【場面別】ネイティブが多用する英熟語25選!日常会話がもっと楽しくなる便利フレーズ集

ネイティブとの日常会話をスムーズにする鍵は、頻出する英熟語を使いこなすことです。この記事で紹介する25個の便利フレーズを場面別にマスターすれば、あなたの英語表現は格段に豊かになり、コミュニケーションがもっと楽しくなります。難しい単語は不要!まずは「かたまり」で覚えることから始めましょう。

“How’s it going?” “Hang in there.” “Figure it out.”

ネイティブの会話には、単語単体の意味からは推測できない「英熟語」がたくさん登場します。これらを知っているかどうかで、会話の理解度や表現の幅は大きく変わります。しかし、数ある英熟語をすべて覚えるのは大変ですよね。そこでこの記事では、ネイティブが普段の日常会話で本当によく使う「これだけは押さえておきたい!」という便利英熟語を、シチュエーション別に厳選してご紹介します。

英熟語を使いこなせると、難しい単語を使わなくても、よりシンプルで自然な表現ができるようになります。この記事で紹介する25個のフレーズをマスターするだけで、あなたの英語はもっと「ネイティブらしく」なり、コミュニケーションが円滑になるはずです。

そもそも英熟語(イディオムと句動詞)って何が違うの?

英語学習でよく耳にする「英熟語」ですが、実は大きく分けて「イディオム」と「句動詞」の2種類があることをご存知でしたか?この違いを知っておくと、学習の助けになります。

イディオム (Idiom)

イディオムとは、複数の単語が結びついて、元の単語の意味とは全く異なる、特別な意味を持つ表現のことです。日本語の「慣用句」に近いものだと考えると分かりやすいでしょう。例えば、a piece of cake は「とても簡単なこと」、let the cat out of the bag は「うっかり秘密を漏らす」という意味になります。個々の単語の意味から全体の意味を推測するのが難しいのが特徴です。

句動詞 (Phrasal Verb)

句動詞は、「動詞+前置詞」や「動詞+副詞」というシンプルな形で構成されるフレーズで、全体で一つの動詞のように機能します。ネイティブの日常会話では非常に頻繁に使われ、これをマスターすることが会話力向上の鍵とも言えます。例えば、look for は「〜を探す」、get up は「起きる」という意味になります。

特徴 句動詞 (Phrasal Verb) イディオム (Idiom)
主な構成 動詞 + 前置詞 / 副詞 動詞 + 名詞など、多様な形がある
フレーズの長さ 比較的短い 句動詞より長くなることが多い
意味の関連性 元の動詞の意味と関連がある場合が多い 個々の単語の意味と全く関係ない場合が多い
文法的な扱い 一つの動詞として扱われる 語順が決まっていることが多い

この二つの違いを理解することは大切ですが、会話で流暢に使いこなすためには、最初は難しく考えず、フレーズで丸ごと覚えるのがおすすめ!ネイティブスピーカーのように、一つの意味の「かたまり(チャンク)」として捉え、瞬時に口に出せるように練習しましょう。

【場面別】ネイティブの日常会話で使える英熟語25選

ここからは、ネイティブが日常会話で本当に良く使う便利英熟語を、「挨拶・日常」「感情・気持ち」「行動・状況」の3つの場面に分けて、合計25個ご紹介します。

【挨拶・日常】で使う便利フレーズ

毎日のように耳にする、基本的なコミュニケーションで役立つフレーズです。

1. What’s up? (元気?/どうしたの?)

How are you? よりもずっとカジュアルな挨拶で、友人など親しい間柄で使われるフレーズ。日本語の「やあ!」「調子どう?」といった軽いノリです。相手の様子がいつもと違うときに「どうしたの?」と尋ねる際にも使えます。

【例文】
A: “Hey Tom, what’s up?”
B: “Not much. Just busy with work. You?”

A: やあトム、最近どう?
B: 別に。仕事で忙しいだけだよ。君は?

What's up? への返答は Not much. (別に) や Same old. (相変わらずだよ) が定番です。挨拶として使われた場合は、相手に What's up? とそのまま返しても自然です。

2. catch up (久しぶりに会って話す)

しばらく会っていなかった友人と「近況報告をし合う」「積もる話をする」という意味で使われる句動詞です。遅れている仕事や情報に「追いつく」という意味でも使われます。

【例文】
“It’s been a long time! We should catch up over coffee soon.”
久しぶり!近いうちにコーヒーでも飲みながら積もる話をしようよ。

人と会って話す場合は catch up with [人]、情報や仕事に追いつく場合は catch up on [事柄] の形がよく使われます。Let's catch up soon. は別れ際の挨拶としても定番のフレーズです。

3. hang out (友達と遊ぶ・時間を過ごす)

特に目的を決めずに、友達と「ぶらぶらして過ごす」「遊ぶ」といった意味で使われる、非常にカジュアルな表現です。大人がカフェでおしゃべりするようなリラックスした時間を過ごすニュアンスです。

【例文】
“Do you want to hang out at my place after school?”
放課後、うちで遊ばない?

大人が友達と「遊ぶ」と言いたいときには hang out を使うのが最も自然です。ただし、スラングなので目上の人には使わないようにしましょう。

4. by the way (ところで、ちなみに)

会話の流れを自然に変えたいときに使う非常に便利な接続詞です。「全く違う話題に移るときの『ところで』」と「今話している内容に関連した補足情報を加えるときの『ちなみに』」という2つの使い方があります。

【例文】
“The meeting was great. By the way, did you see the email I sent you this morning?”
会議は良かったよ。ところで、今朝送ったメール見てくれた?

5. go ahead (どうぞ、お先にどうぞ)

相手に何かをすることを許可したり、促したりするときに使う非常に便利フレーズです。日本語の「どうぞ」に非常に近いニュアンスで、様々な状況で使えます。

【例文】
A: “Can I use your pen?”
B: “Sure, go ahead.”

A: ペンを借りてもいいですか?
B: もちろん、どうぞ。

6. break the ice (場を和ませる)

初対面の人たちが集まるパーティーや会議などで、緊張した雰囲気や堅苦しい空気を「和ませる」「打ち解けさせる」という意味のイディオムです。

【例文】
“He told a funny joke to break the ice at the start of the meeting.”
彼は会議の冒頭で、場を和ませるために面白いジョークを言った。

7. call it a day (今日はここまでにしよう)

その日の仕事や活動を「終わりにする」「切り上げる」という意味で使われる表現です。仕事だけでなく、勉強や運動などを終えるときにも使えます。

【例文】
“We’ve been working for 8 hours. Let’s call it a day.”
8時間も働いたね。今日はこの辺で終わりにしよう。

8. keep in touch (連絡を取り合う)

引っ越しや卒業などで、しばらく会えなくなる相手に対して「これからも連絡を取り合おうね」と伝えるときの決まり文句です。

【例文】
“It was great seeing you! Let’s keep in touch.”
会えてよかったよ!これからも連絡を取り合おうね。

【感情・気持ち】を表す便利フレーズ

喜び、悲しみ、気遣いなど、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを察したりするときに役立つフレーズです。

9. I’m looking forward to it. (楽しみにしている)

未来の予定やイベントに対して、ワクワクしている気持ちを表す最も一般的な表現です。

【例文】
“I’m looking forward to seeing you again.”
またあなたに会えるのを楽しみにしています。

10. Never mind. (気にしないで)

非常に多用途なフレーズで、「大丈夫だよ、気にしないで」「やっぱり何でもない」「もういいよ」など、様々な状況で使われます。

【例文】
A: “I’m so sorry I’m late.”
B: “Never mind. The meeting hasn’t started yet.”

A: 遅れて本当にごめんなさい。
B: 気にしないで。会議はまだ始まってないから。

11. Cheer up! (元気出して!)

落ち込んでいる人や悲しんでいる人を励ますときに使う決まり文句です。

【例文】
“I know you failed the exam, but cheer up! You can try again next time.”
試験に落ちたのは知ってるけど、元気出して!次はまた挑戦できるよ。

12. feel under the weather (体調が悪い)

「少し体調が優れない」「気分が悪い」と伝えたいときに使う、非常に一般的なイディオムです。病名を具体的に言わずに、何となく調子が悪いことを表現できます。

【例文】
“I’m feeling a bit under the weather today, so I think I’ll stay home.”
今日は少し気分が優れないので、家にいようと思います。

13. a piece of cake (朝飯前、とても簡単)

「とても簡単なこと」「楽勝なこと」を意味する、最も有名なイディオディオムの一つです。

【例文】
“The English test was a piece of cake for him.”
彼にとってその英語のテストは朝飯前だった。

14. (it) beats me (さあね、分からない)

I don't know. の非常にカジュアルな言い方です。相手の質問の答えが全く見当もつかないときに、「さっぱり分からない」というニュアンスで使われます。

【例文】
A: “Why is the train so delayed?”
B: “Beats me.”

A: なんで電車こんなに遅れてるんだろう?
B: さあね。

15. get along with (〜と仲良くする)

人との「関係が良好である」「うまくやっている」という意味で使われる句動詞です。

【例文】
“I get along well with my coworkers.”
私は同僚たちと仲良くやっています。

16. hit it off (意気投合する)

初めて会った人とすぐに「仲良くなる」「意気投合する」という意味のイディオムです。

【例文】
“We hit it off immediately and talked for hours.”
私たちはすぐに意気投合して、何時間も話した。

17. take it easy (気楽にね、無理しないで)

相手を気遣うときに使う優しいフレーズで、「無理しないで」というアドバイスや、「じゃあね」という別れの挨拶として使われます。

【例文】
“You’ve been working too hard. You should take it easy this weekend.”
働きすぎだよ。今週末はゆっくり休んだ方がいいよ。

【行動・状況】を表す便利フレーズ

何かを解決したり、予期せぬことが起きたり、物事が進行していく様子を表すのに便利フレーズです。

18. figure out (理解する・解決する)

自分で考えたり、試行錯誤したりして、問題の答えや方法などを「見つけ出す」「理解する」というプロセスに焦点が置かれた句動詞です。

【例文】
“I can’t figure out how to use this new software.”
この新しいソフトの使い方が分からない。

19. show up (現れる)

約束した場所やイベントに「姿を現す」「来る」という意味で使われます。

【例文】
“He promised to come, but he never showed up.”
彼は来ると約束したのに、結局現れなかった。

20. run out of (〜を使い果たす)

お金、時間、食料品など、それまであったものが「なくなる」「尽きる」という意味で使われる非常に便利な句動詞です。

【例文】
“We are running out of time. We need to hurry.”
時間がなくなってきている。急がないと。

21. come up with (〜を思いつく)

アイデア、計画、解決策などを「考え出す」「提案する」という意味です。頭の中から何か新しいものを生み出すイメージです。

【例文】
“She came up with a great idea for the new project.”
彼女は新しいプロジェクトのための素晴らしいアイデアを思いついた。

22. see eye to eye (意見が一致する)

「完全に意見が一致する」「同じ考えである」という意味のイディオムです。

【例文】
“My boss and I don’t always see eye to eye, but we respect each other.”
私と上司はいつも意見が一致するわけではないが、お互いを尊重している。

23. give it a shot (試してみる)

成功するかどうかは分からないけれど、「一度やってみる」「挑戦してみる」という意味で使われる口語表現です。

【例文】
“I’ve never cooked Thai food before, but I’ll give it a shot.”
タイ料理は作ったことがないけど、一度試してみるよ。

24. hold on (待って、つかまって、頑張って)

文脈によって「ちょっと待って」「しっかりつかまって」「持ちこたえて」など、様々な意味を持つ便利な句動詞です。

【例文】
“Hold on a second, I’ll check if she’s here.”
少しお待ちください、彼女がいるか確認します。

25. hit me up (連絡して)

contact me の非常にカジュアルで現代的なスラング表現です。「連絡してね」「誘ってね」という意味になります。

【例文】
“If you want to hang out this weekend, hit me up.”
もし今週末遊びたかったら、連絡してね。

英熟語を自然に使いこなすための学習のコツ

覚えたフレーズをただの知識で終わらせず、実際の日常会話で自然に使えるようにするためには、効果的な学習サイクルを意識することが重要です。ここでは、「①発見 → ②自分ごと化 → ③実践」という3つのステップに沿った覚え方のコツをご紹介します。

① 発見:映画やドラマで「生きた」フレーズを見つける

テキストで学ぶだけでなく、映画やドラマといったリアルな会話の中でフレーズがどのように使われているかを知ることは、記憶の定着に非常に効果的です。英語字幕を活用し、ネイティブのイントネーションや感情を真似しながら声に出して繰り返す「シャドーイング」もおすすめです。

  • 初心者向け:『フルハウス』(Full House) – 日常会話の基本的な表現が豊富。
  • 中〜上級者向け:『SUITS/スーツ』(SUITS) – ビジネスで使えるフォーマルな表現が学べる。

② 自分ごと化:フレーズを「自分の言葉」に変える

新しい情報を記憶する最も強力な方法は、それを自分自身の経験や感情と結びつけることです。学んだ英熟語を使って、自分に関係のある例文を作ってみましょう。例えば、run out of を覚えるなら、「I always run out of milk on weekends. (週末はいつも牛乳がなくなる)」のように、自分の生活に即した文を作ることで、記憶に残りやすくなります。

③ 実践:オンライン英会話で試してみる

インプットした知識を本当に自分のものにするには、アウトプット、つまり実際に使ってみることが不可欠です。オンライン英会話は、間違いを恐れずに新しいフレーズを試せる絶好の機会です。レッスンで講師に「Today, I’d like to practice using some new phrases. (今日は新しいフレーズを使う練習がしたいです)」とリクエストしてみましょう。

まとめ

英熟語は、あなたの英語をより「ネイティブらしく」、そして表現力豊かにしてくれる魔法のツールです。数え切れないほどの熟語を前に圧倒される必要はありません。大切なのは、ネイティブが日常会話で本当に頻繁に使う、コアとなるフレーズから確実にマスターしていくことです。

この記事で紹介した便利英熟語を使いこなすためのポイントをまとめます。

  • 違いを理解する:イディオムと句動詞の違いを知ると学習がスムーズに。
  • 場面で覚える:挨拶、感情、行動など、使う場面をイメージしながら覚えるのが効果的。
  • 丸暗記しない:映画やドラマで使われる文脈を理解し、「自分ごと」の例文を作ることで記憶に定着させる。
  • 実践あるのみ:オンライン英会話などで積極的にアウトプットし、「使える」スキルに変える。

今日学んだ25個のフレーズの中で、特に「使ってみたい!」と思ったものを一つ選んで、ぜひ実際の会話で試してみてください。一度使ってしまえば、それはあなたの言葉になります。その小さな成功体験が、あなたの会話力を着実に引き上げてくれるはずです。

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