「tomorrow(明日)」、「next week(来週)」、「at Christmas(クリスマスに)」といった未来を表す単語をつけなければなりません。

例文㉖
I am having dinner in a luxurious French restaurant tonight. I have already booked the table.

(今夜私は高級なフランス料理店で晩御飯を食べる予定です。私は既に予約しました。)

例文㉖では、「am having dinner in a luxurious French restaurant」という未来の出来事は発言する前に決定したことです。「have booked the table」という動作はその計画性を示しています。また、この文には、「tonight」という時間を表す単語がついています。

過去進行形

過去進行形は、過去ある特定の期間にしていたことを表します。では、基本的な構文を見てみましょう。

陳述文:主語+ was/were (+not) +動名詞 (+前置詞)(+目的語)。
疑問文:(疑問詞+)was/were +主語+動名詞(+前置詞)(+目的語)?

以下は過去進行形の簡単な例文です。

例文㉗
I was reading a novel last night.

(私は昨夜小説を読んでいました。)

例文㉘
Was she sleeping during the lesson yesterday?

(昨日彼女は授業中に寝ていましたか。)

過去進行形は、過去形と一緒に使うことが多いです。過去進行形は、過去にある持続の動作を表します。それに対して、過去形はその持続の動作をしている最中に起きた一瞬の動作を表現します。

例文㉙
I was watching television when the phone rang.

(電話が鳴った時、私はテレビを見ていました。)

「was watching television」は過去に持続していた動作のため、過去進行形で表しています。一方、「the phone rang」は過去に一瞬で起きた出来事のため、過去形で表しています。

「when」の後には過去形が付きます。「while」の後には過去進行形が付きます。では、「while」を用いて、例文?を書き替えてみましょう。

例文㉚
While I was watching television, the phone rang.

(私がテレビを見ていた時、電話が鳴りました。)

高校英語ポイント③「完了形」

完了形は、述語で表現される事実又は現象が、叙述中で基準となる時点で既に完了していることを表現します。完了形は現在完了形、過去完了形、未来完了形と3種類があります。では、それらを見てみましょう。

現在完了形

現在完了形は、現在という時点で既に完了している事象を表現します。では、現在完了形の基本的な構文を見てみましょう。

陳述文:主語+ has/have (+not) +動詞の過去分詞 (+前置詞)(+目的語)。
疑問文:(疑問詞+)has/have(+主語+動詞の過去分詞(+前置詞)(+目的語)?

以下は現在完了形の簡単な例文です。

例文㉛
She has finished her homework.

(彼女はもう宿題を済ませました。)

例文㉜
Has he gone home yet?

(彼はもう帰宅しましたか。)

現在進行形の使い方は主に3つあります。ではそれらを見てみましょう。

経験

経験を表現する時、現在完了形を使います。

例文㉝
I have lived in Tokyo.

(私は東京に住んだことがあります。)

例文㉞
Have you ever eaten beef?

(牛肉を食べたことがありますか。)

例文㉞のように、経験を尋ねる際に、「ever」という単語はよく使われます。
例文㉞の質問に対して答えは「No」であれば、回答は下記のようになります。

例文㉟
No, I have never eaten beef before.

(いいえ、私は牛肉を食べたことがありません。)

例文㉟のように、経験がないと表現する時、「have/has+ not+動詞の過去分詞」を使わず、「have/has + never + 動詞の過去分詞」を使いましょう。

変化、新しい情報

変化、または新た情報を伝える時、現在完了形を使用します。この場合、「last week(先週)」、「yesterday(昨日)」といった明確に時間を表す単語はつきません。(そういう単語が付く場合、過去形で表現しましょう。)

例文㊱
I have bought a car.

(私は車を買いました。)

例文㊱では、現在完了形「have bought」を使用することによって、車の有無という変化を強調します。この文、昔は車を所有していませんでしたが、今は車を所有しているという昔と今の比較のニュアンスが伝わります。

持続的な状況

現在完了形は過去から現在に至る(もしくは、未来まで続く)状態を表すことができます。この場合、「for」と「since」がよく使われます。「for」は期間を表す単語が付きます。「since」は時点を表す単語が付きます。

例文㊲
I have worked here since April.

(私は4月からここで働いています。)

例文㊲は、「have worked」を使って、労働という状態が四月からずっと続いていると表しています。「April」は時点のため、その前に「since」が付きます。では、「for」を用いた例文を見てみましょう。

例文㊳
I have worked here for six months.

(私はここで6か月間働いています。)

例文㊳では、例文㊲と同じく持続的な状態を表現しています。しかし、「six months」は時点ではなく、期間のため、「for」を使いました。

過去完了形

現在完了形は、過去という時点で既に完了している事象を表現します。では、過去完了形の基本的な構文を見てみましょう。

陳述文:主語+ had (+not) +動詞の過去分詞 (+前置詞)(+目的語)。
疑問文:(疑問詞+)had +主語+動詞の過去分詞(+前置詞)(+目的語)?

以下は過去完了形の簡単な例文です。

例文㊴
She had finished her homework.

(彼女はもう宿題を済ませました。)

例文㊵
Had you eaten dinner?

(あなたはもう夕食を食べましたか。)

例文㊴と㊵の和訳を見ると、現在完了形と一緒のように思いますが、実はその使い方が異なるのです。過去完了形の使い方は2つあります。

過去の出来事の順番

過去完了形は過去に行った二つの動作の順番を明確にすることができます。この場合は、先に行った動作は過去完了形で、その後に行った動作は過去形で表します。では、例文を見てみましょう。

例文㊶
She had finished her assignments before Mum arrived at home.

(お母さんが家に付く前に、彼女は既に宿題を済ませました。)

例文?では、「had finished her assignments」は先に行われた動作のため、過去完了形で表しています。一方、「arrived at home」はその後に行われた動作なので、過去形で表現しています。

持続的な状況

過去完了形は現在完了形のように持続的な状態を表すことができます。しかし、過去完了形は現在完了形と違い、過去のある時点から過去のある時点に至る状態を示します。現在完了形と同じで、この場合はよく「for」と「since」を使います。より分かりやすく説明するために、以下の例文を見てみましょう。

例文㊷
I had worked here since April.

(私は4月からここで働いていました。)

例文㊷では、私は4月からここで働き始めました。しかし、ここでの労働状態は現在に至らず、過去にある時点で既に終了しました。よって、現在私はここの社員ではありません。

未来完了形

未来完了形は、未来という時点で既に完了している事象を表現します。では、未来完了形の基本的な構文を見てみましょう。

陳述文:主語+ will (+not) +have+動詞の過去分詞 (+前置詞)(+目的語)。
疑問文:(疑問詞+)will +主語+have+ 動詞の過去分詞(+前置詞)(+目的語)?

以下は未来完了形の簡単な例文です。

例文㊸
She will have finished her homework by next week

(彼女は来週までに宿題を終えているだろう。)

例文㊹
Will you have eaten dinner by 7pm tonight?

(あなたは今夜7時までに夕飯を食べ終えていますか。)

例文㊸と㊹のように、未来完了形は、未来という時点で完了していることを表すことができます。また、未来完了形は未来に行う動作の順番を示すこともできます。では、例文を見てみましょう。

例文㊺
The train will have left when you arrive at the station.

(あなたが駅に着くころには、電車は出発しているだろう。)

このように、未来に行う動作の順番を未来完了形で説明することができます。「will have left」と「arrive」両方とも未来にある時点でする動作です。未来で先に電車が出発するので、未来完了形で「will have left」表しています。その後に行う動作は「arrive」のように、現在形で表しています。

まとめ

いかがでしょうか。英語の時制は間違えやすい文法項目であり、ネイティブスピーカーですら時々間違えてしまうものです。最初は不慣れかもしれませんが、英語を活用することにより、次第に慣れていくでしょう。

ここで紹介した時制の一致、未来形、進行形と完了形をマスターし、ネイティブのように正しい英語を使えるように頑張りましょう。

ページ上部へ戻る