
【脱・very宣言】英語の表現力が豊かになる!ネイティブが使う強調表現ガイド
“The movie was very interesting.”
“I was very tired yesterday.”
“This cake is very delicious.”
「とても〜」という気持ちを伝えたいとき、`very` は非常に便利な単語です。学校でも最初に習う基本的な表現で、もちろん文法的に全く問題ありません。しかし、会話や文章で `very` を多用してしまうと、どこか単調で、子供っぽい印象を与えてしまうことがあります。

ネイティブスピーカーは、`very` 以外にもっと豊かで、感情の度合いが伝わる様々な強調表現を使い分けています。`very` から卒業することは、あなたの英語をより自然で、生き生きとしたものに変えるための重要なステップです。
この記事では、あなたの表現力を格段にアップさせる、`very` を使わない2つの効果的な方法を、豊富な例文とともに紹介します。
結論:「副詞を言い換える」か「形容詞を強くする」か
`very` から脱却するための方法は、大きく分けて2つあります。
- `very` 以外の副詞を使う
「とても」を意味する他の副詞(`really`, `incredibly` など)に言い換えることで、ニュアンスを変える方法。 - より強い意味の形容詞を使う
`very + 基本的な形容詞` の組み合わせを、一つのより強力な形容詞に置き換える方法。これが最も効果的です。
特に2つ目の「強い形容詞」を覚えることが、語彙力を増やし、表現を豊かにする一番の近道です。それでは、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
方法1:`very` 以外の「副詞」に言い換える
`very` の代わりに、少しニュアンスの違う副詞を使ってみましょう。感情の度合いや、フォーマルさが変わってきます。
【例文】
This is a really good book.
日本語訳:これは本当に良い本です。(`really` は `very` よりも少し口語的で、感情がこもった響きになります)
【例文】
The view from the top was incredibly beautiful.
日本語訳:山頂からの景色は、信じられないほど美しかった。(`incredibly` や `unbelievably` は「信じがたいほど」という驚きを表現できます)
【例文】
It is extremely important to follow the rules.
日本語訳:ルールに従うことは、極めて重要です。(`extremely` は `very` よりも強く、少しフォーマルな響きになります)
方法2:より強い意味の「形容詞」を使う(最重要!)
英語の表現力を上げる最も効果的な方法が、`very + 形容詞` のセットを、それ自体が「とても」の意味を含む、より強力な形容詞に置き換えることです。例えば、「とても大きい」と言いたいとき、`very big` の代わりに `huge`(巨大な)や `enormous`(莫大な)を使えば、より生き生きとしたイメージが伝わります。
よく使われる言い換えのパターンを、一覧表で見てみましょう。
`very` を使った表現 | より強力な形容詞 | 例文 |
---|---|---|
very big (大きい) | huge, enormous, gigantic | An enormous whale appeared. (巨大なクジラが現れた) |
very small (小さい) | tiny | Look at this tiny insect! (このちっちゃな虫を見て!) |
very tired (疲れた) | exhausted | I’m completely exhausted after work. (仕事の後で完全にヘトヘトだ) |
very beautiful (美しい) | gorgeous, stunning | You look gorgeous in that dress. (そのドレス、すごく素敵だよ) |
very good (良い) | excellent, fantastic, amazing | We had a fantastic time at the party. (パーティーは最高の時間だった) |
very tasty (美味しい) | delicious | The pizza was absolutely delicious. (そのピザは最高に美味しかった) |
very hot (暑い) | boiling | It’s boiling hot today. (今日はうだるように暑い) |
very cold (寒い) | freezing | I’m freezing. Can you close the window? (凍えるほど寒いよ。窓を閉めてくれる?) |
very angry (怒っている) | furious | My father was furious with me. (父は私に激怒していた) |
【上級編】`absolutely` の使い方
上の表で出てきた `exhausted` や `freezing`、`delicious` のような「強力な形容詞」は、それ自体に「とても」の意味が含まれています。このような形容詞をさらに強調したいときは、`very` ではなく `absolutely` (完全に、全くもって) を使うのが一般的です。
- ✅ `very tired` (OK)
- ✅ `absolutely exhausted` (OK)
- ❌
very exhausted(不自然) - ❌
absolutely tired(不自然)
「普通の形容詞には `very`」「極端な意味を持つ形容詞には `absolutely`」と覚えておくと、よりネイティブらしい表現になります。
まとめ
今回は、単調になりがちな `very` を使わずに、英語の表現を豊かにする方法について解説しました。最初はたくさんの単語を覚えるのが大変に感じるかもしれませんが、一度身につけてしまえば、あなたの感情や状況をより正確に、そして生き生きと伝える強力な武器になります。
まずは一覧表の中から気に入った単語をいくつか選んで、実際の会話や文章で意識的に使ってみることから始めてみましょう。「とても」と言いたくなったら、一瞬立ち止まって「もっと良い表現はないかな?」と考える癖をつけることが、表現力アップへの第一歩です。
今日のポイント
- ✅ `very` の多用は、表現を単調で子供っぽく聞こえさせることがある。
- ✅ 対策①:`very` の代わりに `really` や `incredibly` などの副詞を使ってみる。
- ✅ 対策②:`very + 形容詞` を、`huge` や `exhausted` のような一つの強力な形容詞に置き換えるのが最も効果的。
- ✅ `freezing` や `furious` といった「極端な」意味を持つ形容詞をさらに強調する場合は、`very` ではなく `absolutely` を使う。