自動詞と他動詞の特徴と違い|動詞を見分ける必要性と簡単な見分け方

英語の動詞には自動詞と他動詞がありますが、意味や使い方の違いをご存じでしょうか。それぞれの特徴をしっかりと把握し、見分けられるようになると、一文の中で動詞が多数出てくるような英文も読解しやすくなります。また、ライティングをする際は自動詞と他動詞を使い分けられると、表現の幅が広がるでしょう。
この記事では、自動詞と他動詞の基礎知識とそれぞれを見分ける必要性、見分け方のポイントについてご紹介します。

自動詞と他動詞、それぞれの基礎知識

自動詞と他動詞の大きな違いは、目的語を必要とするかどうかです。まずは自動詞と他動詞の基本を確認しておきましょう。

自動詞とは

自動詞は、目的語がなくても文章の意味が成立する動詞です。目的語とは、動作や行動の対象となる名詞のことで、日本語で言うと「海を見る」「ボールを蹴る」の「海」と「ボール」がそれに当たります。自動詞は「I walked/ swam.(私は歩いた/ 泳いだ)」のように、単一で意味を伝えることができます。
また、自動詞には「~を」「~に」といった意味が含まれないので、目的語を加えるときは「I walk to my school.(私は徒歩で学校に行く)」のようにして、「to」「for」「at」 などの前置詞を補います。

他動詞とは

他動詞には目的語が必要

他動詞には必ず目的語を付けます。例えば他動詞 「discuss(議論する)」は「We discuss.」だけでは意味を成しません。「the problem(その問題)」などの目的語を置いて「We discussed the problem(その問題を議論した)」として使います。

他動詞に前置詞は不要

他動詞はそれだけで「~を」「~に」という意味を含んでいるので、目的語には前置詞を付けません。そのため、「discuss」を「discuss about」とするのは誤りです。このほか、間違えやすいものに「enter (~に入る)」「reach (~に到着する)」「join (~に参加する)」「consider(~について考える)」などがあり、これらは前置詞を付けないので注意しましょう。

目的語を二つ使う他動詞もある

他動詞の中には目的語を二つ付けるものもあります。代表例は「give」で、「give X A」で「XにAを与える」という意味になります。Xには「人」、Aには「物」が入ることが多いです。この場合、文法用語ではXを直接目的語、Aを間接目的語と呼びます。そのほか、「tell(話す)」「ask(尋ねる)」「teach(教える)」「send(送る)」「show(見せる)」なども、同じ用法で使われます。

Tell me your story.(話を聞かせて)
Ask me anything.(何でも質問してね)
Please teach me English.(私に英語を教えてください)

これらの他動詞は常に目的語を二つ必要とするわけでなく、「tell a lie(嘘をつく)」「ask him(彼に聞く)」のように、目的語が一つの場合もあります。また、「give X A」を「give A to X」と、目的語を一つで表すこともできます。例えば「Please teach me English.」なら、「Teach English to me」と、「人」の前に「to」を付けて表現することができます。

自動詞と他動詞を見分ける必要性

そもそも、なぜ自動詞と他動詞を見分ける必要があるのでしょうか。英文読解に注目して、自動詞と他動詞を見分ける重要性についてお伝えします。

英文を読むとき、または書くときは、自動詞と他動詞の違いを押さえていることが大切です。自動詞と他動詞を間違えると、解釈を誤る場合があります。例えば、「smiling mother」は「笑っている母」ですが、「exciting story」は、「ワクワクしている物語」でなく、「ワクワクさせる物語」です。これは「smile」 が自動詞で、「excite」が他動詞であることを押さえていないと混乱しやすくなります。それぞれ「主語+動詞」の形に変えると、「mother smiles(母は笑う)」、「story excites(物語は<誰かを>ワクワクさせる)」となり、「物語がワクワクしている」わけではないことがわかります。

そのほか、自動詞と他動詞の両方の意味を持つ英単語もあります。「run」は自動詞では「走る」ですが、他動詞で「run business」と使うと「事業を経営する」になります。「stand」も、自動詞では「立つ」などと訳せますが、他動詞では「~を立てる」のほかに「~を我慢する」という意味もあります。自動詞と他動詞の意味の違いを押さえられていないと、英文を正確に読解するのは難しいでしょう。

また、英語では「report」や「visit」「increase」などのように、動詞と名詞が同じ単語になっていて、自動詞と他動詞両方の意味を持つケースもよくあります。こうした単語についても、自動詞と他動詞の違いを理解しておくと、それぞれ区別がつき、英文読解がスムーズになるでしょう。
これはライティングにも言えることです。自動詞なら適切な前置詞を使い、他動詞には目的語が必要です。また、自動詞では「walk fast to~(~に向かって速く歩く)」のように前置詞の前に副詞が入ることもあります。自動詞と他動詞それぞれの特徴を押さえ、意識して英作文をすることで、読み手に的確に意味が伝わる英文となるでしょう。

自動詞と他動詞の見分け方

自動詞と他動詞の違いには、目的語や前置詞の有無が大きく関係しています。ここでは、自動詞と他動詞をどうやって見分けるのかをご説明します。

動詞の後に目的語があるかチェックする

動詞の後に目的語があれば他動詞、なければ自動詞と考えることができます。ただし、明らかに目的語が入る場合は省略されることもあるので、文脈から判断する必要があります。
例えば、目的語「the song」を省略するパターンとして以下のような例が挙げられます。

My mother loves “Haru no Ogawa”.(私の母は『春の小川』が大好きだ)
When she feels happy, she sings (the song).(幸せに感じたとき、彼女は(それを)歌う)

また、関係代名詞を使っている文では動詞の目的語が先行詞となって動詞より前に位置することがあるので、見逃さないようにしましょう。

This is the present I gave to her. (これは、私が彼女に渡したプレゼントだ)

動詞の後に前置詞があるかチェックする

動詞の後に前置詞があれば、それは自動詞である可能性が高まります。上述のように、自動詞は「~に」「~を」などの意味を含まないため、方向や手段、理由などを示す場合は前置詞を使うからです。
例としては「go to a park(公園に行く)」「go by bicycle(自転車で行く)」などが挙げられます。「walk(歩く)」「run(走る)」「swim(泳ぐ)」など、独立した動作の場合は前置詞が付かないことがありますが、目的語がなければ自動詞と考えて良いでしょう。

ただし、例外もあるので即座に自動詞と判断するのは禁物です。
前置詞がなくても、名詞や形容詞の「補語」を取る自動詞があります。例えば「go shopping(買い物に行く)」「look young(若く見える)」などです。
前置詞が付くかどうかは一つの目安とし、自動詞の後に「補語」を付ける用法に注意しましょう。

「~させる」という意味合いの単語は他動詞

目的語がなくても、受け身で表現されることが多い単語は他動詞です。例えば、「surprise」「interest」「excite」などがあります。前にbe動詞がある場合は過去分詞の形にして「be surprised(驚く)」「be interested in(興味を持つ)」「be excited(興奮する)」のように形容詞的に使用します。

自動詞と他動詞を見分けて、英文読解をスムーズに

英語では、自動詞と他動詞いずれかの意味しかないという動詞はあまり多くなく、大半は両方の意味を持っています。英和辞書の多くはそれぞれ「自」「他」などのマークが付いて区別されているので確認してみましょう。
自動詞と他動詞を明確に区別できると、リーディングで英文の意味を正しく理解する上で大きな強みになります。一方、ライティングで自動詞と他動詞を使いこなすには、リーディングの練習を重ねて表現を吸収することが大切です。自動詞と他動詞に注目しながらなるべく多くの英文に触れ、自然な表現を身に付けていきましょう。

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