巷では関係代名詞が英語の中で難しい、難易度が高いなんて言われていますが、実際にはそんなことはありません。
なぜなら関係代名詞は人物や物を詳しく説明したい時に、つなぎの言葉に過ぎないからです。
具体的には修飾したい英単語の後に「that」、「which」、「who」を置いてそのあとは自分のできる範囲の英語で、説明していけばいいだけなのですから。
「関係代名詞」なんて大それた名前を何十年も前の教育者がつけたから、難しく感じるだけで、関係代名詞は簡単に言えば、つなぎ言葉。
しかしこのつなぎ言葉を使いこなせると、英語のセンテンスを長くつなげて話すことができ、英語力アップへと活かせることは間違いありません。
このページではつなぎ言葉(関係代名詞)の使い方を詳しくわかりやすくご説明致します。
関係代名詞とは
関係代名詞とは、主格、所有格、目的格をより詳しく説明する時に、前後の文章をつなげる接着剤のような役割をするものです。
文章で説明してもなんのことかさっぱりという方ばかりだと思いますので、さっそく例を用いて説明してきます。
基本的な関係代名詞
関係代名詞にはthat、which、whoの三種類があります。
さっそくそれぞれの使い方の例を詳しく見ていきましょう。
関係代名詞who
関係代名詞でつまづいている方は、まずハードルの低い「who」の使い方から慣れていきましょう。
なぜなら「who」は人物を修飾する時に使うのですが、物を修飾するより、人を修飾する方が簡単だからです。
例えば、同僚と二人でいるときに自分の兄を見つけたとします。
そんな時は、関係代名詞「who」を使ってこのように英語で話しかけることができます。
Can you see a man who is sitting on that bench? He is my older brother.
あそこのベンチに座っている男性が見えますか?彼は私の兄です。
「Can you see a man」だけですと、聞き手には不親切な英語です。
なぜならたくさんの人がいる場面では、この英文では、一人の人を特定するには情報が少ない過ぎるからです。
しかしその人をより詳しく説明するために、「who」を接着剤として使うことで不特定多数の人物から、特定の人物に限定できるのです。
「who is sitting on that bench.」
=「あそこのベンチに座っている」
と言えば、たくさんの人がいる場所だとしても、ベンチに座っている人を特定しやすくなりますよね。
多くの情報を相手に伝えると、親切になる時には、積極的に関係代名詞を使うことをおすすめします。
ちなみに先ほどの例文をビジネス英語で使いたい場合は、「Can you」を「Could you」に変えれば、応用できます。
Could you see a man who is sitting on that bench?
あちらのベンチに座っている男性がわかりますか?
人物描写は、比較的難易度が低いですから、ぜひ関係代名詞「who」からトライしてみてください。
that
それでは次に関係代名詞「that」を使う場合の説明をしていきます。
「that」を使うのは、説明したい対象が「人」と「物」、「動物」の時に使えます。
簡単にいうと「that」は何でもくっつけられる接着剤です。
例を紹介します。
The book that I have borrowed from you since last week interests me so much.
先週からあなたにかりている本はとても面白いです。
この文章を簡単にすると、
The book interests me so much.
です。
本が手元にある時には、この簡単な英文でも相手はあなたの言いたいことはわかってくれるでしょう。
しかしその本が家にあるなどして、視覚で相手に情報を与えられない場合は、「that」の関係代名詞を使って
あなたに先週からかりている本
=The book I have borrowed since last week
と説明する必要があります。
「thatの関係代名詞」は「人」、「物」「動物」、を説明する時に使え、とても便利な接着剤です。
どんどん活用し、情報を盛り込んでいきましょう。
which
最後にご紹介する関係代名詞「which」は正直なところ、関係代名詞「who」と「that」を使えるのであれば、覚える必要はないかと考えます。
なぜなら「which」は、「物」と「動物」を説明したい時に使える関係代名詞なのですが、「that」と内容が重複しています。
つまり関係代名詞「that」が使いこなせていれば、わざわざ「which」を使う必要がないんです。
英語力に余裕がある方は、時々「that」の代わりに「which」の関係代名詞を使ってみるという位で記憶に留めておけば十分でしょう。
ややこしい関係代名詞の格は考えるだけ時間の無駄
関係代名詞が後半の情報を伝える文章の中で、どの格にあるのかとを問われるのが関係代名詞の格です。
ややこしいですよね。
簡単にご説明します。
関係代名詞が主格として役割を果たす時
関係代名詞が主格として働くということはどういうことを意味するのでしょうか?
「who」の関係代名詞を説明する際に例に出した文章を使ってご説明していきます。
Can you see a man who is sitting on that bench?
こちらの関係代名詞「who」は主格の役割を果たしています。
なぜなら後半の情報を伝える文章の中で、「who」は主語=主格の役割をしているからです。
who is sitting on that bench.
このように後半の修飾する文章のなかで、主格、目的格、所有格のどの役割を果たしているかによって関係代名詞の働きが変わります。
関係代名詞が目的格として役割を果たす時
次に関係代名詞「that」の例文で使った文章を例に関係代名詞が目的格として働く時の説明をしていきます。
(The book) that I have borrowed from you since last week interests me so much.
この文章なのかで、「that」は目的格の役割をしています。
なぜなら本来なら「that」は、I have borrowedの後ろにくる目的語だからです。
しかし関係代名詞として接着剤の働きをするために、修飾する「The book」の後ろにつまり、後半の文章の頭に移動しています。
このように後半の文章の中で実際は目的格として使われている関係代名詞もあるのです。
関係代名詞が所有格として役割を果たす時
それでは所有格の関係代名詞の説明をしていきます。
所有格の関係代名詞は、ある英単語が所有しているものを詳しく説明したい時に使います。
I drive a car whose body is painted navy blue.
私はネイビーブルーの車を運転します。
この文章を語る人はa carが持っているもの=body(車体)について詳しく説明したいと考えています。
その場合は、説明したい英単語の後にwhoseをつけて、修飾したい英単語=a carの説明をします。
所有格のwhoseは「人」だけでなく「物」や動物にも使えます。
ビジネスマンは関係代名詞の格について考えなくて良い
よくよくここで考えて欲しいのですが、関係代名詞が主格なのか、目的語なのかについて考える時間って、特に重要じゃないですよね。
期末試験に備える高校生ならおさえておけば試験対策できるかもしれませんが、忙しいビジネスマンはここに時間かけるのはやめた方がいいです。
その時間にビジネス英語のアプリで英語フレーズ覚えた方がずっと有益な英語学習ができますよ。
省略する場合もあり
関係代名詞は、目的格として使われる場合に限って省略することができます。
Can you see a man who is sitting on that bench?
上の文章のwhoは省略できません。
The book that I have borrowed from you since last week interests me so much.
上の文章のthatはなくても大丈夫です。
しかし実際は省略する、省略しないと意識しなくても、英作文に慣れていけば、ここは関係代名詞を省略しても意味が通じるな、ここは省略すると文章が成り立たないなと感覚で身についてきます。
英語を話す時は、ジェスチャーを使ったり、文章を組み立てる感覚を育てていくことが大切です。
関係代名詞を使いこなすという感覚よりは、「who」や「that」を使ってワンセンテンスを徐々に長くしていくことに意識を向けてみると、自然な英語を話せるようになります。
まとめ
関係代名詞は使いこなすのが、最初は難しいかもしれません。
簡単な「人」を修飾する「who」を使ってからどんどん「that」を使いこなしてみることをおすすめします。
英文法が苦手な人は学校で習った「主格」や「目的格」のことはとりあえず置いておいておきましょう。
そして英文の中により多くの情報が必要な時に、人を修飾する時は、「who」、それ以外を修飾する時は「that」と認識します。
関係代名詞「who」や「that」をとりあえずおいたら、あとは修飾したい人や物について簡単に自分が話せる英語でつなげていけばいいんです。
The person who stands here is me.
こんな簡単な文章から使いこなすことをはじめ、徐々に情報量を多くしてみてはいかがでしょうか。