イギリス英語とアメリカ英語、学ぶべきはどっち? | 特徴と国の違い

英語には、主にイギリス英語とアメリカ英語があり、文法や発音、言葉の意味などさまざまな点で違いがあります。英語は世界共通の言語として知られていますが、発音や使う英単語によって言いたいことが通じなかったり、違う意味で伝わったりしてしまうケースがあります。そもそも、イギリス英語とアメリカ英語はなぜ違うのでしょうか。また、使い分けるときのポイントはどこにあるのでしょうか。
この記事では、イギリス英語とアメリカ英語が異なる理由、発音や用法、英単語の違いについてご紹介します。

イギリス英語とアメリカ英語の違い

では早速、イギリス英語とアメリカ英語はどう異なるのか、具体例やその背景などをご紹介していきましょう!

イギリス英語の特徴

イギリス英語とアメリカ英語の大きな違いの一つが「r」の発音。イギリス英語では、後に母音が続かない「r」は、一部例外を除き発音されません(「ノン・ロウティック・アクセント」と呼びます)。そのため、「father」と「farther」、「poor」と「paw」が同じように聞こえることもあります。

イギリス国内でも都市部と農村部で発音の違いがあるように、オセアニアなどで話されているイギリス英語も、実にバリエーション豊富。まずは基本となるイギリスのイギリス英語から学習していくと良いでしょう。
 
主に使用されている国
イギリス・オーストラリア、ニュージーランド

アメリカ英語の特徴

一方アメリカ英語では、音節末尾の母音に続く「r」を発音するとき、舌を上げて音をこもらせます(「ロウティック・アクセント」と呼びます)。イギリス英語に比べると、「r」をはっきり発音し、舌を巻いているような印象を強く受けるでしょう。

また、イギリス英語は子音をはっきり発音しますが、アメリカ英語は「リンキング」と言って、単語の末尾の音とその直後の単語の頭の音がつながって違う発音になることが珍しくありません。例えば、イギリスでは「water」を「ウォター」と発音するのに対し、アメリカ英語では「ウォラー」のように発音します。

主に使用されている国
アメリカ・カナダ

イギリス英語とアメリカ英語が異なる理由

アメリカはかつてイギリスの植民地であったため、1776年の独立宣言発表当時まで、両国では同じ英語が使われていたと言われています。

しかしその後、イギリスでは国外から新たな英単語を取り入れることで、英語が独自に進化を遂げていきました。例えば、「秋」はイギリスでは「autumn」(アメリカでは「fall」)が使われていますが、これはフランス語から取り入れられた言葉です。

また、イギリスでは、階級の差を示すために英語の発音が使い分けられ、言語がその人の身分を表すという一面もありました。現代でも、標準語の他に「コックニー」という下町英語などがあり、コックニーは労働者階級の人を中心に使用されています。このように、イギリスで独自の言語文化が育まれていく中で、アメリカ英語との違いが生まれたと言えます。

イギリス英語とアメリカ英語どちらを学ぶべき?

ではイギリス英語とアメリカ英語どちらを学ぶべきなのでしょうか?もし留学先を検討されているのであれば、これは非常に重要な決断です。ここでは判断基準となる材料をいくつかご紹介していきます。

日本ではアメリカ英語を学んでいる

日本の学校教育で学ぶ英語はアメリカ英語が一般的で、発音や単語、スペルなど、英会話もアメリカ英語を基準として学習するようになっています。そうした意味では、より馴染みの深い英語はアメリカ英語ですので、より習得しやすいと言えるかもしれません。

学ぶ英語はどちらでも良い

イギリス英語もアメリカ英語も、「どちらが正しい」、「どちらのメリットが大きい」という違いはなく、飽くまで「英語の種類」として捉えることが基本です。 大事なのは。「なぜ英語を習得したいのか」という自身の目的をよく考慮して、学ぶべき英語を選ぶことです。

例えば、イギリス英語は国際会議のような場で使われることも多く、幅広く国際舞台で活躍したいという方にはイギリス英語がおすすめです。もし取引先がアメリカ企業なら、もちろんアメリカ英語を学ぶべきです。

もしそれでも決められない場合は、どの国に興味があるのかなどとシンプルに考えてみるのも良いでしょう。

発音の違い

ではここからは、もっと具体的に両者の違いを見ていきましょう。冒頭で「r」の発音については説明しましたが、実は「r」以外にも発音の違いはたくさんあります。

母音の違い

<aの発音>

イギリス英語ではaをシンプルに「ア」と発音するのに対し、アメリカ英語では「エ」と「ア」の中間のような音(発音記号だとae)を使うことがあります。例えばcanはイギリスなら「キャン」ですが、アメリカなら「キェァン」のように聞こえます。

<oの発音>

イギリス英語ではoをそのまま「オ」と発音するのに対し、アメリカ英語では「ア」に近い発音になります。例えばhotはイギリスなら「ホット」、アメリカなら「ハット」のように聞こえます。

子音の違い

<tの発音>

イギリス英語では、母音の間の「t」をはっきりと発音するのに対し、アメリカ英語ではもっと力を抜いて「ラリルレロ」に近い発音となります。例えばwater はイギリスなら「ウォーター」、アメリカなら「ワラー」、better はイギリスなら「ベター」、アメリカなら「ベラー」のように聞こえます。

用法・表現の違い

同じシチュエーションでも、イギリス英語とアメリカ英語では、用いる英文法や表現の方法に違いがあります。ここでは、日常的に使われるイギリス英語とアメリカ英語の違いについてお伝えします。

現在完了形

現在完了形とは、過去に起こったことが現在まで続いていたり、現在の状況とつながっていたりする際に使われる用法です。イギリスでは現在完了形と過去形が使い分けられますが、アメリカ英語では過去形で表される場合が多いという違いがあります。
「lose」を使った英文を例に、ご説明します。

物をなくし、今も見つかっていないというシチュエーションでは、アメリカ英語は過去形を使った下記で通じます。

例文

I lost my wallet.
私は財布をなくしました

一方、イギリス英語では現在も見つかっていないことを伝えるには現在完了形を使います。

例文

I have lost my wallet.
私は財布をなくし、まだ見つかっていません

イギリス英語では、already(すでに)やyet(まだ)といった副詞は、以下の例のように現在完了形とともに使うのがルールです。

例文

I have already met him.
彼にはもう会いました

一方、アメリカ英語ではこれらの副詞を過去形の文で使っても問題ないとされています。

例文

I already met him.
彼にはもう会いました

takeとhave

「take lunch(昼食を取る)」など、アメリカ英語で使う「take~」という表現は、イギリス英語ではほとんど「have~」と言い換えます。どちらも間違いではありません。後ろにはどちらも同じ単語が続くので、takeとhaveの使い分けが必要なことを理解していれば戸惑うことはないでしょう。下記に例をご紹介します。

イギリス英語アメリカ英語
風呂に入るhave a bathtake a bath
休憩するhave a breaktake a break
席に座るhave a seattake a seat

時間の表現

時間の表記にも違いがあり、慣れないと混乱しやすいポイントです。アメリカ英語では、基本的に時間と分の数字を並べて表記しますが、イギリス英語では、「○時から△分過ぎた」または「○時まで△分」という感覚で時間を表す傾向があります。

イギリス英語アメリカ英語
8時15分の場合quarter past eight
(8時から1/4時間=15分=が過ぎた)
eight fifteen
11時20分の場合twenty past eleven
(11時から20分が過ぎた)
eleven twenty
13時半の場合half past one
(1時から1/2時間=30分=が過ぎた)
one thirty
2時45分の場合quarter to three
(3時まであと1/4時間=15分)
two forty-five

単語の表記・意味の違い

両国で使われる単語の違いにも特徴があります。同じ意味でも語尾の英語表記が微妙に違ったり、全く異なったりするパターン、同じ英単語でも使われる意味が変わるものなどがあるので注意しましょう。

スペルの違い

イギリス英語とアメリカ英語で単語の表記が異なるものの多くは、語尾の違いに特徴があります。語尾が違う点として、イギリス英語は「-our」、アメリカ英語は「-or」と表記される単語や、イギリス英語は「-re」、アメリカ英語は「-er」、イギリス英語は「-se」、アメリカ英語は「-ze」などのパターンがあります。具体的な例を見て確認しましょう。

イギリス英語アメリカ英語
colourcolor
flavourflavor
態度、ふるまいbehaviourbehavior
映画館theatretheater
中心centrecenter
記憶するmemorisememorize
謝るapologiseapologize

語尾の違いのほかに、単語自体が異なるケースもあります。

イギリス英語アメリカ英語
荷物luggagebaggage
歩道pavementsidewalk
伝票、勘定書billcheck

単語の意味の違い

同じ英単語でも、イギリス英語とアメリカ英語で意味が異なるケースがあります。以下に、代表的な例をご紹介します。

イギリス英語の意味アメリカ英語の意味
chipsフライドポテトポテトチップス
ciderリンゴ酒リンゴジュース
dummyおしゃぶり模造品、替え玉
日本語でも浸透しているダミーという言葉はアメリカ英語の意味です。
first floor二階一階
イギリス英語で一階は「ground floor」と表します。
footballサッカーアメフト
liftエレベーター上昇する(こと)
アメリカ英語では、エレベーターを「elevator」と表しますが、イギリス英語ではあまり通じません。
pants下着ズボン
subway歩行者用の地下道地下鉄
suspenders下着を吊るサスペンダー、ガーターベルトズボンを吊るサスペンダー
trolley路面電車ショッピングカート

英米の言葉の違いを知り、表現の幅を広げよう

英語という一つの言語でも、社会背景や文化の違いなどにより、イギリスとアメリカで細かな差があります。海外出張などで英語が必要な場合は、滞在先によって単語や発音が変わってくることがありますので、現地の人とコミュニケーションを取るときには注意しましょう。また、通じるはずの英語が伝わらないというシーンに遭遇したら、それぞれの特徴を思い出して発音を変化させると、相手の反応に変化が見られるかもしれません。発音や表現の多様性を吸収し、英語という言語への理解をより一層、深めていきましょう。

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1億人の英語 編集部

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