英語の比較級・最上級は覚えておかないと英会話でつまづく!?

この記事では、比較級や最上級の基本、押さえておくべきポイントなどについてあらためておさらいします。比較級や最上級はルールさえしっかり身に付ければ決して難しいものではありませんので、「なんとなく苦手意識を持っている」という方は、ぜひこの機会に比較級・最上級をマスターしましょう!

中学校の英語で習う内容にもかかわらず、「苦手な英文法」として挙げられることが多い比較級・最上級。実際、「あらためて英語を勉強しなおそう」と目指している方にとって、比較級や最上級が大きな壁に感じられることも少なくないでしょう。

しかし比較級や最上級は日常的にも頻繁に用いられる文法であり、しっかりマスターしておかないと、いざ英会話をする際に不便に感じられてしまう可能性も十分に考えられます。

そこでこの記事では、比較級や最上級の基本、押さえておくべきポイントなどについてあらためておさらいします。比較級や最上級はルールさえしっかり身に付ければ決して難しいものではありませんので、「なんとなく苦手意識を持っている」という方は、ぜひこの機会に比較級・最上級をマスターしましょう!

英語の比較は3パターン

比較級を用いる際は、まずは原級・比較級・最大級の全部で3つの形があることを頭に入れなくてはいけません。また、比較として用いられる単語は、形容詞か副詞のどちらかとなります。

【比較で用いられる3つの活用】

原級形容詞・副詞のもとの形(例small、carefully)
比較級2つ以上の物を比べるために用いられる表現。形容詞・副詞の前後には「-er」か「more」がつく。(例smaller、more carefully)
最上級3つ以上の物を比べるために用いられる表現。形容詞・副詞の前後には「-est」か「most」がつく。(例smallest、most carefully)

「比較級・最上級」と聞くとなんとなく難しく思えるかもしれませんが、日本語で考えれば私たちは日常の様々なシーンで比較をしていると言えます。例えば買い物をする際に「このスーパーはあのスーパーより安い」、「この野菜が一番美味しい」など、無意識のうちに様々な比較をしていることでしょう。

これは英語でも同様で、日常の英会話の中でも比較級・最上級は頻繁に用いられます。そのため、英検では4級~3級などの初心者向けレベルでも多数出題される文法項目です。

比較をしっかり学ぼう

では具体的に比較級・最上級がどのような文法なのか、まずは基本型から確認しましょう。この基本ルールさえ覚えてしまえば、それ以外の応用も決して難しくはありません。

原級

まず基本となるのが、形容詞や副詞の原級を用いた「同格比較」です。日本語で言うと「AはBと同じくらい~だ」という意味になり、比較するAとBの程度や度合いが等しいことを表しています。

【同格比較の基本型】

A is as(so) ~ as B.
AはBと同じくらい~だ。
[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]This camera is as good as that one.
このカメラはあのカメラと同じくらい良い。
[/st-mybox]

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]She runs as fast as he does.
彼女は彼と同じくらい速く走る。
[/st-mybox]

基本形の~の部分に形容詞や副詞を入れれば、簡単に同格比較を完成させることができます。as~asという形が覚えやすいですが、慣れてきたら前のasをsoに変えても問題ありません。

また、多くの人がつまづくポイントとして、as以下は完全文になるということが挙げられます。比較級や最上級では比較対象を一致させるというのが原則となりますので、一方が動詞であれば、比較対象も動詞に揃えなくてはいけません。2つ目の例文で、文末がhe doesとなるのはこのためです。

場合によっては、明らかに分かりきっている部分を省略することもできますが、不自然な印象を与えてしまう可能性も十分にありますので、使い方には注意が必要です。慣れるまでは、まずはこの基本ルールに則って同格比較を作っていきましょう。

比較級


続いて、2つ以上の物を比較する際に用いられる比較級です。対象を比較する形容詞や副詞は「-er」「more ~」と活用します。

【比較級の基本型】

A is ~ than B.
AはBよりも~だ。
[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]He is taller than his mother.
彼は彼の母親よりも背が高い。
[/st-mybox]

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]This book is more expensive than that one.
この本はあの本よりも高い。
[/st-mybox]

比較級も同等比較と同様に、比較する対象を一致させるという原則があります。例えば1つ目の文章ではhis motherの後にisが隠されていますが、これは言わなくても分かりきっていることなので、わざわざ明記する必要はありません。

比較級の基本形は「-er」ですが、音節が3つ以上になる場合には「more ~」と表現されます。基本的に「長い形容詞はmore」と覚えれば問題ありませんが、詳しくは後ほどご紹介する音節のルールを参照してください。

最上級


最後に、3つ以上のものを比較する際に用いられる最上級が挙げられます。対象を比較する形容詞や副詞は「-est」「most ~」と活用します。

【最上級の基本型】

A is the ~.
Aは最も~だ。
[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]He is the fastest runner in this school.
彼はこの学校で誰よりも速く走る。
[/st-mybox]

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]She is the most beautiful lady in this office.
彼女はこの会社で一番美しい女性だ。
[/st-mybox]

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-file-text-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#FFC107″ color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]例文[/st-minihukidashi]

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]You are one of the most intelligent persons I’ve ever met.
あなたは私が会った人の中で最も頭が良い人のうちの一人だ。
[/st-mybox]

最上級は「…で最も~だ」という意味のため、比較級のように比較する対象が明確に存在するわけではありません。そのため、前置詞のinやatを用いて「…の中で最も~だ」と表現するのが一般的です。

最上級の場合、形容詞や副詞は「-est」「most」という形に活用されます。こちらも比較級と同様に、音節が3つ以上の長い形容詞は「-est」ではなく「most」が適用されます。

形容詞・副詞の変化

原級・比較級・最上級の基本ルールをおさらいしたところで、形容詞と副詞の変化について確認していきましょう。比較級・最上級でつまづく方には、こうした形容詞・副詞の変化が完全でない方が多く見られます。これらは理解するというより覚えるものなので、ぜひ表などを活用して覚えてください。

変化は音節の数によって異なる

比較級・最上級において「-er(-est)」と「more(most)」のどちらを用いるかは、音節によって異なってきます。「音節」とは分かりやすく言うと英語の「拍」のようなもので、慣れないうちは手を叩きながら発音すれば、音節数を簡単に知ることができます。

  • 1音節:tall(トール)
  • 2音節:busy(ビジー)
  • 3音節:important(インポータント)

【1音節の場合】
形容詞や副詞が1音節であれば、原則として「-er」や「-est」に活用させます。単語の最後がeで終わる場合には、eは重複させることなく「r」や「st」だけをくっ付けます。音節が正確に分からない場合でも、「短い単語は基本の活用」と考えて問題ないでしょう。

原級比較級最上級
tall(背が高い)taller(より背が高い)tallest(最も背が高い)
fast(速い)faster(より速い)fastest(最も速い)
long(長い)longer(より長い)longest(最も長い)
cheap(安い)cheaper(より安い)cheapest(最も安い)
wise(賢い)wiser(より賢い)wisest(最も賢い)

【2音節の場合】
形容詞や副詞が2音節の場合には、「er」「est」と「more」「most」それぞれのパターンが存在します。「more」「most」の場合がどちらかと言うと不規則ですので、代表的な物はぜひ覚えておきましょう。famous「有名な」、careful「細心の」、slowly「ゆっくり」などは特によく使われます。

また、文末がyで終わる場合には、yをiに変えて「er」「est」と活用させます。これは複数形などでも用いられる英語の基本ルールなので、知らなかったという方はこの機会にぜひ覚えてください。

もし「er」「est」と「more」「most」のどちらに活用させたら良いか分からないという場合には、安全策として「more」「most」に活用させることをおすすめします。

原級比較級最上級
simple「簡潔な」simpler「より簡潔な」simplest「最も簡潔な」
busy「忙しい」busier「より忙しい」busiest「最も忙しい」
happy「幸せな」happier「より幸せな」happiest「最も幸せな」
famous「有名な」more famous「より有名な」most famous「最も有名な」
carefully「細心の」more carefully「より細心の」most carefully「最も細心の」

【3音節の場合】
形容詞や副詞が3音節以上の場合には、「more」「most」をつけるのが原則です。ここまで長い単語だと、音節をご自身で確認する必要性もほとんど無いと言えるでしょう。

原級比較級最上級
important「重要な」more important「より重要な」most important「最も重要な」
difficult「難しい」more difficult「より難しい」most difficult「最も難しい」
expensive「高い」more expensive「より高い」most expensive「最も高い」
dependent「依存した」more dependent「より依存した」most dependent「最も依存した」
attractive「魅力的な」more attractive「より魅力的な」most attractive「最も魅力的な」

【不規則活用の場合】
最後に、音節に関係なく不規則に活用させる形容詞を確認しておきましょう。これらはルールが存在しないため、覚えるしか方法はありません。しかし、いずれも基礎単語と言えるものばかりですので、しっかりとマスターしてください。

原級比較級最上級
good(良い)better(より良い)best(最も良い)
bad(悪い)worse(より悪い)worst(最も悪い)
little(小さい)less(より小さい)least(最も小さい)
many/much(たくさんの)more(より多い)most(最も多い)
old(年取った)elder/older(より年取った)eldest/oldest(最も年取った)
far(遠い)farther/further(より遠い)farthest/furthest(最も遠い)

old「年取った」という単語は、基本的にolder/oldestと活用させますが、家族構成を説明するときなどにはelder/eldestという活用が用いられます。これはイギリス英語の特徴ともされていますので、特にイギリス英語を習得したい方はぜひ身に付けておきましょう。

far「遠い」はfarther/farthest、further/furthestという2パターンに活用されますが、前者は「より遠い」という物理的な距離を、後者は「さらに」という度合いや程度を表しています。日常的には物理的距離を表すfarther/farthestの方が使用頻度が高いと言えますが、混同することのないよう区別して覚えてください。

まとめ

「苦手な英文法」として比較級や最上級が挙げられることがありますが、この記事でご紹介した内容をマスターすれば、比較級・最上級の基礎はバッチリです。他の文法に比べて覚えることが多く感じられるかもしれませんが、逆を言えば覚えてしまえば決して難しいことはありません。

実際、比較級や最上級は日常的な英会話でも頻繁に使われます。これ以外にも比較級を用いた応用表現はありますが、基礎さえしっかりしていれば応用にも対応していくことができますので、ぜひこの記事を参考に比較級・最上級マスターへの一歩を踏み出してください!

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