英語の仮定法を覚えて表現を豊かに!基本的なルールと文例をおさらい

学生時代に学んだ仮定法、今でも覚えていますか?複雑に感じた英文法で、今でも苦手に感じているかもしれませんね。仮定法は日常的にもよく使われる文法ですが、実はそれほど難しいものではないのです。今後の会話に困らないよう、今一度仮定法をおさらいしましょう!

英語の仮定法と聞くと、学生時代に習った細かなルールが思いだされ、気が乗らない人もいるかもしれません。仮定法は少し複雑に思えますが、実はとても単純な用法が使われています。また、「もしも~だったら」と仮定する表現は、ビジネスシーンでも日常会話でも頻繁に使用されますので、習得しておくとコミュニケーションの幅が広がるでしょう。
この記事では、仮定法の基本ルールについて、例文を通じてご紹介します。

英語の仮定法とは

「もしも~だったら」と状況を仮定して話したいときに使えるのが仮定法です。仮定法を使いこなせるようになると、自分の考えを表現豊かに伝えられるようになります。

実現不可能なことを仮定する

仮定法というと、「if(もしも〜)」が頭に浮かぶ人が多いでしょう。英文が仮定法かどうかを見分けるポイントは、「if(もしも~)」の後に実現可能な内容が続くかどうかです。実現可能な内容がきたら直説法、実現不可能な内容が続くと仮定法です。
仮定法の用法についてはおって詳しくご説明しますが、違いを知るために、まずは十分可能性があることを仮定する直説法から確認しておきましょう。
直説法の構文は下記のとおりです。

if+動詞の現在形, 主語+動詞の未来形

【例文】
If it rains, we will cancel the event.(雨が降った場合、イベントは中止にします)

イベントの日に雨が降ることは大いに考えられます。そして、雨が降った結果としてイベントがキャンセルになることも、未来に起こることとして十分予測できます。
カンマの後の文章には未来形の「will」が使われます。また、直説法を使うのか仮定法を使うのかは話し手の気分によるところもあります。
例えば、以下の二つの文章は直説法と仮定法の文章ですが、どちらも「もしも宝くじに当たったら、君に新しい車を買ってあげるよ」という意味になります。

  1. If I win the lottery, I will buy you a new car.
  2. If I won the lottery, I would buy you a new car.

ここで「1」の話し手は、自分が宝くじに当たることは大いに考えられると思っているので、直説法で話しています。しかし「2」の話し手は、宝くじに当たることはあり得ないと思っているので、仮定法で話しています。見分け方は、宝くじに当たるかもしれないという未来の出来事なのに過去形が使われていることでわかります。このように、時制にズレをつくることで、非現実的であることを表現するのが仮定法です。
直説法も仮定法も「if」を使うため、混同しやすいですが、「実現可能であれば直説法、実現不可能なことであれば仮定法」と覚えておくと良いでしょう。

願望や後悔などを表現する

仮定法を使うと、事実は変えられないが「こうであったらいいのに」という話し手の願望や後悔の気持ちを言い表すことができるので表現に深みが出てきます。
上の例文を見てもわかるように、未来のことなのに過去形を使って時制をずらしたり、「would」などの助動詞を加えたりなど、仮定法は複雑と思われがちですが、ルールを覚えてパターンを押さえることで、使いこなせるようになります。
仮定法は2021年から中学校で習います。それだけ覚えやすく、頻繁に使用される表現だということです。

「もしも空を飛べたら…」願望を伝える仮定法過去

ここからは、実際に仮定法の文法のルールを見ていきましょう。「あり得ないけれど、こうだったら良いのに」という思いを伝える仮定法は、ビジネスシーンでもよく使われます。

仮定法過去の基本ルール

If+主語+動詞の過去形, 主語+助動詞(would, could, might)+動詞の原形

上記が、仮定法過去の基本ルールです。英語では、現在の事実に対しての仮定を表現するとき、時制を過去にズラすことで表します。動詞と助動詞が過去形になっているのはそのためです。

【例文】
If I had enough money, I would buy a new car.
(お金が十分にあったら、新しい車を買うのに)
If I could speak English better, I would talk confidently at the meeting.
(英語がもっとうまく話せたら、会議で堂々と話ができるのに)
If I knew her phone number, I would call her.
(もし彼女の電話番号を知っていたら、電話するのに)

ここで、もし使用したい動詞がbe動詞である場合は、過去形の「was」は使わず、一部の例外を除いて過去形の「were」に統一されます。「If+主語+were+名詞, 主語+助動詞(would, could, might)+動詞の原形」となります。
どうして「were」を使うのかはネイティブスピーカーでも説明できる人は少ない文法上のルールですので、そういうものと覚えてしまうのが得策です。

【例文】
If I were you, I wouldn’t agree with the proposal.
(もし私があなただったら、その提案には賛成しません)
If I were a bird, I could fly to you right away.
(もし私が鳥だったら、今すぐあなたのところに飛んでいくのに)

また、「if」から始まる文章だけが、仮定法とされているわけではありません。「If I were you~」はよく耳にするフレーズですが、「if」を使わずに「~だったらいいのに」という願望を表すフレーズがあり、頻繁に使用されています。例文は以下の用法で作成します。

  • I wish+仮定法過去
  • I wish+主語+were+名詞, 主語+助動詞(would, could, might)+動詞の原形

仮定法過去のパートで挙げた例文を、「wish」を使った仮定法に置き換えてみましょう。

【例文】
I wish I could speak English better.(英語をもっとうまく話せるといいのに)
I wish I knew her phone number.(彼女の電話番号を知っているといいのに)
I wish I were a bird.(私が鳥だといいのに)

「I wish~」の構文はとても便利で、自分から願望を表す発言をするときに使えるだけでなく、「あったらいいけど、あり得ない」という意味としても使えます。
例えば、あなたがここしばらく休日も出社し、忙しく働いているのを知っている同僚から金曜日に「Do you get tomorrow off?(明日は休みなの?)」と聞かれたら、「I wish~」と答えるだけで、「休みがほしいけど、無理(つまり休みではない)」という意味合いを伝えられます。
また、先方の提案にノーと言わずに断りたいときにも「I wish~」の返事が使用できます。「wish」には、「実現できれば良いけど難しい」という否定の意味合いが含まれているからです。

「あのときこうだったら…」後悔を伝える仮定法過去完了

仮定法は未来や現在の状況を伝えるだけでなく、過去に起きた変えられない出来事を変えられるとしたらという気持ちを表すときにも使います。

仮定法過去完了の基本ルール

「あのときこうしていれば、こうなっていたはず」という過去に起きた出来事を仮定して話すことは、文法的には仮定法過去完了と言われます。実際に使われる際は、後悔していることを表すことが多い文章です。単語「have(had)」が前・後半の文章にそれぞれ加わり、動詞が過去完了形となるだけなので難しく考える必要はありません。基本の形は以下のとおりです。

If+主語+動詞の過去完了形(had+過去分詞), 主語+助動詞の過去形+have+過去分詞

用法が長く、少し複雑に見えますが、基本の形に単純に当てはめていけばOKです。また、仮定法過去と同様に「wish」を使って言い表すことも可能です。

【例文】
If I had had enough money, I would have bought a new car already.
(もし十分なお金があったのなら、もう新しい車を買っているよ)
If I had known you were coming, I would have cleaned up.
(もし君が来ることを知っていたのなら、片づけておいたのに)
If I had known her phone number, I would have called her.
(もし彼女の電話番号を知っていたなら、電話をかけていたのに)
If I had been faster, I could have reached her.
(もしもう少し早ければ、彼女に追いついていただろうに)
If I had left home early, I would have been on time.
(もし早くに家を出ていたならば、時間どおりに着いていただろうに)
If it had not been for your help, I couldn’t have done the work.
(もし君の助けがなかったなら、私はこの仕事をやり遂げることができなかっただろう)
I wish I had studied English more seriously.
(もっと真剣に英語を勉強しておいたら良かったなぁ)
I wish I had known her phone number.
(彼女の電話番号を知っていたら良かったなぁ)
I wish I had left home earlier/early.
(もう少し家を早く出ていれば良かったのに)
I wish he had been a little nicer.
(彼がもう少し優しかったら良かったのになぁ)

「タラ」「レバ」を語って会話に幅を持たせよう

仮定法を知らないと日常会話ができなくなるわけではありません。とはいえ、人は願望や後悔について話すとき、「タラ」「レバ」と、状況を仮定して話しがちです。仮定法はレベルの高い文法に聞こえますが、同僚や友人との会話で自然に出てくる表現です。「もしも~」と仮定することで話の内容が深まりますし、会話に幅が出ます。ネイティブスピーカーは、少し時制が違っていても頭に「if」を聞いた段階で、相手は仮定法で話すのだろうな、と予測します。「意味がわからない」と言われることはないので、緊張せずに仮定法をどんどん活用していきましょう。

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