【I’m boringは間違い?】感情を表す形容詞-edと-ingの決定的違い

「あー、退屈だなあ」と友人に伝えようとして、”I’m boring.” と言ってしまったことはありませんか?

一見すると、”bore”(退屈させる)という動詞を形容詞にしただけなので、正しく聞こえるかもしれません。しかし、この一言が、あなたの意図とは全く逆の「私はつまらない人間です」という意味で相手に伝わってしまっているとしたら…?考えただけでも少し恥ずかしいですよね。

英語には、このように動詞の語尾に -ed-ing をつけて感情を表す形容詞がたくさんあります(`surprised/surprising`, `excited/exciting` など)。そして、この2つの使い分けには非常にシンプルで、一度覚えれば間違えなくなる明確なルールが存在します。

この記事では、そんな多くの学習者が混同しがちな `-ed` と `-ing` の形容詞の使い分けを、誰にでも分かるように解説していきます。

結論:感情の「矢印の向き」で全て解決!

この2つの形を使い分ける鍵は、「感情がどちらの方向に向かっているか」を考えることです。

  • -ed 形容詞:感情を「受け取っている」側を表す。→ 感情の矢印が自分に向いているイメージ。(「〜させられている」状態)
  • -ing 形容詞:感情を「引き起こしている」側を表す。→ 感情の矢印が外に向かっているイメージ。(「〜させる」性質)

つまり、自分がどう感じているかを言う時は `-ed`人や物がどんな性質を持っているかを言う時は `-ing` を使うのが基本です。この「矢印の向き」を意識すれば、もう迷うことはありません。


-ed 形容詞:感情を「感じている」側の話

-ed で終わる形容詞は、主語となる人(や動物)が、何か外部からの刺激によって、ある感情を「感じさせられている」状態を表します。主役は、その気持ちを体験している「本人」です。

-ed 形容詞を使う具体的なシチュエーション

【例文】
I am bored with this movie.
日本語訳:私はこの映画に退屈しています。

(訳注:映画によって、私が「退屈させられている」状態)

【例文】
She was very excited about the concert.
日本語訳:彼女はそのコンサートにとてもワクワクしていました。

(訳注:コンサートによって、彼女が「ワクワクさせられている」状態)

【例文】
The students were surprised at the news.
日本語訳:生徒たちはその知らせに驚きました。

(訳注:知らせによって、生徒たちが「驚かされている」状態)


-ing 形容詞:感情の「原因」の話

-ing で終わる形容詞は、人や物、状況などが、他人にある感情を「引き起こさせる」性質を持っていることを表します。主役は、感情の「原因」となっているモノやコト、人です。

-ing 形容詞を使う具体的なシチュエーション

【例文】
This movie is boring.
日本語訳:この映画は退屈です。

(訳注:この映画が、人を「退屈させる」性質を持っている)

【例文】
The concert was very exciting.
日本語訳:そのコンサートはとてもワクワクするものでした。

(訳注:そのコンサートが、人を「ワクワクさせる」性質を持っている)

【例文】
The news was surprising.
日本語訳:その知らせは驚くべきものでした。

(訳注:その知らせが、人を「驚かせる」性質を持っている)

注意:人が主語でも -ing を使う場合

人が主語であっても、その人が「周りを〜させる性質の人だ」と説明する場合は `-ing` を使います。これこそが “I’m boring” が間違いである理由です。

【例文】
He is a very interesting person.
日本語訳:彼はとても面白い(興味深い)人です。

(訳注:彼が、周りの人を「興味深くさせる」性質を持っている)


【比較】-ed と -ing の違い早わかり表

「感情の矢印」をイメージしながら、2つの違いを表で確認してみましょう。

感情の矢印 意味 例文
-ed 形 原因 → 自分 〜させられている(感情を感じる) I am interested in science.
-ing 形 原因 → 他人 〜させる(感情を引き起こす) Science is interesting.

まとめ

今回は、多くの学習者が混同しがちな、感情を表す形容詞 `-ed` と `-ing` の使い分けについて解説しました。このルールは、`bore` や `excite` 以外にも、`tire` (疲れさせる), `satisfy` (満足させる), `disappoint` (がっかりさせる) など、多くの動詞に応用できます。

自分がどう感じているのか、それとも何かがどのような性質を持っているのか。この「感情の矢印」を常に意識することで、もう間違えることはありません。自信を持って、自分の気持ちや物事の面白さを表現できるようになりましょう。

今日のポイント

  • -ed 形容詞は、人が感情を「感じている」状態を表す。(例:I am excited.)
  • -ing 形容詞は、人・物・事が感情を「引き起こす」性質を表す。(例:The game is exciting.)
  • ✅ 「私は退屈だ」は I’m bored。「私はつまらない人間だ」は I’m boring
  • ✅ 迷ったら、感情の矢印が「自分向き(-ed)」か「外向き(-ing)」かを考える。

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