英語の前置詞は【イメージ】で覚えれば絶対使い分けができる!

英語には前置詞 (preposition)という品詞があります。それは日本語の助詞のように、文法的かつ意味的に名詞を補うという役割を果たします。前置詞は全種類を数えると、相当数がありますが、これが抜けると変な意味がなってしまうため、非常に重要なものです。しかし、前置詞は日本語の助詞と少し違い、なかなか正しく使い分けられませんよね。
そこで、皆さんが正しく前置詞を使い分けることができるように、この記事はまず前置詞の定義と代表的な前置詞の意味を説明、次にイメージに基づき、よく使う前置詞「in」、「on」、「at」、「for」及び「from」を詳しく解説します。最後に英語と日本語の違いを踏まえて、正しく前置詞を使い分ける秘訣をご紹介します。

英語の前置詞が書かれたたくさんのカード

英語には前置詞 (preposition)という品詞があります。それは日本語の助詞のように、文法的かつ意味的に名詞を補うという役割を果たします。前置詞は全種類を数えると、相当数がありますが、これが抜けると変な意味がなってしまうため、非常に重要なものです。しかし、前置詞は日本語の助詞と少し違い、なかなか正しく使い分けられませんよね。
そこで、皆さんが正しく前置詞を使い分けることができるように、この記事はまず前置詞の定義と代表的な前置詞の意味を説明、次にイメージに基づき、よく使う前置詞「in」、「on」、「at」、「for」及び「from」を詳しく解説します。最後に英語と日本語の違いを踏まえて、正しく前置詞を使い分ける秘訣をご紹介します。

前置詞とは

前置詞とは、文の中にある他の要素との関係を表す「設置詞」という品詞の一つで、名詞の意味を補います。英語の前置詞は日本語の助詞と異なり、必ず名詞の前に置くことから、「前置詞」と言います。
では、前置詞の役割を明確に理解するために、一緒に次の例文を見てみましょう。

例文①
We have to get off the bus at the next stop.

(私たちは次のバス停でバスを降りなければなりません。)

例文①では、「at」は名詞「the bus」と「the next stop」を繋げており、「the next stop」の前に置かれ、「バス停で」という意味を示しています。

代表的な前置詞一覧

前置詞は数え切れないほどあります。では、次の表で代表的な前置詞の意味と使い方を覚えましょう。

前置詞意味例文
AboutについてI am writing an article about preposition.
(助動詞について文章を書いています。)
Aboveより上に、より上位にThe bird is flying above the tree.
(鳥は木の上を飛んでいます。)
Acrossを渡ってHe walked across the street.
(彼は道を横断しました。)
Afterの後に、の次にPlease come to my home after 6pm.
(午後六時以降うちに来てください。)
Alongに沿ってPlease run along the coast.
(海岸に沿って走ってください。)
Around周囲に、およそThe watch costs around 100,000 yen.
(この腕時計は約10万円かかります。)
Atに、でDo you know the man standing at the door?
(ドアに立っている男性の方を知っていますか?)
Beforeよりも前にPlease submit your assignment before 10pm tonight.
(今夜10時前に宿題を提出してください。)
Betweenの間にJohn is standing between Joe and Mary.
(ジョンはジョーとマリーの間に立っています。)
Byで、までにI go to school by bus.
(私はバスで学校へ行きます。)
Down下にCome down the hill.
(丘を下ってやってきます。)
Forのための、宛にLet’s go for a walk.
(一緒に散歩に行きましょう。)
FromからCount from 1 to 10.
(1から10まで数えてください。)
Inの中で、の中にThere is an orange in the refrigerator.
(冷蔵庫の中にオレンジが1つあります)
Inside内部、内側John is inside the tent.
(ジョンはテントの内にいます。)
Intoの中に、にTurn water into steam.
(水を蒸気に変えてください。)
Likeのような、に似たMary is just like her mother.
(マリーはお母さんにそっくりです。)
Near近くMy home is near the station.
(うちは駅の近くにあります。)
Next toMy computer is next to yours.
(私のパソコンはあなたのパソコンの隣にあります。)
Pastを過ぎて、を超して、を通り過ぎてHe walks past the convenience store.
(彼はコンビニの前を通り過ぎました。)
Offを離れて、からそれてPlease switch off your mobile phone.
(携帯の電源を切ってください。)
Onの表面に、の上にThere is an apple on the desk.
(机の上にりんごがあります。)
Ontoの上へThe cat jumps onto the table.
(猫はテーブルの上に飛び乗りました。)
Out offの中から外へGet out off my car now.
(今すぐ私の車から降りなさい。)
Overの上方に、の頭上にThere is a bridge over a river.
(川にかかっている橋があります。)
ThanよりもShe is more diligent than me.
(彼女は私より勤勉です。)
Throughを通って、を貫いてThe car passed through the tunnel.
(車はトンネルを通過しました。)
Toへ、に、まで、のほうへPlease send a confirmation email to me.
(私に確認のメールを送ってください。)
Towardsへ向かって、の方へShe is walking towards me.
(彼女は私へ向かっています。)
Underの下に、の真下にPut your bag under the chair.
(カバンを椅子の下に置いてください。)
Underneathの下に、下部、底Put a stone underneath.
(石を下に置きます。)
UntilまでWork until 7pm.
(午後7時まで働いてください。)
WithとともにI am working on a project with John.
(私はジョンとともにプロジェクトに取り組んでいます。)
Within以内で、の内にPlease finish writing this article within 1 week.
(一週間以内でこの文章を書きあげてください。)
Withoutがなく、せずにYou cannot write your final year project paper without reading any journals.
(論文を読まずに卒業論文を作成してはいけません。)

前置詞はイメージで捉えてみる

英文を読む時、上記の前置詞を見たことがあるでしょう。しかし、いざライティングやスピーキングで使うとなると、どの前置詞を使うべきか迷ったりしませんか?
正しく前置詞を使うために、イメージで前置詞を捉えるのが大切です。では、よく使われる前置詞「in」、「on」、「at」、「for」、「from」のイメージを把握しましょう。

混同しがちな「in」、「on」、「at」

「in」、「on」、「at」は英語初心者がよく混同しがちな前置詞です。では「場所」と「時間」に分けて、「in」、「on」と「at」の使い方を覚えましょう。

場所

「in」は大きな場所、もしくは何かの中身を表します。
大きな場所 in Osaka/ in Japan/ in the world
何かの中身 in the room/ in the river/ in the mountain
では、例文を見てみましょう。

 

例文②
Look at those people swimming in the river.

(川の中で泳いでいる人を見てください。)

例文③
What have you got in your mouth?

(口の中に何が入っていますか?)

「on」は面の上にあるものを示します。イメージで表すと、「平面的な部分に接触している」となります。

on the floor/ on a chair/ on your shirt/ on the ceiling

例文④
There is a dirty mark on the wall.

(壁に汚れた点があります。)

例文⑤
You’ll find details of TV programme on page 8 of the newspaper.

(新聞の8ページでテレビ番組の詳細を見つけ出すことができます。)

「at」は明確に場所が決まっている場合に使います。また、より細かい場所を示す場合にも使います。イメージで表すと、「ある一点」となります。

at the window/ at reception/ at the next stop

例文⑥
Turn right at the church.

(教会を右へ曲がってください。)
例文⑦
Do you know that man standing at the door?

(ドアに立っている男性の方を知っていますか?)

時間

この三角形のイメージを捉えて、時間における「in」、「on」、「at」の使い方を覚えるとよいでしょう。

「in」は長い期間(1つの期間、もしくは一区切りの期間)を表します。
In the 18th century/ in the past/ in the 1980s/ in the morning

例文⑦
I was born in 1997.

(私は1997年に生まれました。)
例文⑧
The price of electricity has gone up in October.

(光熱費は10月に上がりました。)

「on」は短い期間、もしくはカレンダーにあるポイントを示します。
on 8th March 2018/ on my birthday/ on Christmas Day

例文⑨
I have been invited to a wedding on 14th February.

(私は2月14日に行われる結婚式に誘ってもらいました。)
例文⑩
I will see you on Friday.

(金曜日にあなたと会います。)

「at」は細かい時間を示すのに使います。
at night/ at Christmas/ at the moment/ at the same time

例文⑪
Mr John is busy at present.

(ジョンさんは現在忙しいです。)
例文⑫
Will you be here at the weekend?

(今週末ここにいますか?)

では、理解度を確かめるために、下記の問題をやってみましょう。

力だめし問題

問題① The telephone and the doorbell rang ______ the same time.
問題② There are usually a lot of parties ______ Sunday afternoons.
問題③ The course ends ______ April.
問題④ Mary’s father is ______ hospital.
問題⑤ Have you seen the notice _____ the door?
問題⑥ When you leave the hotel, please leave your key ______ reception.

では、答え合わせしましょう。
正解は
問題① at 問題② on 問題③ in 問題④ in 問題⑤ on 問題⑥ at

解説は以下の通りです。

問題①
The telephone and the doorbell rang at the same time.

(電話とドアの鐘は同時に鳴りました。)

「the same time」は細かい時間のため、「at」を使います。「at the same time」は日常会話でよく使う決まり文句なので、頭の中に入れておくと良いでしょう。

問題②
There are usually a lot of parties on Sunday afternoons.

(毎週日曜日の午後に多くのパーティーが開かれています。)

この問題は少しややこしいですね。「afternoon」は長い期間と考えられるので、「in」と答えてしまう人はいらっしゃるでしょう。しかし、全体的に「Sunday afternoons」を考えると、それはカレンダーにあるポイントとなるので、答えは「on」であるべき。

問題③
The course ends in April.

(このコースは4月におわります。)

「April」は長い期間と考えられるので、「in」を使います。

問題④
Mary’s father is in hospital.

(マリーのお父さんは病院にいます。)

「hospital」は大きなところなので、「in」を使います。

問題⑤
Have you seen the notice on the door?

(ドアの上にあるお知らせをもう見ましたか?)

「notice」は「door」の上にあるため、「on」を使うべき。

問題⑥
When you leave the hotel, please leave your key at reception.

(ホテルを出るとき、フロントに鍵を預けてください。)

「reception」は細かい場所と考えられるので、「at」を使います。

多用の「for」

「for」の使い方は多岐にわたります。大枠で捉えると、「for」の意味は次の画像で表すことができます。

このように、「for」は「目的に向かって進んでいるが、まだ到着していない」というイメージとなります。では、具体的に「for」の使い方を理解してみましょう。

1.目的

「for」は目的を示すことができます。この場合は、よく日本語で「~ために」や「~に適する」、「~求めて」などと訳します。では、例文を見てみましょう。

例文⑪
Do you use this brush for washing the dish?

(このブラシを皿洗いに使いますか?)
例文⑫
John is looking for job.

(ジョンは仕事を探しています。)
例文⑬
You need a lot of experience for this job.

(この仕事にはたくさんの経験が必要です。)
例文⑭
Do you have to wear glasses for reading?

(読書のために、眼鏡をかけなければなりませんか?)

2.方向

この場合、「for」は「~行きの」、「~に向かって」場所の方向を表します。
例文⑮
The train is bound for Shinjuku.

(この電車は新宿方面行きです。)
例文⑯
Gabriel left for Hong Kong last night.

(ガブリエルは昨夜香港に向かいました。)

3.賛成、支持

この場合、「for」は日本語で「~に賛成して」と訳します。
例文⑰
Are you for or against death penalty?

(死刑に賛成しますか?それとも反対しますか?)
例文⑱
I am for Gabriel’s idea.

(ガブリエルの意見に賛成します。)

4.交換、代償、代表

この場合、「for」は「~と引き換えに」という意味になります。
例文⑲
He bought this smartphone for 100,000 yen.

(彼は10万円でスマホを購入しました。)
例文⑳
I would like to change this T-shirt for a smaller size.

(私はこのTシャツを小さいサイズのと交換したいです。)

5.距離、時間

この場合、「for」は日本語で「間に」と訳します。
例文㉑
I have been teaching English for 3 years.

(私は3年間にずっと英語を教えています。)
例文㉒
I have been writing this article for several days.

(私はこの数日間にずっとこの文章を書いています。)

「from」の唯一の使い方

「from」は「for」と違い、使い方が1つしかありません。「from」は次の画像のように、「起点から離れる」とイメージがあり、日本語でよく「~から」と訳します。

例文㉓
I come from Japan.

(私は日本出身です。)
例文㉔
I go to school from Monday to Friday.

(私は月曜日から金曜日まで学校へ行きます。)
例文㉕
How far is it from here to McDonald’s?

(ここからマクドナルドまでどのぐらいですか?)

日本語との考え方の違い

differenceの文字が入ったキーボード

前置詞の考え方の違いとは?

日本語では助詞はかなり限られますが、英語では前置詞はとても沢山あります。また、多くの前置詞にはいくつも意味があるため、文脈を気にせずに英語の前置詞を日本語の助詞に翻訳することはできません。では、英語と日本語の違いを分析し、悩まずに正しく前置詞を使い分ける方法を探りましょう。

英語と日本語の違い

文法的に英語は日本語と異なります。英語はまず物事の本質から述べる言語です。英語では、「何/誰か + どうする/どうだ」というのが基本的な構文です。主語又は述語の修飾はそれぞれの後につきます。一方、日本語は主語と述語の間に多様な情報を挟み、主語または述語の修飾はそれぞれの前につきます。

その違いにより、英語の前置詞と日本語の助詞の違いが生まれます。英語の前置詞は単なる物事の本質の中心を補足するものです。一方、日本語の助詞は場合によってニュアンスが異なります。「は」と「が」、「へ」と「に」はニュアンス的に少し違いますが、英語にそういう違いがないため、英語の前置詞の日本語訳を覚えるだけで正しく前置詞を使い分けることはできません。

使い分けで悩まないために

では、どうすれば悩まずに正しく前置詞を使い分けられるでしょうか?答えは、英語を日本語と切り離して考えることです。英語初心者は英単語の語彙力と言葉を組み合わせる力が乏しいため、英語で英語を考えるのがとても難しいと思います。最初のうちは日本語に頼って勉強するのはいいですが、英語の知識を深めていくうちに、少しずつ英語を日本語と切り離して考えたほうがよいです。

特に前置詞を勉強する時、日本語訳に頼りすぎず、イメージで意味を捉えたほうが習得しやすいです。前置詞は日本人にとってはかなり抽象的なものなので、無理にルールを覚えるより、英語にたくさん触れて自然に覚えるほうが遙かに有効的なのです。英語の本や書籍、新聞などを読むことにより、さりげなく英語のコロケーションが身につきます。そうすれば、会話の時も作文の時も、煩わしい英文法を考えず、正しく前置詞を使えるようになるでしょう。

まとめ

いかがでしょうか?この記事はよく使う前置詞「in」、「on」、「at」、「for」、「from」を詳しくご説明し、前置詞の正しく使い分ける秘訣をご紹介しました。前置詞は紛らわしい英文法の項目であり、英語上級者やネイティブの方すら時々間違えてしまうものです。正しく前置詞を使い分けるため、無理やりに日本語訳を暗記せず、イメージで前置詞を捉えましょう。また、さりげなく前置詞を正しく使い分けるために、積極的に英語に触れることが不可欠です。ネイティブのように正しい英語を使えるように、英語の読書の習慣を身につけましょう。

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