外国企業の英語面接でよく出る自己紹介・質疑応答フレーズ

2019年12月9日

外資系企業の入社面接は当然英語で行われます。
当然英語圏とは文化が異なっているため、そういったところが面接に反映されている部分もあります。

では、日本企業で行われている入社面接とはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は英語で行われる外国企業・外資系企業で行われる入社面接の流れと、よく使われるフレーズをご紹介します。

外国企業の面接とは?

面接時間が短め

日本企業の場合、コミュニケーション能力や人間力が採用の軸となっていることが多く、面接でじっくり採用を吟味するため、様々な質疑応答を行います。

しかし、外国では書類面接の時点で履歴を吟味しており、その見極めとして面接を行うケースがほとんどのため、比較的短く終わると言われています。

実績やコミュニケーション力を端的に評価

外国企業の面接の場合、人材の能力を端的に評価するため、まわりくどい質疑をすることは基本的にありません。
そのため、自分の実績や能力はシンプルに伝えることになります。

また、コミュニケーション力を測る点については変わりませんが、具体的なケースに対してどうするか?というストレートに聞かれる傾向にあります。

英語が流暢である必要はない

「英語の面接」と聞くと、流暢な英語で雄弁な受け答えをする様子を思い浮かべてしまうかもしれません。しかし外資系企業であっても必ずしもネイティブと同等の英語力が求められるわけではありません。

要は業務上で必要なコミュニケーションがとれるかどうかです。
相手の質問の意図を理解した上で、要点をシンプルな英語でわかりやすく伝えるようにしましょう。

また、外資系企業の面接では日本企業以上に主体性が重視されます。質問に対する単なる答えで満足せず、適切な方向にテーマを敷衍しながら考えや経験を述べ、自分が人材としてどんな可能性を持っているかをアピールすることが大切です。

あいさつ

面接は出会いのあいさつと握手で始まります。
そして本題に入る前にワンクッションあるのが英語面接の特色です。

握手

あいさつの際には握手をします。このとき重要なのは相手の目を見ることと、フレンドリーな表情・態度を示すことです。

名乗り方

握手をしながら自分の名前を告げ、面接を受けることについて感謝や喜びを表現します。

例文

How do you do? My name is ~. Thank you for giving me the opportunity to talk to you today.
初めまして。~と申します。面接の機会をいただきありがとうございます。

Hello, My name is ~. Pleased to meet you.
こんにちは。~です。お目にかかれてうれしいです。

Hi, I’m ~. Nice to meet you.
こんにちは。~です。お会いできてうれしいです。

上の例文はおおむねフォーマル度の高い順に並んでいます(訳もそれに対応させてあります)。

アイスブレイク(スモールトーク)

本題に入る前に、「アイスブレイク(硬い雰囲気をほぐすための行動・活動)」が挟まれるのが通例です。
面接では本題とは関係のない何気ない言葉のやりとり(スモールトーク)が行われます。
最も典型的なのは天気の話ですが、使い古されているため面接では避けられる傾向があります。

How are you?
お元気ですか/調子はいかがですか。
I’m fine, thank you! I began my morning with a run. I’m training for an upcoming half marathon.
ありがとうございます、とても良好です。今日は朝一番でランニングをしました。今度行われるハーフマラソンに向けて走り込んでいるところなんです。
Did you have any trouble finding the office?
会社の場所を見つけるのに苦労しませんでしたか。
Oh, no, not at all. The directions on the website were very clear.
いえ、まったく。ホームページにわかりやすいアクセス案内がございましたので。

上級者であれば自分から面接官にスモールトークを仕掛けるのもおすすめですが、まずは答え方から身につけましょう。質問に対して最低限の答えを返すのではなく、肉付けして返すのがポイントです。

自己PR・職歴

本題に入ると、まずは自己紹介を求められるのが通例です。
応募したポジション・会社の特色からあなたに求められているもの(ニーズ)を判断し、それに合わせてトピックに優先順位をつけ厳選したものを簡潔に話すのがポイントです。

最初に、直近の仕事について話をする場合には、以下のような例文を用います。

例文

Prior to that, I spent three years as a sales manager at ABC company.
以前はABC社で3年間営業部長を務めていました。

文頭のprior toは「~の前に」という意味。beforeよりもフォーマルな印象を与えるので、使えるとちょっと差を付けることができます。

また、「~として働いてきた」と伝える場合には、動詞の「spend」を使うのがおすすめです。「spend?時間?as?役職」という形で「~として…働いてきた」という文章が作れますし、「spend?時間?with pride」で「プライドを持って働いてきた」とアピールすることもできます。

そして話す順番としては、

  • 前職・現職・直近の成果
  • 業界に入った理由・経歴・実績
  • 自分をどう活かせるのか

を述べるのが定石とされます。

例文

I've been in the marketing industry for five years, primarily working in accounting.
これまで5年間、私はマーケティング業界におり、おもに経理を担当してきました。

キャリア・能力に関する質問

自己紹介が終わると具体的な質問に入っていきます。ここでは答え方のポイントを3つ取り上げます。

実績や評価は客観的に測れるものを挙げる

実績・評価を挙げるときには客観的な表現を心掛け、数字で示せる事柄であればなるべく具体的な数字を明示するようにしましょう。

例文

Our customer satisfaction rating rose 10 percent when I was the sales manager at my previous employer.
前職で営業部長/課長をしている間に顧客満足度が10%アップしました。

職位の分け方は日本と英語圏で異なり、「manager」に対応する日本の職位は1つに定まりません。

問題解決・自己成長のストーリーをアピール

仕事上の経験から学んだことを質問される場合がよくあります。大きな困難に直面して克服し、その結果何かを学んだというストーリーが披露できれば大きなアピールになります。

例えば、納期・期限が非常に厳しいプロジェクトを経験したという場合、それがどんなに厳しいものだったかを簡潔に説明した上で次のように締めくくることができます。

例文

I’ve learned how to be self-disciplined.
自分を抑制しやるべきことに集中するすべを身につけました。

他にも自分の実績を話す際には、確信や自信を持って話すことが大切です。日本人特有の遠慮は英語の面接には不要なので、些細なことでも積極的にアピールしてください。

例文

I'm confident that I can overcome any difficulty.
私はどんな困難も乗り越えられると確信しています。

that以下に文章を持って来れば、自分のストロングポイントを簡単にアピールすることができます。また、「I’m confidence of ? 名詞」という構文でも、同様の意味を表すことが可能です。

実現したいこと、将来の展望を話す

面接においては、「近い将来どんなことを実現したいか」や、「どんな自分なりたいか」などについてもよく訊かれます。実際にその会社で働くイメージを膨らませ、具体的な将来像を伝えるのがポイントです。

例文

I would like to be responsible for supervising marketing team.
マーケ部の管理職になりたいです。

希望を話す際には、「would like to~」という構文を使うことで謙虚な印象を与えることができます。「~までに」よ具体的な時期を設定する際には、in five years「5年以内に」やby 2025「2025年までに」といった表現をセットで用いてください。

長所・短所の答え方

あなたの長所や短所も、よく聞かれる質問の一つです。

長所の伝え方

長所を伝える際には、企業側にとってメリットとなるような特徴をあげることが大切です。意思や向上心の強さを伝えると、長所としては高ポイントでしょう。

例文

I have a strong sense of responsibility.
私は責任感が強いです。

短所の伝え方

短所を挙げる際には。必要以上に短所を言いすぎないのが大切です。また、「あなたの一番の弱みは何ですか」などとネガティブな質問をしてくる面接官もいますが、うろたえたりごまかしたりせずに正直に答えるのが得策と言えるでしょう。

その上で弱みにどう向き合っているかを答えるのが理想的と言えます。短所ではありつつも、裏を返せば長所に取れなくもない伝え方ができれば、回答としてはバッチリです。

例文

I’m a bit of a perfectionist, and sometimes go to extremes. So I pay a lot of attention to pacing my work.
私には完璧主義なところがあり、つい極端に走ることがあります。
そのため、仕事をほどよいペースで進めるように重々注意するようにしています。

転職の理由を聞かれた場合

転職活動の際に、非常によく聞かれるのが「転職の理由」。転職することは海外ではごく当たり前で、日本のようにどこか悪い印象を持たれることはありません。ぜひ堂々と胸を張って、ポジティブに理由を伝えましょう。前職からのステップアップや向上心などをアピールするのがおすすめです。

例文

I'd like to work for a company with more opportunities for growth.
より成長する機会の多い会社で働きたいです。

面接の終わりに

面接の終了から辞去のプロセスでも礼儀と明確な意思表示が求められます。気を抜かずに対応しましょう。

必ず何か質問を

面接が終わりに差し掛かると、たいていは面接官が応募者に質問を振ります。ここで何も質問をしないと熱意や主体性を疑問視されてしまいます。業務や会社・職場に関することに加えて、採用プロセスの次の段階についても尋ねることができます。

例文

Could you describe a typical day in this position?
このポジションの1日の業務は通例どのようなものですか(具体的に教えていただけますか)。

I’m quite enthusiastic about this position. What are the next steps in the process?
ぜひこのポジションで働きたいと思っています。採用の次のステップはどのようになりますでしょうか。

面接官がはっきり質問を振ってこない場合はこちらから切り出すのがよいでしょう。

例文

May I ask some questions?
いくつか質問してもよろしいでしょうか?

お礼を欠かさずに

辞去する際にはお礼を述べ握手して別れます。面接に時間を割いてくれたことに対してはっきりと感謝の意を表しましょう。

例文

I appreciate the time you spent with me.
私との面接に時間を割いていただきありがとうございました。

Thank you very much for your time today.
今日はお時間をいただきありがとうございました。

英語面接対策のポイント

最後に、面接の英語を学習する際のポイントをまとめておきます。

丸暗記フレーズは役に立たない

英語の勉強ではフレーズの暗記は(1つの段階として)必須ですが、それだけでは面接には対応できません。

実際の質問に丸暗記で対応しようとすると、頭の中の「質問&回答」集に無理に当てはめることになり、質問からそれた回答になったり余計なことを言ってしまったりすることになります。使うのはシンプルな単語と言い回しで十分ですので、自分の言葉ではっきり主張を伝えられるようになることを目指しましょう。

丁寧な表現を学ぶ

英語にも丁寧でフォーマルな表現というものがあり、ビジネスの公式の場面ではもっぱらそれが用いられます。

丁寧表現の特徴としては次のようなものがあります。

仮定法の「would」「could」を使う

例文

I would like to~
~したいのですが

Would you~?
~していただけますか

Could you~?
~していただけますか

遠回しな表現を使う・疑問形にする

例文

I wonder If I can~.
~したいと思うのですが/~してもよろしいでしょうか

Would/Could you~?
していただけますか

省略形を使わない

ココに注意

×I’m → I am
×can’t → cannot
×wanna → want to / would like to

ただし、ビジネスでも口頭では「I’m」や「can’t」程度は使われます(面接でもOKです)。「wanna」はカジュアル過ぎるためビジネスには不適切です。

俗語・略語を使わない

なるべく正式な単語・表記を用います。面接では俗語・スラングを使ってはいけません。ごく一般的なものは別として、略語・バズワード・業界用語のたぐいも避けるのが無難です。

正確な時制で話す練習をする

面接では過去・現在・未来の事柄が入り交じることになるため、時制を正確に使えないと意味がうまく伝わらず、混乱をきたすことになります。そんなに複雑な構文は必要ありませんが、時制の基本的な使い方はマスターしておきましょう。学習にあたっては、英語の時制と日本語の時制のずれを意識するのがポイントです。

社会人必読!大人が学ぶ高校英語の文法まとめ~時制・進行形・完了形~

まとめ

英語面接の目標は、相手のニーズを理解し、こちらの主張・強みをはっきりと伝えることです。英語はそのために役に立てば十分で、難しい言い回しや「知的」な単語などを使う必要はありません。それよりも自分の考えを積極的に堂々と伝えることのほうが大事です。

完璧さを求めたり網羅しようとしたりするのではなく、自分が自信を持って使える英語を少しずつ増やしていくように心掛けてください。実際に面接を受けることを決意したら、英語式の身振り・手振りもある程度取り入れて面接のシミュレーションを繰り返し行います。英語力に多少の傷はあっても自分が「使える人材」であることをアピールできれば、求めるポジションを勝ち取ることができるでしょう。

ライター:長坂ヒロ(更新)/1億人の英語編集部(原文)
  • この記事を書いた人
長坂 ヒロ

長坂 ヒロ

▼略歴
WEBライター/翻訳家(英語・ポルトガル語)として活動中。年齢は30代前半。
東京外国語大学外国語学部を卒業後、旅行会社にて海外商品企画や海外添乗業務を担当。学生時代には、大手予備校の英語個別指導講師や答案添削業務を経験。

オーストラリア/ニュージーランドに計1年半在住歴もあり、現在は信州・長野県へ移住。

趣味は海外旅行。渡航経験は約30カ国。年に2~3ヵ月は海外旅行へ。

英語は肩ひじ張って勉強するものではなく、楽しく習得していくもの。英語学習を楽しく継続する方法や、ネイティブが日常的によく使う表現などを発信していきます。

【ブログ】
旅するカモノハシ~「自由ですけどなにか?」~

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