
【完全ロードマップ】英文法基礎をゼロからマスター!初心者・やり直し学習者必見の勉強法とコツ
「英文法って難しそう…」「昔勉強したけど、もう忘れちゃった…」
そう感じているあなたも大丈夫です。英文法は、英語を正確に理解し、使いこなすための「骨格」であり「幹」となる、最も重要な基礎です。この基礎をしっかり固めることで、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングといった英語の4技能すべてが飛躍的に向上します。

本記事では、英文法の基礎をゼロから学び直したい初心者の方や、効率的にやり直したい社会人・大学生の方に向けて、英文法学習の全体像から、つまずきやすいポイント、そして各重要項目を分かりやすく解説します。さらに、おすすめの参考書や無料サイト、効果的な勉強法まで、あなたの英語学習を成功に導く完全ロードマップを徹底解説します。
英文法学習の全体像:なぜ「基礎」が重要なのか?
英文法は、英語のルールブックのようなものです。このルールを理解せずに英語を学ぶことは、地図なしで旅に出るようなもの。目的地にたどり着けないだけでなく、途中で迷子になってしまう可能性も高まります。
特に、英語学習の初期段階では、まず「発音」を学び、次に「基礎英文法」を、そして「基礎英単語」を覚えるという順序が効果的です。発音を学ぶことで、ネイティブの音の出し方が分かり、リスニング力が向上します。これが他の技能にも良い影響を与え、効率的な学習に繋がります。
英文法は、丸暗記するのではなく、「なぜそうなるのか」という理由を理解することが非常に大切です。一度仕組みを理解すれば、あとはそれを思い出すだけで応用が利くようになります。
英文法学習でつまずきやすいポイントと対策
多くの学習者が英文法でつまずくポイントは共通しています。主な課題と、その対策を見ていきましょう。
1. 丸暗記からの脱却:理解を深める
文法ルールをただ暗記するだけでは、応用が利きません。例えば、数学の公式を丸暗記しても、問題が解けないのと同じです。英文法も「理解」が9割と言われるほど、仕組みを把握することが重要です。
対策:
- 「なぜ?」を常に意識する:「なぜこの形になるのか」「なぜこの単語を使うのか」と疑問を持ち、その理由を理解するように努めましょう。
- 例文をたくさん作る:覚えた文法ルールを実際に使って例文を作ることで、理解が深まり、記憶に定着しやすくなります。
- 日本語訳ではなく英語で考える:日本語に訳さずに、英語の文構造で考える癖をつけましょう。
2. 日本語との違いに戸惑う:品詞の働きや時制
日本語にはない概念や、使い分けが難しい文法項目でつまずくことがあります。特に、主語と動詞の一致、時制、受動態、不定詞、動名詞、分詞など、品詞の働きが複数あるものは混乱しやすいでしょう。
対策:
- 基礎を徹底的に固める:文法書や問題集を使って、基本的なルールをマスターしましょう。
- 間違えた問題は必ず復習:なぜ間違えたのかを徹底的に分析し、理解を深めることが大切です。
主要な英文法項目を徹底解説
ここからは、特に重要で、多くの学習者が疑問を抱きやすい英文法項目について、具体的な例文を交えながら解説します。
1. 品詞と文型:英語の骨格を理解する
品詞は単語の役割、文型は文の骨格を示します。これらを理解することは、複雑な英文の構造を正確に把握するために不可欠です。
品詞の役割
品詞とは、単語が文中で果たす機能(役割)を表したものです。主な品詞には、名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞、感嘆詞があります。
- 名詞・代名詞:主語、補語、目的語になる(文を構成する)
- 動詞:主語の動作や状態を表す(述語動詞になる)
- 形容詞:名詞を修飾したり、補語になったりする
- 副詞:動詞、形容詞、他の副詞、文全体を修飾する(名詞以外を修飾)
- 前置詞:名詞の前に置かれ、前置詞句として形容詞や副詞の働きをする
- 接続詞:単語や句、節などをつなぐ
英語の5文型
英語のすべての文章は、以下の5つの基本パターンに分類できます。この5文型を理解することで、英文の構造を正確に把握し、意味の取り違いを防ぐことができます。
- 第1文型【SV】(主語+動詞)
- 第2文型【SVC】(主語+動詞+補語)
- 第3文型【SVO】(主語+動詞+目的語)
- 第4文型【SVOO】(主語+動詞+目的語+目的語)
- 第5文型【SVOC】(主語+動詞+目的語+補語)
文の構成要素には、S(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)があり、これらに説明を加えるM(修飾語)も重要です。
【例文】→She sings.
彼女は歌う。(第1文型 SV)
【例文】→He became a doctor.
彼は医者になった。(第2文型 SVC)
【例文】→I like apples.
私はリンゴが好きだ。(第3文型 SVO)
2. 時制:時間の流れを正確に捉える
英語の時制は、日本語にはない概念も多く、つまずきやすいポイントです。基本時制(現在、過去、未来)に加え、完了形や進行形を理解することが重要です。
- 基本時制:「〜です」「〜でした」「〜でしょう」のように、今、過去、未来の時点で何をしているかを示します。
- 完了形:「〜し終えた」「〜したことがある」のように、過去から現在、あるいは過去のある時点から別の過去の時点までといった「幅のある時間」を示します。
- 進行形:「〜している」「〜していた」のように、ある時点で実行している内容を示します。
特に注意が必要なのは、進行形にできない「状態動詞」です。「5秒後に中断・再開できない場合は進行形にできない」というルールを覚えておくと便利です。
【例文】→I belong to the dance team.
私はダンスチームに所属している。(「所属している」は状態を表すため進行形にできない)
また、時制の一致も重要です。主節が過去形の場合、従属節の動詞も過去形に変化させる必要があります。
【例文】→I thought he was angry.
私は彼が怒っていると思った。
3. 不定詞:動詞に新たな意味を与える
「to + 動詞の原形」で表される不定詞には、名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3種類があります。
- 名詞的用法:「〜すること」という意味で、主語、補語、目的語になります。
- 形容詞的用法:名詞を後ろから修飾し、「〜するための」「〜すべき」という意味になります。
- 副詞的用法:動詞、形容詞、文全体を修飾し、目的(〜するために)、結果(〜した結果)、原因(〜して)などを表します。
特に、感情の原因を表す副詞的用法はよく使われます。
【例文】→I am happy to hear the news.
そのニュースを聞いて嬉しいです。(「嬉しい」という感情の原因)
4. 受動態:自然な英語表現のために
「be動詞 + 過去分詞」で表される受動態は、「〜される」という意味を持ちます。行為者よりも「何が」されたかに焦点を当てたい場合に用いられます。
注意すべきは、自動詞や一部の状態動詞は受動態にできない点です。また、「by」以外の前置詞を使う群動詞の受動態や、使役・知覚動詞の受動態も複雑に感じられることがあります。
【例文】→The book was written by a famous author.
その本は有名な作家によって書かれた。
【例文】→The bed was slept in.
そのベッドは寝られた。(群動詞の受動態)
5. 冠詞:a/an/theの使い分け
不定冠詞「a/an」と定冠詞「the」の使い分けは、日本人学習者が特に苦手としやすい項目です。
- 不定冠詞「a/an」:特定されていない単数の名詞に付けます。「a」は子音で始まる単語に、「an」は母音で始まる単語に付けます。
- 定冠詞「the」:すでに言及された名詞や、特定のことやものに付けます。常識的にそれしかないもの(the sun)、比較級・最上級、楽器などにも使われます。
【例文】→I saw a dog on the street. The dog was barking.
通りで一匹の(とある)犬を見かけました。その犬は吠えていました。(一度言及された犬が特定される)
【例文】→The sun is going down.
太陽が沈んでいます。(常識的にそれしかないもの)
6. 前置詞:イメージで覚える
前置詞は、単語の意味を丸暗記するのではなく、それぞれの持つ「基本イメージ」を掴むことが重要です。
- in:ある空間の「内部」
- on:「面に触れている」状態
- at:特定の「点」や「場所」
- to:動きの「到達点」
- for:「〜に向かって」という目標点に向かうイメージ(まだ到達していない可能性)
- from:場所や時間の「出発点・起点」
【例文】→The book is in the bag.
その本はカバンの中にある。(in:内部)
【例文】→The picture is on the wall.
その絵は壁にかかっている。(on:接触)
【例文】→I arrived at the station.
私は駅に到着した。(at:特定の点)
7. 助動詞:動詞にニュアンスを加える
助動詞(can, will, mayなど)は、動詞の前に置くことで、可能性、許可、依頼、推量といった様々なニュアンスを加えることができます。
- 助動詞の後は必ず「動詞の原形」が続きます。
- 助動詞には三人称単数の「s」はつけません。
- 否定形は助動詞の直後に「not」をつけます。
【例文】→I can speak English.
私は英語を話せます。(「できる」という可能性)
【例文】→Can I open the window?
窓を開けてもいいですか?(許可)
8. 句と節:語のまとまりを理解する
句と節はどちらも複数の語が集まった「語のかたまり」ですが、明確な違いがあります。
- 句:主語と動詞(SV)の構造が含まれていない語のまとまり。
- 節:主語と動詞(SV)の構造が含まれている語のまとまり。
【例文】→I found the cake made by my mother.
母の作ったケーキを見つけた。(made by my mother はSV構造がないので「句」)
【例文】→I saw the man who I talked with during the meeting.
会議で話をした男を見かけた。(who I talked with はSV構造があるので「節」)
効果的な学習法とおすすめリソース
英文法の知識を定着させ、実践で使えるようにするための学習法と、おすすめのリソースを紹介します。
1. 英文法書を1冊やり込む
まずは、自分に合った英文法書を1冊選び、それを徹底的にやり込むことが重要です。複数の本に手を出すよりも、1冊を完璧に理解する方が効率的です。
- 初心者・やり直し学習者向け:「大岩いちばんはじめの英文法」「Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル」など、分かりやすさに定評のあるものがおすすめです。
- 網羅的に学びたい人向け:「総合英語Forest」などは、中学から高校レベルまでを網羅しており、辞書的に使うこともできます。
2. 無料オンラインサイトを活用する
お金をかけずに学習したい場合は、無料の英文法学習サイトも非常に役立ちます。
- 「ちょいデブ親父の英文法」:中学・高校レベルの英文法が例文とともに分かりやすく解説されています。
- 「中学校英語学習サイト」:中学で学ぶ英文法が学年ごとに整理されており、問題演習も可能です。
- 「Weblio英和辞典・和英辞典」:単語の意味を調べるだけでなく、語彙力診断やマイ単語帳機能も充実しています。
3. アウトプット学習で知識を定着させる
インプットした知識は、アウトプットすることで初めて定着します。積極的に使ってみましょう。
- 例文の音読:文法書や単語帳の例文を声に出して読むことで、スピーキング力やライティング力も向上します。
- 日記や英作文:新しく学んだ文法を使って、簡単な日記を書いたり、英作文に挑戦したりしましょう。
- 問題演習:4択問題や整序英作文、正誤問題など、様々な形式の問題集で知識の運用力を確認しましょう。
- スキマ時間の活用:1日30分程度の学習でも、スキマ時間を活用すれば十分な効果が得られます。
まとめ
英文法の基礎をマスターすることは、英語学習の成功に不可欠なステップです。丸暗記ではなく「理解」を重視し、インプットとアウトプットを繰り返すことで、着実に英語力を伸ばすことができます。
本記事で紹介したロードマップと学習法を参考に、ぜひ今日から英文法学習を始めてみてください。一歩ずつ着実に進めば、必ず英語の「骨格」を掴み、自信を持って英語を使いこなせるようになるでしょう。
学習のポイント:
- 英文法は英語の「幹」。まず発音、次に文法、単語の順で基礎を固める。
- 丸暗記ではなく、「なぜそうなるのか」を理解する学習を心がける。
- 品詞、文型、時制、不定詞、受動態、冠詞、前置詞、助動詞、句と節は特に重要。
- 例文作成、音読、日記、問題演習など、アウトプットを積極的に行う。
- 自分に合った参考書を1冊選び、無料サイトも活用して効率的に学習を進める。