もう “great” に頼らない!ネイティブが使う「すごい」の英語表現15選

英語で感動や賞賛を伝えたい時、つい “That’s great!” ばかり使っていませんか? “great” は便利ですが、それだけではあなたの本当の気持ちは伝わりきらないかもしれません。この記事では、ネイティブスピーカーが使う多彩な「すごい」の英語表現を15個厳選し、カジュアル、ビジネス、人やモノを褒める時など、場面に応じた使い分けを例文付きで解説します。この記事を読めば、あなたの英語表現はより豊かになり、相手の心に響くコミュニケーションが可能になります。


なぜ私たちは “great” に頼ってしまうのか?

英語で何かを褒めたい時、多くの人が “great” という単語を思い浮かべるでしょう。それもそのはず、”great” は非常に守備範囲の広い便利な言葉です。「素晴らしい」という基本的な意味だけでなく、「大きな」「偉大な」といった意味も持ち、あらゆるポジティブな状況で使える万能選手です。この使いやすさが、英語学習者にとって「とりあえず great と言っておけば間違いない」という安心感につながっています。

しかし、その便利さゆえに、私たちの表現は画一的になりがちです。心から感動した時も、少し感心した時も、すべて “great” で済ませてしまうと、感情の細やかなグラデーションが失われてしまいます。ネイティブスピーカーとの会話で、より深い共感を得たり、自分の気持ちを正確に伝えたりするためには、状況に応じた言葉を選ぶ「引き出し」を増やすことが不可欠です。「すごい」を意味する英語表現のバリエーションを増やすことは、単語力を上げること以上に、コミュニケーションの質を高めることにつながるのです。

【シーン別】カジュアルな場面で使える「すごい」

まずは、友人との会話やSNSなど、日常的な場面で気軽に使える表現から見ていきましょう。少しスラング的なニュアンスを持つものもあり、会話を生き生きとさせます。

1. Awesome:「最高」「ヤバい」の定番フレーズ

元々は「畏敬の念」を抱かせるような、荘厳なものに対して使われていましたが、現代では非常にカジュアルな「最高」「すごい」「ヤバい」といった意味で、特にアメリカ英語の会話では欠かせない単語になっています。良いニュースを聞いた時の相槌や、友人のかっこいい持ち物を褒める時など、幅広く使えます。

【例文】
“You got tickets for the concert? Awesome!”
コンサートのチケット取れたの?最高じゃん!

【例文】
“Your new hairstyle is awesome!”
その新しい髪型、すごくいいね!

2. Fantastic: 期待をはるかに超える「素晴らしい」

語源に「空想」という意味が含まれている通り、「現実離れしているほど素晴らしい」というニュアンスを持つ言葉です。旅行や食事、イベントなど、格別に楽しかった「体験」を語るのに最適で、ポジティブな感情を強く表現できます。

【例文】
“How was your trip to Okinawa?” “It was fantastic!”
沖縄旅行どうだった?「最高だったよ!」

【例文】
“What a fantastic idea!”
なんて素晴らしいアイデアなんだ!

3. Amazing: ポジティブな驚きを伴う「すごい」

人を「迷路(maze)」に入れる、つまり「当惑させる」が語源で、心からの感嘆や驚きが核にある言葉です。息をのむような美しい景色や、卓越したパフォーマンス、人の才能など、ポジティブな驚きや感動を表現するのにぴったりです。「信じられない」というニュアンスも含まれますが、後述する “incredible” よりも「感嘆」の気持ちが強いのが特徴です。

【例文】
“The view from the mountaintop was absolutely amazing.”
山頂からの景色は本当に素晴らしかった。

4. Incredible:「信じられない!」という驚きが強い「すごい」

“in-“(否定)+ “credible”(信じられる)という成り立ちの通り、「信じられない」が本来の意味です。常識では考えられないような、驚異的な出来事や人の能力に対して使われます。良い意味でも悪い意味でも使えますが、褒め言葉として使う際は、その出来事の「ありえなさ」を強調するニュアンスになります。

【例文】
“He is an incredible athlete.”
彼は(信じられないほど)すごいアスリートです。

【例文】
“The speed of technological change is incredible.”
技術変化のスピードは信じがたいほどです。

【対象別】人やモノを具体的に褒める時の「すごい」

次に、相手のスキルや成果、人柄など、特定の対象をより具体的に、そして敬意を込めて褒める時に役立つ表現を紹介します。ビジネスシーンでも使える、少しフォーマルな言葉も含まれます。

5. Impressive: 努力やスキルに「感心した」

相手のスキル、努力、そしてその成果に対して「感銘を受けた」「印象的だった」と伝えたい時に最適な言葉です。感情的な興奮よりも、冷静な評価と敬意が感じられるため、ビジネスシーンでのプレゼンテーションや報告書を褒める際にも非常に適しています。

【例文】
“That was an impressive presentation.”
感動的なプレゼンテーションでした。

6. Excellent: 品質や出来栄えが「優秀な」

「卓越している」という意味合いが強く、非常に高い基準を満たした、質の高い仕事やパフォーマンスに対して使われます。学校の成績や仕事の評価など、フォーマルな場面でのフィードバックとして定番の褒め言葉です。

【例文】
“Your report was excellent. Well done.”
君のレポートは素晴らしかった。よくやった。

7. Wonderful: 心が温かくなる「素敵な」

「驚きに満ちている(full of wonder)」が語源で、喜びや幸福感をもたらしてくれる人や物事に対して使われる、温かみのある言葉です。人の親切な行動や、一緒に過ごした楽しい時間、心温まるニュースなどに対して使うと、感謝の気持ちがより伝わります。

【例文】
“Thank you for the gift. It’s wonderful!”
プレゼントをありがとう。とても素敵です!

8. Brilliant: アイデアや才能が「見事な」

元々「光り輝く」という意味を持つこの単語は、人の知性や才能が「きらめいている」様子を表します。特に、賢いアイデアや見事な問題解決策、才能あふれるパフォーマンスなど、知的な鋭さや巧みさを称賛するのに最適な言葉です。イギリス英語では “Awesome” のように「最高!」という意味のカジュアルな相槌としても頻繁に使われます。

【例文】
“What a brilliant idea to solve the problem!”
その問題を解決するなんて、なんて見事なアイデアなんだ!

【対象別】景色や作品などへの「すごい」

最後に、自然の風景や芸術作品、建築物など、その美しさやスケールの大きさに圧倒された時の感動を表現する言葉を見ていきましょう。

9. Spectacular: 目を見張るほど「壮観な」

「見世物(spectacle)」が語源で、視覚的なインパクトが強く、ドラマチックで人目を引く光景に対して使われます。壮大な景色、花火、スポーツのスーパープレーなど、まるでショーを見ているかのような感動を伝えるのにぴったりの単語です。

【例文】
“There was a spectacular sunset last night.”
昨夜の夕焼けは壮観だった。

10. Stunning: 息をのむほど「美しい」

「気絶させる(stun)」という動詞から来ており、あまりの美しさや素晴らしさに衝撃を受け、一瞬言葉を失ってしまうほどの感動を表します。人の外見を褒める時にもよく使われ、「っとするほど美しい」というニュアンスを伝えます。

【例文】
“You look absolutely stunning in that dress.”
そのドレス、本当に息をのむほど美しいよ。

11. Magnificent: 荘厳で「壮大な」

単に美しいだけでなく、スケールが大きく、堂々としていて荘厳なものに対して使われます。歴史的な大聖堂や宮殿、雄大な山脈など、威厳と豪華さを兼ね備えた対象を描写するのに適した、ややフォーマルな響きを持つ言葉です。

【例文】
“The pyramids in Egypt are truly magnificent.”
エジプトのピラミッドは実に壮大だ。

まだまだある!表現の幅を広げる4つの単語

今回紹介した11個に加えて、覚えておくと便利な4つの「すごい」を紹介します。

  • Breathtaking: 文字通り「息をのむ」ほど美しいという意味で、”Stunning” と似ています。特に景色を表現するのに最適です。
  • Marvelous: 「驚き」や「不思議」を引き起こすような素晴らしさを表します。”Wonderful” に似ていますが、少し古風で上品な響きがあります。
  • Fabulous: 「寓話(fable)」が語源で、物語のように信じがたいほど素晴らしいことを意味します。ファッションや豪華な体験を語る際によく使われます。
  • Terrific: 元々は「恐ろしい」という意味でしたが、現在では「ものすごく良い」というポジティブな意味で使われるインフォーマルな言葉です。日本語の「ヤバい」の使われ方に似ていますね。

まとめ:今日から “great” 以外の「すごい」を使ってみよう!

今回は、”great” 以外にネイティブが使う「すごい」の英語表現を15個、様々な角度から解説しました。たくさんの単語が出てきましたが、一度にすべてを覚える必要はありません。まずは、自分が使いやすそうな単語を1つ選び、意識して使ってみることから始めましょう。

最後に、今回紹介した表現を一覧表にまとめました。褒めたい対象や場面に合わせて、最適な言葉を選ぶための参考にしてください。

単語 主なニュアンス 主な使われ方 フォーマル度
Awesome 最高、ヤバい 友人との会話、SNS カジュアル
Fantastic 現実離れなほど素晴らしい 楽しかった体験(旅行、イベント) カジュアル
Amazing 感嘆するほど素晴らしい 景色、パフォーマンス、才能 カジュアル〜ニュートラル
Incredible 信じがたいほど素晴らしい 驚異的な出来事、偉業 カジュアル〜ニュートラル
Impressive 感心させられる、印象的 スキル、努力、成果 ニュートラル〜フォーマル
Excellent 卓越している、高品質 仕事や学業の評価 ニュートラル〜フォーマル
Wonderful 心温まる、素敵 親切な人、楽しい時間 ニュートラル
Brilliant 非常に賢い、見事な アイデア、解決策、才能 ニュートラル〜フォーマル
Spectacular 壮観な、目を見張る 視覚的な光景(景色、ショー) ニュートラル
Stunning 息をのむほど美しい 人の外見、芸術、景色 ニュートラル
Magnificent 壮大な、荘厳な 建築物、雄大な自然 フォーマル
Breathtaking 息をのむような 景色、美しさ ニュートラル
Marvelous 驚くべき、素晴らしい 出来事、体験(上品) ややフォーマル
Fabulous 物語のように素晴らしい ファッション、豪華な体験 カジュアル
Terrific ものすごく良い、強烈 人、物、体験への熱意ある賞賛 カジュアル

この記事のポイントをまとめます。

  • “great” は便利だが、多用すると表現が単調になり、細かいニュアンスが伝わりにくい。
  • カジュアルな場面では AwesomeFantastic が会話を弾ませる。
  • Amazing は「感嘆」、Incredible は「信じがたい驚き」と使い分けると、よりネイティブらしい表現になる。
  • ビジネスやフォーマルな場では、スキルには Impressive、品質には Excellent など、対象を具体的に褒める言葉が有効。
  • 景色や芸術には Spectacular(壮観)、Stunning(息をのむ美しさ)、Magnificent(荘厳)など、感動の種類に応じて言葉を選ぶと表現が豊かになる。

表現の選択肢が増えると、英語でのコミュニケーションはもっと楽しく、もっと深くなります。ぜひ、あなたの「すごい」という気持ちにぴったりの言葉を見つけて、使ってみてください。

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