【学び直し英文法】分詞とは

分詞とは動詞を変化させて形容詞化させ、名詞に対して動詞の意味を持った形容詞をつけることができます。分詞には現在分詞と過去分詞の2種類がありますが、見た目が動詞であるが故にパッと見ただけでは分詞と気付かず、英語の構造を理解しにくくしているという面があります。今回は分詞について基礎から理解できるよう解説をしたいと思います。

分詞とは動詞を変化させて形容詞化させることで、名詞に対して動詞の意味を持った形容詞をつけることができます

分詞には現在分詞と過去分詞の2種類がありますが、見た目が動詞であるが故にパッと見ただけでは分詞と気付かず、英語の構造を理解しにくくしているという面があります。

今回はそんな分詞について基礎から理解を深めていけるよう解説をしたいと思います。

現在分詞とは

まず現在分詞とは動詞に「~ing」をつけて形容詞化したものです。

「動詞 + ing」と言えば、中学英語で学んだ「進行形」や「動名詞」を思い出す人が多いと思いますが、「動詞 + ing」の形にはいくつかの文法があり、パッと見、それを見分けるのが結構難しいのです。

[st-mybox title=”動詞 + ingを使う文法” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

  • 進行形…動詞に「進行状態である」という意味をつける
  • 動名詞…動詞を名詞化する
  • 現在分詞…動詞を形容詞化する
  • 分詞構文…動詞を副詞化する

[/st-mybox]

進行形は「~している」という動詞の表現の一つで、動名詞は動詞を名詞化する表現、そして現在分詞は動詞を形容詞化する表現の一つです。

分詞構文は高校英語で学びますが、分詞が「接続詞+ 主語 +動詞」の副詞句で接続詞と動詞を兼ねた働きをする構文のことを指します。

が、ここでは分詞について解説をしていきたいと思いますので、分詞構文についてはまたの機会に解説します。

では現在分詞とは一体どういう時に使われるものなのでしょうか?
ここで例文を見てみましょう。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]That crying boy is my brother.
その泣いている男の子は私の弟です。

I saw boys playing in the park.
私は公園で遊んでいる男の子たちを見ました。

[/st-mybox]

現在分詞は形容詞として名詞を修飾する役割があります。

1つ目の文章では「crying」という現在分詞が「boy」を修飾していて、2つ目の文章では「playing」が「boys」を修飾しています。

現在分詞には、その動作が進行状態であることを形容詞として付加する役割、または現在の状態の説明を付加する役割があります。

現在分詞と動名詞の違い

そして現在分詞同様、「動名詞」は「動詞 + ing」の形を取る文法ですが、その違いは何なのでしょうか?

ざっくりと解説するならば、動名詞は動詞を「~すること」という意味で名詞化させ、現在分詞は「~している●●」という意味で形容詞化をさせるという違いがあります。
(一部その日本語訳が当てはまらない場合もあり)

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]【動名詞】Running is good for your health.
【動名詞】走ることは健康に良い。

【現在分詞】The man running over there is my husband.
【現在分詞】あそこで走っている男性は私の夫です。

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1つ目の文は「running」を「走っていること」という意味で使っているので動名詞、2つ目の文は「running」がその前の「the man」を修飾する形容詞となっているので現在分詞ということになります。

過去分詞とは

過去分詞とは動詞に「ed」をつけて形容詞化したものです。
一部の過去分詞は不規則変化をするので、違う形になるものも存在します。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]There were many tired people there.
そこには沢山の疲れた人たちがいました。

This is a picture painted by my grandfather.
これは祖父によって描かれた絵です。

[/st-mybox]

過去分詞には過去の意味はなく、受け身の意味として使われます。

ちなみに1つ目の文の「tired」は動詞「tire(疲れさせる)」の過去分詞で、「疲れさせるの受け身」⇒「tired」⇒「tired people」で「疲れた人たち」となります。

分詞の位置

ここまで現在分詞と過去分詞について解説をしてきました。

名詞と分詞の位置関係において、分詞が名詞の「前」と「後」に来ているパターンがあったことにお気づきの人もいると思います。

分詞を置く位置の違いは、名詞を修飾する分詞が単独であるかそうでないかです。

名詞に付加したい情報が、分詞一語だけの場合は名詞の前、目的語や前置詞などの他の語句も伴って二語以上の情報を付加する場合は後ろとなります。

例えば、

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]I saw a running girl.
私は走っている少女を見た。

I saw a girl running over there.
私は向こうで走っている少女を見た。

[/st-mybox]

「girl」を修飾する分詞句がどれであるかで位置が変わります。
1つ目の文の場合、分詞句は「running(走っている)」だけなので「girl」の前に置きます。
2つ目の文の場合、分詞句は「running over there(向こうで走っている)」という2語以上の塊なので、名詞の後ろに置きます。

また、「running over there」はひと塊の分詞句として少女を修飾するため、後ろに置きますが、例えば、

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]I saw a running girl in the gym.
私は走っている少女を体育館の中で見た。

[/st-mybox]

という文の場合は、「in the gym」が少女ではなく、分全体を修飾する句であるため、「running」とは独立しており、この場合は「running」は単独のものとして見なされ、名詞の前に置くことになります。

分詞の慣用表現

では次に分詞を使った慣用表現をいくつか見ていきましょう。
これらは日常的にも非常に頻出する表現なので、表現自体を覚えてしまうと良いでしょう。

keep 現在分詞

「keep 現在分詞」は「~し続ける」という意味があり、動作の継続や繰り返しを表現します。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]I was tired, but kept walking to the station.
私は疲れていたが、駅まで歩き続けた。

[/st-mybox]

go 現在分詞

「go 現在分詞」は「~しに行く」という意味があり、「スポーツや楽しむことをしに行く」を説明する際に使われます。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]I went shopping yesterday with my sister.
私は昨日、姉と一緒に買い物に行きました。

[/st-mybox]

be busy 現在分詞

「be busy 現在分詞」は「~するのに忙しい」という意味です。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]My mother is busy cooking dinner now.
母は今、夕食を作るのに忙しいです。

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have 目的語 過去分詞

「have 目的語 過去分詞」は「目的語を~してもらう(される)」という意味があります。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]I had my watch repaired yesterday.
私は昨日、時計を修理してもらった。

He had his wallet stolen while he slept.
彼は寝ている間に財布を盗まれた。

[/st-mybox]

the + 分詞

また、現在分詞・過去分詞に「the」をつけることで「~している/されている人々」と表現をする事ができます。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]There were the singing.
歌っている人たちがいました。

There were the injured in the affected areas.
被災地には負傷者もいた。

[/st-mybox]

他にも「the educated(教育を受けた人)」「the dying(瀕死の人たち)」「the attacked(襲われた人たち)」などの表現があります。

「the 分詞」が主語となる場合、「単数扱い」「複数扱い」の両方があり、文脈上「人々(people)」とする場合は動詞は複数形、「特定の人(person)」や数えられない「抽象名詞」の場合は単数形となります。

まとめ

分詞は日常会話に頻出する表現であり、高校英語で学ぶ「分詞構文」を理解するためにはとても重要な英文法です。

分詞構文とは現在分詞や過去分詞を使って、句や文全体、動詞を修飾する構文のことで、高校英語の中でも躓きやすい文法の一つです。

分詞はパッと見ただけでは「動詞」、でも実際は「形容詞」の働きを持っているという性質であるがために、英文の構造を理解しにくくしてしまうところがあります。

しかし分詞がどういうものであるかをしっかりと理解をすれば、惑わされることなく英語の意味を正確に理解する事ができます。

参考記事

社会人必読!大人が学ぶ高校英語の文法まとめ~時制・進行形・完了形~

【学び直し英文法】進行形とは

【学び直し文法】受動態とは?

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