近年は日本に住む外国人の数も増加傾向にあり、日常のふとした機会で外国人をもてなすことも多くなったのではないでしょうか?そんな時、普段使わない英語をしゃべろうとしても何かとあたふたしてしまうものです。
そこでこの記事では、外国人をおもてなす際に便利な表現を、業種やシーン別に細かく分けてご紹介します。よくある定番のフレーズを覚えておけばいざという時にも困ることはありませんので、ぜひこの機会に接客フレーズをマスターしましょう!
英語の基本的な接客表現(飲食店編)
まず初めに、飲食店でよく使われる定番のフレーズをご紹介していきます。上手くコミュニケーションがとれないとオーダーミスにつながることが考えられますが、事前に定番フレーズを抑えておくことで、そうしたリスクも回避することができます。
入店~席へ案内する時
外国人のお客様でも日本語ペラペラというケースは少なくないので、まずはいつも通り日本語でコミュニケーションを図って問題ありません。もしそれでも上手く意思疎通が取れないなと感じたら、すぐに英語脳に切り替えて挨拶をしましょう。
例文
こんにちは。
例文
こんばんは。
例文
~へようこそ。
例文
お元気ですか?
挨拶が終わったら、まずは人数の確認です。「何名様ですか?」と聞いても構いませんし、「〇名様でよろしいですか?」と聞いても構いません。
例文
何名様ですか?
例文
2名様ですか?
場合によっては、事前予約がされている可能性もあります。カジュアルなレストランなら問題ありませんが、高級なレストランにお勤めの方は予約の有無も確認するようにしましょう。
例文
ご予約はされていますか?
混雑時で待ち時間が出てしまう場合には、以下の表現で簡単に待ち時間を伝えることができます。
例文
約10分待ちです。
完全禁煙のレストランが増えてきてはいますが、もし禁煙・喫煙が分かれている場合には、下記の表現で希望を聞くことができます。ただし欧米では完全禁煙が日本よりもはるかに進んでいるので、そこまで気にしなくても良いかもしれません。
例文
喫煙席と禁煙席のどちらがよろしいですか?
万が一満席の場合には、以下の定番表現を覚えておくと便利です。その際、先ほどの待ち時間をセットで伝えると良いでしょう。
例文
申し訳ございませんが只今満席です。
お客様の希望をすべてお伺いしたら、いよいよ席へご案内します。また、自由席の場合にはその旨も伝えないと困惑してしまう可能性がありますので、注意して下さい。
例文
席までご案内します。
例文
お好きな席へどうぞ。
注文を取る時
席に案内してしばらくしたら、タイミングを見計らって注文を取りに行きます。欧米諸国では店員を呼ぶ文化が根付いていないので、こちらから意識して様子を窺うようにしましょう。
例文
ご注文をお伺いしてもよろしいですか?
例文
何をご希望なさいますか?
少し高級なレストランだと、おすすめを聞かれることがよくあります。外国人はそのお店のおすすめを食べたいと感じる傾向にあるようですので、ぜひ事前に表現をマスターしておきましょう。
例文
こちらをおすすめします。
メニュー内容によっては、選択肢を聞かなくてはなりません。シンプルに「〇〇 o r ○○」だけでも問題ありませんが、下記のように聞くとより丁寧な印象になります。
例文
サラダとスープどちらになさいますか?
例文
ステーキの焼き加減はいかがなさいますか?
例文
レア、ミディアム、ウェルダンどちらにしますか?
例文
コーヒーは食前と食後どちらになさいますか?
注文を聞いたら、それで全てなのか確認します。For nowを付け足すと「今は(とりあえず)」という意味を付け足すことができ、非常に便利です。
例文
他に何かございますか?
例文
以上でよろしいでしょうか?
提供する時
料理の準備ができたら、テーブルにサーブしていきます。日本語では「ごゆっくりどうぞ」と付け足しますが、英語では「お楽しみください」というニュアンスのEnjoyがぴったりです。
例文
こちらがご注文の○○です。
例文
あなたの○○は只今お持ちします。
例文
ご注文の品は以上でよろしいですか?
例文
どうぞお食事をお楽しみください。
サーブしてしばらくしたら、お客様に感想を聞いてみるのも良いでしょう。カジュアルなレストランなら必要ありませんが、欧米諸国では感想を聞くのがきわめて一般的です。
例文
お料理はいかがですか?
例文
味は問題ございませんか?
もしコース料理などで次に料理がある際には、まずは食器を下げて良いか確認するようにしましょう。フォークとナイフを斜めに置いていたら、食べ終わったというサインとして受け
取ることもできます。
例文
お済みですか?
例文
お下げしてもよろしいですか?
例文
ただいまコーヒーをお持ちします。
お会計の時
カジュアルなレストランでは伝票を料理提供後に渡しますが、そうでなければお客様のリクエストがあってから伝票を渡すのが一般的です。また、近年は支払方法も多様化していますので、支払方法に関する表現も身に付くと良いでしょう。
例文
合計で5,000円になります。
例文
お支払いはご一緒ですか、それとも別々ですか?
例文
お支払方法は現金ですか、カードですか?
例文
こちらにサインをお願いします。
例文
こちら300円のお返しです。
例文
ありがとうございました。良い一日(夜)を。
接客の時に役立つ表現
ここまでのフレーズを覚えれば一通りの接客を問題なくこなすことができますが、ここからは覚えておくとさらに役立つ接客フレーズをご紹介します。相手を気遣う丁寧な接客を心がけ、ワンランク上の接客を身に付けましょう!
商品をオススメする時
お客様が商品に迷っている際は、おすすめを教えてあげると喜ばれます。先述の通り欧米諸国ではレストランのおすすめを好む人が多いので、積極的に活用しましょう。
例文
こちら本日のおすすめです。
例文
それはご飯とスープがセットで付きます。
例文
他に何か追加でご注文はありますか?
品切れの時
万が一注文いただいた品が無い場合には、お詫びしてその旨を伝えます。その際、代替案を提示してあげると、より親切かもしれません。
例文
申し訳ございません、そちら品切れです。
例文
似たメニューがこちらにございますが、いかがでしょうか?
提供に時間がかかる時
提供まで予想以上に時間がかかってしまった場合には、まずお詫びをしてからサーブするようにしましょう。先に目安時間を伝えておけば、こうしたトラブルも回避することができます。
例文
20分ほどお時間頂きます。
例文
遅くなって申し訳ございません。もうすぐお持ちします。
例文
申し訳ございません。只今確認いたします。
電話の予約を受ける時
レストランの予約は、電話で受けることも少なくありません。英語で電話となると緊張してしまいますが、決まったフレーズさえ覚えておけば難なくこなすことができます。
例文
何時に何名様ですか?
例文
お名前をよろしいですか?
例文
どのコースをご希望ですか?
例文
何かアレルギーや食べられないものはありますか?
例文
喫煙席と禁煙席どちらになさいますか?
業種別フレーズ
ここまでレストランでの接客を中心にご紹介しましたが、続いては業種別に覚えておくと便利なフレーズをご紹介します。他業種のものでもご自身の職場に応用できるものもありますので、ぜひ参考にしてください!
ホテル
ホテルでは基本的に聞くべき内容は決まっています。まず最初に電話予約の対応方法からご紹介しましょう。
例文
お名前、人数、日付を教えて頂けますか?
続いて、最も重要なチェックインです。特に旅館であれば、外国人が戸惑いがちな靴の脱ぐタイミングについても触れると親切でしょう。
例文
お部屋は101号室です。
例文
お部屋までご案内します。
例文
朝食は7時からで、チェックアウトは10時です。
例文
歩いて5分くらいのところにスーパーがあります。
例文
ここで靴をお脱ぎください。
例文
ごゆっくりどうぞ。
滞在の最後には、気持ちの良い挨拶で見送りをしましょう。帰りの交通手段について聞いてあげると、より好印象です。
例文
滞在を楽しんでいただけたことを願っています。
例文
荷物をこちらでお預かりすることもできます。
例文
タクシーをお呼びしましょうか?
例文
お気をつけてお帰り下さい。
ガソリンスタンド
続いて、ガソリンスタンドで使える便利なフレーズをご紹介します。慣れない単語が多いかもしれませんが、一度覚えてしまえば文章自体は難しくありません。
例文
こちらへどうぞ。
例文
今日はどうなさいますか?
例文
レギュラーですか、ハイオクですか?
例文
満タンですか?
例文
窓をお拭きしましょうか?
例文
完了しました、全部で3,000円になります。
衣料品店
衣料品などの販売店は、特に接客が大切となります。便利なフレーズをしっかりと身に付け、外国人のお客様がスムーズに買い物できるようサポートしてあげましょう。
例文
何かお探しですか?
例文
サイズは何ですか?
例文
ご試着されますか?
例文
試着室はあちらにございます。
例文
ラッピングをご希望ですか?
ドラッグストア
近年は日本のドラッグストアも、外国人観光客に大きな人気を集めています。特に化粧品をお土産として持ち帰る方も多いので、ぜひ柔軟に対応できるよう準備しておくことをおすすめします。
例文
スキンケア商品は2階にあります。
例文
これらは化粧品です。
例文
この薬は痛みを軽減します。
例文
この薬には処方箋が必要です。
例文
服用前によく注意書きを読んでください。
家電量販店
ドラッグストアと同様に、日本の電化製品をお土産として購入する外国人観光客はたくさんいらっしゃいます。特に日本の家電量販店は建物が何階にもわかれていますので、売り場を案内してあげると親切でしょう。
例文
この保証書は日本国内でのみ有効です。
例文
ディスプレイ品をご自由におためしください。
例文
カメラは3階で販売しています。
トラブルに見舞われたら
ここまで業種やシーン別にさまざまな接客フレーズをご紹介しましたが、慣れない英語だと思いがけないトラブルに見舞われることもあるかもしれません。そこで最後に、万が一の際の対処方法もご紹介します。
謝罪する時
謝罪と言えばI'm sorry.
ごめんなさい」が定番ですが、英語には他にもたくさんの謝罪表現が存在します。特にトラブルの際には。より丁寧な謝罪を心がけてください。
例文
本当に申し訳ございません。
例文
ご不便をおかけして申し訳ございません。
例文
出来る限りの最善を尽くします。
お断りする時
こちらに否が無くても、場合によってはお客様の過剰なリクエストでトラブルが生じることもあるでしょう。文化的違いによってこうしたトラブルが生じる事も少なくありませんが、時にはきっぱりとお断りすることも大切です。
例文
恐れ入りますが、できません。
例文
あいにくですが、それは受け入れられません。
丁寧な表現を理解しておこう!
接客の際には、あくまで相手がお客様だということを忘れずに、丁寧な表現を心がける必要があります。そのため、何かを聞く際には、「May I ~?」「Would I ~?」「Would you like ~?」「Could I ~?」といった丁寧な表現を使うよう心がけましょう。助動詞を過去形にするだけでも、相手に与える印象は大きく異なってきます。
接客に役立つ様々なフレーズをご紹介しましたが、いずれも決して難しい文法ではないということがお分かりいただけたのではないでしょうか?ぜひこの記事を参考に、ご自身が使えそうな基本的な表現を覚え、いざという時に困らない英会話力を身に付けてください!